辿り着くまでの
道のりが僕らを
Made us elevated

出典: LUCK/作詞:Jeremy Quartus,Ryan Oct aviano 作曲:Jeremy Quartus

旅の最終的な目的はもちろん目的地に着く事です。

しかし、その旅をより良質なものとする為にはその道のりを有意義なものにする事が大切。

ただ辿り着くだけではダメなのです。

その過程をいかにして過ごすか。

それが人間を成長させるのです。

主人公は車の中で色んな景色を見て、会話をします。

その1つ1つを大切にしているのでしょうね。

乗っている車がどんなものなのかでも変わってくるのかも知れません。

ワープ

写る女性の顔

洞窟の世界が終わった直後、画面はワープしている様な映像になります。

世界と世界の狭間なのでしょうか?

タイムマシーンに乗って時間旅行をしているような気分になりますね。

目に入る物の中に、これといって名前が付いている物質は何もありません。

ただただ光の粒や線が通り過ぎて行くこの空間は、やはり人知を超えた世界なのでしょう。

そんな掴み所のない世界ですが、しばらくすると女性の顔(目と口のみ)がこちらへ飛翔してきます。

その表情は落ち着いており、辺りを見回しているようにも見えます。

もしかするとこの女性の顔の正体は、運転手(主人公)なのではないでしょうか?

フロントミラーに自分の顔が反射して居るのですかね。

よく見るとハンドルを握る手も細くてすらっとしていますし、その可能性は高そうです。

異空間と主人公が調和を始めたという事の表現なのかも知れません。

賑やかな方へ

都会の景色

2番Aメロからは都会の景色が広がります。

夜の街にポツポツと佇む建物。

そのどれもがネオンを思わせる煌びやかな色をしています。

手を振り踊っている人も居ますね。

都会の「賑やかで夢のあるイメージを具現化した」という感じがします。

遠くに見えるのは太陽と大きな山でしょうか。

夜明けはきっと向こうにあるのでしょうね。

主人公を乗せた車はその方向にひたすら進んでいます。

本曲のタイトルは【LUCK】です。

LUCKという言葉には幸運や運命といった意味があります。

その事からも、目指すは夜明け=幸せな未来であるという事が予想出来ますね。

彼とドライブ

助手席には横着な座り方でスマホを弄る男性が座っていました。

音楽に乗って、とてもお気楽な様子です。

この人物は冒頭で登場した時と色味が全く違っているのですが、おそらくナルバリくんですね。

どこに消えてしまったのかと思っていましたが、助手席に乗り込んでいたようです。

そんな彼をジッと見つめる主人公の写真を1枚撮ると、ナルバリくんは前方を指差しました。

そうですね、よそ見をしていては危険です。

そういえば主人公は車を運転していたのだったと思い出される瞬間です。

世界があまりにも不思議過ぎて主人公も忘れてしまっていたのかも知れませんね。

ここから更に世界は変容し、極彩色の抽象的な映像が展開されます。

未来の選択

木々を通り過ぎ、彫像のようなものも見えますね。

一瞬で色んな世界を旅したのでしょうか。

目の前の景色が弾け何かが爆発する様な演出には、1番最初のトンネルを抜けた時にワープしたあの時の感覚を思い出します。

注目して頂きたいのは、最後の爆発が終わる辺りでフロントミラーの天使のキーホルダーが強く輝き始める事です。

前述したように【LUCK】には幸運という意味があります。

そして同じく天使の持つ羽にも「幸せが舞い降りる」という意味があり、幸運の象徴とされているんですね。

それが輝くとは一体どういう意味なのでしょうか?

1番最後のワープを終えた先に到着した世界は「何もないだだっ広い道」でした。

空は青く澄んでいて、道は乾いて割れているものの車は静かに走行しています。

さっきまで不思議な世界ばかりだっただけに、逆に異様に感じてしまいますね。

何もないという事は、言い換えれば何にでもなれるという事です。

主人公は幻想的な世界や近未来的な都会の景色に染まるのではなく、自分で世界を作り上げる事を選んだのではないでしょうか。

つまり、旅の最後に導き出した答えが素晴らしいものだったから天使が輝いたのです。

最後に

Nulbarich【LUCK】MV解説!車の中からみえる世界が表すのは何?疾走感溢れる映像を読み解くの画像

如何だったでしょうか?

突然不思議な世界に誘われた主人公でしたが、その立ち居振る舞いは常に堂々としていました。

何故こんなにも平常を保っていられたのでしょうか?

それはきっと、車内から見える景色が「主人公の精神世界だったから」なのでしょう。

車に乗った主人公の「遠くに行きたい、幸せを手に入れたい」という強い想いがこの世界を呼び起こしたのだと考えられます。

魅力的な世界をたくさん目にした主人公でしたが、最後に下した決断は「1から自分だけの世界を構築する」という事でした。

幸運の天使の微笑みまで得る事の出来た主人公です。

いつかあの荒れ果てた果てしない大地を、見事に発展させて見せてくれるのではないでしょうか。

最後になりましたが、車についての他曲の考察記事リンクを掲載させて頂きます。

よろしければそちらも併せてご覧下さい。

『innocent world』をきっかけに大きな飛躍を遂げたMr.Children。そんな彼らのナンバー『車の中でかくれてキスをしよう』は一つの文章になっているタイトルで、デビュー前から存在する楽曲です。今回は長い歴史を持つミスチルナンバー『車の中でかくれてキスをしよう』を紹介します。

無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!

今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね