気にすれば気になるわ 言葉の骨 刺さってるの
飲み込んだけれど 喉の奥がちょっと変な感じ
咳払いしても 言いたいこと吐き出せないのよ
イライラして来て 何かに当たりたくなるクールダウン

出典: 頬杖をついては眠れない/作詞:秋元康 作曲:Super Mahirock

どうにか気にしないようにと努める主人公ですが、一度気にしてしまうとすべてが気になってしまいます。

彼の行動一つ一つが気がかりで、どうにも落ち着きません。

疑いを抱いたきっかけは彼の発した言葉だったのでしょう。

魚の骨が喉につかえた時のように。その言葉がいつまで経っても引っかかっています。

違和感を取り除こうとしてみてもうまくいきません。

彼に本当のことを聞ければ、きっとこの違和感は消し去ることができるでしょう。

ですがそのための言葉がうまく口から出てきません。

現状は変わらず。もやもやした心は晴れず、悩みは膨らむばかりです。

いつまでも悩み続けている自分や、そんなことは知らずに平然としている彼。

自分を取り巻く状況に苛立ちが募ります。

八つ当たりしたくなる気持ちをぐっとこらえて、主人公は自分を落ち着かせようとするのです。

迷う心

(I love you so)愛してたし(愛しているらしい)愛してる
だってあなたのこと

出典: 頬杖をついては眠れない/作詞:秋元康 作曲:Super Mahirock

疑いを抱くまでずっと彼のことが大好きでした。それは疑う気持ちを持ってしまった今でも変わりません

もしも疑っている通り、彼が他の女性と会っているならば。

それを問いつめてしまえば、これまでのような関係は続けていられません。

最悪の場合、別れることになるかも知れない。

大好きで、愛している。だからこそどうしたら良いのか決めかねているのです。

眠れない夜

頬杖ついては眠れない 考え出したら目は冴える
熱いミルクでも飲みなさい 羊なんか数えるな

出典: 頬杖をついては眠れない/作詞:秋元康 作曲:Super Mahirock

頬杖の体勢のままでは布団に入ることはできません。

転じて、歌詞悩みのあまり眠ることができない主人公を示しています。

考えれば考えるほど悪い想像が目に浮かんで、眠気など吹き飛んでいってしまうのです。

どうにか眠りにつこうと、主人公はあくまで冷静に自分を落ち着かせようとします。

眠れない夜にホットミルクが良いこと、羊を数えることで逆に眠れなくなること。

落ち着いて眠りにつく方法を主人公は知っているのです。

彼のことなんて気にしていないで早く眠ってしまいなさい。

そう自分に必死に言い聞かせようとしているのですね。

膨らむ疑念

(Do you love me?)気にしてない(気になんかしないで)気になってる
たかがあなたのこと

出典: 頬杖をついては眠れない/作詞:秋元康 作曲:Super Mahirock

彼への疑念はどんどん膨らむばかり。彼が自分をまだ愛してくれているのかさえも不安になってしまいます。

彼が自分を裏切っている訳がない。そう信じている気持ちがある裏で、最悪の想像もしてしまう。

あなたのことなんて気にする程じゃない。

そう強がる心の中では、どうしようもないほどの不安が渦を巻いているのです。

信じたい気持ちと疑う気持ちの葛藤。

本当は不安で仕方がないのに、どうしても素直にその心を認められないままなのです。

繰り返す夜

頬杖が何だか癖になる ほらいつの間にかまたついた
頬の筋肉が落ちそうだ どうしようか

頬杖ついては眠れない 考え出したら目は冴える
熱いミルクでも飲みなさい 羊なんか数えるな

夜が明ける

出典: 頬杖をついては眠れない/作詞:秋元康 作曲:Super Mahirock

頬杖をついてしまう。それはすっかり定着してしまい、気づけば同じ体勢をとってしまいます。

それくらい長い間主人公は悩みと不安を抱え続け、葛藤を繰り返しているのです。

長く続く苦しみに、心も身体も疲れ果てているに違いありません。

このままではいられない、なんとかしなくてはならない。

そんな気持ちが見えますが、状況はなかなか変わりません。

主人公は彼に不安を打ち明けることができないまま。

主人公の不安を知る由もない彼は、普段と変わりない様子で平然と日々を過ごしています。

何も変わらないまま、時だけが過ぎていく。

そうして眠ることすらできない夜が今日もやってきます。

繰り返しのサビの歌詞が、未だ悩みから抜け出すことのできない主人公の姿を映しているようです。

考えながら、夜は更けていきます。

思考はぐるぐると同じ所を巡り、心はどんどん重く沈んでいく。

時計の針は刻々と進み、ついに朝を迎えてしまいます。

今日も眠ることができないまま、延々と終わらない不安のループ

主人公が抜け出すことができる日は来るのでしょうか。

物語の結末

主人公の本音