サビでは、あなたとの思い出が溢れ出しています。
あなたと過ごした日々。
あなたの体温。
あなたの笑顔。
夢のように思っていた日々だけど、それはたしかに現実だった。
別れたあとになって主人公は、ようやくあなたと付き合っていたという事実を実感したようです。
切ないけれど素敵な恋
一緒に見た空
待ち合わせの場所
服の匂いも撫でてくれた手も
笑った顔もぬくもりも全部
ウソじゃなかった夢じゃなかった
本気で好きで本当に好きで
泣いてばかりの私だったけど
あなたに恋しあなたといれて
心から幸せだった
出典: あなたがいた日/作詞:erica 作曲:erica・nao
あなたと過ごした日々で思い出すのは、ありふれたことばかり。
それはきっと、そんなありふれたことに大きな幸せを感じていたからでしょう。
特別なことなんて、なくてよかった。
主人公はあなたと一緒にいられるだけで、これ以上ないほどに満ち足りていました。
その充足感に気付いたのは、あなたを失ってから。
そうして主人公は、あなたと付き合っていた日々が夢でなかったことを知ります。
胸にぽっかりと開いてしまった穴が、あなたと過ごした日々の何よりの証拠になったことでしょう。
あなたのことを好きになってから、主人公は笑うことよりも泣くことのほうが多かったかもしれません。
しかし、それでも幸せであることに変わりはありませんでした。
あなたとの関係は終わってしまったけれど、共に過ごした日々は事実として残り続ける。
別れたあとも、あなたのことが好き。
主人公は切なくも、素敵な恋をしていたんですね。
間違っていないと思いたい
2番で歌われているのは、主人公の胸に残る後悔です。
あの時こうしていれば。
もっと自分に素直になれていたら。
そんなことばかり考えてしまいます。
これからも「好き」という気持ちがある限り、主人公から後悔が消えることはないのでしょうね。
気持ちの切り替えができない
これでよかったと何度も言い聞かせて
過ぎてく日々に答えを探した
あの時素直にもっとなれていたら
変わってたのかな
まだあなたの未来にいれたのかな
出典: あなたがいた日/作詞:erica 作曲:erica・nao
誰だって、自分の行いが間違いだったとは思いたくありません。
この曲の主人公も同じです。
恋人と別れたことは間違いではなかった。
そう思おうと必死に自分を納得させています。
「過ぎてく日々に~」の歌詞は、あなたへの気持ちに区切りをつけようとしている様子でもあるのでしょう。
あなたとの別れを受け入れて、前へと進んでいかなければならない。
そんな思いから、主人公は少し焦っているのかもしれません。
しかし、忘れようとすればするほど、あなたへの未練が強くなります。
過去を振り返るたび、過去に戻りたいと願ってしまう。
主人公があなたとの思い出を忘れられる日は、はたしてくるのでしょうか?
そして、忘れてしまうことは、本当に正しいことなのか?
失恋のあとの気持ちの切り替えは難しいですね。
ずっと大事な人
曲の最後になって、主人公はあなたとの別れに対する答えを出せた様子です。
それでもきっと主人公の胸には、いまだ後悔と未練が残っているはず。
これからしばらくの間は、胸の痛みと共に生きていかなければならないようです。
あなたへの想いを抱いて生きていく
今でもずっと この先もずっと
変わらない私の大事な人
元気でいてね 笑っていてね
遠くから祈っているよ
本気で好きで本当に好きで
泣いてばかりの私だったけど
あなたに恋し あなたといれて
心から幸せだった
さようなら あなたがいた日
出典: あなたがいた日/作詞:erica 作曲:erica・nao
主人公が最後に出した答え。
それは「これからもずっと自分の気持ちは変わらない」ということでした。
あなたの恋人ではいられなくなってしまったけれど、あなたは私にとって変わらず「大事な人」。
その気持ちを捨てることなど、主人公にはできなかったようです。
そばにいられなくても、あなたの幸せを祈ることはできる。
切ないですが、あなたとの日々を忘れてしまうよりは前向きな答えと言えるでしょう。
主人公はあなたと付き合うことで、傷つくことも多くあったはず。
それにも関わらず、あなたのことを想い続けられる主人公は一途で強い女性ですね。
そして最後に歌う「さよなら」。
この言葉が、主人公の決意を表しているように思います。
「さよなら」するのは、あくまで「あなたがいた日」。
あなたとの思い出。あなたへの想い。
そういったものは、これからも胸に抱いて生きていくと決めた。
ずっと主人公の切ない心情が歌われてきましたが、最後は少しだけ前を向くことができました。