急に君が主人公の前から居なくなったことから以下の解釈が出来ます。

歌詞1行目に述べられているのは君がこの世界から居なくなってしまったこと。

そんな君大してこれ以上ないほどの想いを叫び続けているのです。

別れが決して互いの不満などではなく、運命に左右されてしまったといえます。

もう手遅れ

僕は何年経っても君を愛してる
僕の代わり映えのない日々に 花束を
添えるだけ 添えて 勝手にいなくて
離れないでと 言ったのは 君じゃないか

出典: 約束のしおり/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎

YouTubeやSNS各所で共感の声が多かったサビの歌詞を見ていきます。

ここでは主人公の君に対する覚悟と堪え切れない無常さが込み上げています。

君と出会うまでの主人公の生活は普遍そのものだった。

そこに君が潜り込んできてからは、毎日が異常なほどに幸せへと昇華したのです。

そして2人で約束した「別れは無い」も、守られる事無く消え去った。

君が別れを拒んで、恐れていたから主人公は必死に君の隣に居続けようとしていました。

それも今となっては、誰に怒りを向ければいいのか分からない状況。

ただ心に残り続けた不満とも憂いとも形容できる曖昧な感情だけが主人公を悼みつけるのです。

あの日に栞をつけたまま

決して「ラブソング」ではない

幸せに 悩めていることに
気づいてない ラブソング

ダメだ また考えてる 「君」 のことばかり
今はまだ 動かせない 栞の位置も

出典: 約束のしおり/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎

2人で歩んだ日々を記録したページは、君が居なくなった日から動いていない。

その日をずっと憂い想い続けることこそが「栞をつけること」だと解釈できます。

詳しく説明すると、その栞を動かすこと=「君を忘れてしまうこと」なのです。

世の中に多く存在する恋心を謳った「ラブソング」。

それらは主人公の立場からしてしまえば、全て「幸せの戯言」だといっています。

それほどに取り戻せない幸せがあって、2度と戻れない日がある。

そう解釈すればするほどに、この楽曲を「ラブソング」とは呼べなくなってしまいます。

もう1度、あの日からやり直せたならば

いつかまた 続きのページ 二人でめくろう
決められた 配役は とても素敵だけど
少し息苦しくて

天の定めに憂うけれど 心から溢れる愛を
君に叫ぼう

出典: 約束のしおり/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎

2度とやってこない日々をもう1度夢見ています。

ここで注目すべきは歌詞の2行目です。

主人公の役割とは「君を見送ること」であり、変えられない定めだと解釈できます。

そして同時に君の役は「主人公を置いていくこと」だったに違いありません。

始めから全てが決められていたかのように進んだ2人の物語。

歌詞3行目に「少し」と表現されているのは、主人公の虚勢だと考えられます。

どんな不安も不満も災難さえ被ったとしても、熱望するのは「君との出会い」

そこに込められた想いは紐解いていくほどに私たち聴き手の共感を煽ります。

いつか自分の大切な人が…と意識すればするほどこの楽曲にのめり込んでいきます。

いつまでも君のことを想う

記憶を辿って寄せ集める

次会う日は いつかな
歳重ねるたびに 秒針を握る手が
解けてくのかい 今はまだ
記憶の中 君の残りをかき集めてばかりいる

出典: 約束のしおり/作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎

年月が過ぎ去っていくにつれて、時間を超えて掴んでいる君が遠くなる。

それは徐々に薄れていく記憶いつまでも想い続けることへの絶望感も内包しています。

しかし、主人公は決してそれに流されていくわけではありません。

必死に君との思い出を繋ぎとめようとしているのです。

君を忘れること、それは主人公にとって何よりも悲痛なこと。

もう会うことの出来ない君を想い続けることの辛さは形容のしようがありません…。

心の奥で泣いているような感情込めた歌い方が相まって、こちらの涙を誘います。

ピアノを中心とした楽曲ですが、芯はロックサウンド。

その楽曲の奥にある力強さも、主人公の想い・覚悟とすら感じてしまいます。

ただ「会いたい」