ご機嫌
サヨナラ ラララララ
涙なんか かかか
流せな なななない
平気
出典: ご機嫌サヨナラ/作詞:秋元康 作曲:渡邉俊彦
サビは言葉の一部を繰り返す少し不思議なスタイル。
聴いているとこの響きが中毒性を帯びていきます。
サビの始まりには曲のタイトルと同じフレーズが。
主人公は別れを切り出されたにもかかわらずご機嫌だというのです。
彼の前で泣くこともなく、凛とした態度をとります。
だって だって
今も もももも
あなたを
好きなのは変わらない
出典: ご機嫌サヨナラ/作詞:秋元康 作曲:渡邉俊彦
悲しくないとはいえ、主人公は彼のことを嫌いになったわけではありません。
むしろ気持ちは変わっていないというのです。
いったいどういうことなのでしょうか。
笑顔の別れ
微笑んで
サヨナラ ララララ
思い出いっぱい ぱっぱっぱい
ありがと とととと
サンキュー
出典: ご機嫌サヨナラ/作詞:秋元康 作曲:渡邉俊彦
主人公は目一杯の笑顔で彼と別れます。
ありきたりな別れのフレーズを告げて去ろうとするのです。
しかしここで気になるのが、お礼の言葉が2度続いていること。
主人公がうろたえているように見えるのです。
なんか なんか
しあわせ せせせせ
明日は会えないのに
強がり不思議
出典: ご機嫌サヨナラ/作詞:秋元康 作曲:渡邉俊彦
ここで出てきたのは別れとは対照的なフレーズ。
もう明日から会うことはないのに、幸福感に満ちているというのです。
しかし注目したいのはその後。
主人公は自分が強がっていることをわかっていました。
自分でも不思議なくらい強がったフレーズが自然と出てくるのです。
うろたえた感情の表れ
先ほども少し触れましたが、この曲のサビでは言葉の一部を何度も繰り返す部分が多く見られます。
ただ中毒性を持たせるためかと思っていたのですが、歌詞を読み解いていくうちにその意図がわかってきました。
「ご機嫌サヨナラ」は主人公であるフラれた女の子の目線で描かれています。
サビもこの主人公のセリフや心情が描かれたもの。
言葉を何度も繰り返すのは、フラれたことにうろたえていることの表れではないかと考えられるのです。
ご機嫌なサヨナラをしていると口では言いつつも、心の奥は大きく揺さぶられているのだと思われます。
主人公の本音
どうして どうして
悲しくないんだろう?
みんなが みんなが
心配しているのに…
出典: ご機嫌サヨナラ/作詞:秋元康 作曲:渡邉俊彦
夢もいつかは覚めるもんだと
気づいていたのよ(ラブラブの賞味期限)
振り返っても 後悔していない
出典: ご機嫌サヨナラ/作詞:秋元康 作曲:渡邉俊彦
1番のサビでも記述しましたが、主人公は強がっておいて心の奥底ではかなりうろたえている様子。
このフレーズも主人公の強がりと読み解くこともできますが、それだけではないような気がするのです。
たしかに別れには驚いているし、心を大きく揺れ動かされている。
けれどもどこかで冷静な部分があるのも、主人公の本音なのではないでしょうか。
いつかは終わりがくる恋だとどこかでわかっていたのです。
必死に強がる主人公ですが、冷静に物事を見れる一面も持ち合わせた強い女の子なのだと考えられます。