映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」とは

ポルノグラフィティ【フラワー】PVを考察!フラワーは何の象徴?映画「こんな夜更けにバナナかよ」主題歌の画像

原作について

12/28から公開されている映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」。

原作は、「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」です。

著者 渡辺一史
発行日 2003年3月
発行元 北海道新聞社
ジャンル ノンフィクション

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/こんな夜更けにバナナかよ_筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち

ノンフィクションですから、奇跡は起きません。

筋ジストロフィーは難病ですから、題材としては重いと言えます。

難病と闘う人を描いた話は、感動モノになりがち。

お涙ちょうだいの展開が苦手、という人もいるでしょう。

それでも、筋ジストロフィーと闘った人の話は、とても興味深いです。

詳しい話を知りたいという人は、原作を読んでみることをおすすめします。

大泉洋、三浦春馬、高畑充希で実写化

難病と闘う人を熱かったノンフィクション。

そんな難しい話を、豪華キャストで映画化することになりました。

難病を抱える主人公、鹿野靖明を大泉洋さん。

それを支えるボランティアを三浦春馬くん、高畑充希さんが演じます。

テーマがテーマだけに、演じることはかなり難しかったと思います。

取材を元に書かれた原作に、どれくらい寄り添っているのか。

気になるところです。

PVを考察

では早速、「フラワー」の動画を見ていきましょう。

まだPVが公開されていないので、映画の予告動画です。

歌詞と映画がリンクしているところ。

込められている意味などを推察していきたいと思います。

描かれているのは宿命

大泉洋さん演じる鹿野靖明は、筋ジストロフィーで体の自由が利きません。

予告動画では、車椅子を使って移動したり、お風呂に入れてもらったり。

首から下の自由が利かない生活というのは、非常に困難です。

映画では、体の自由を奪われた人の人生が描かれています。

車椅子なしには生活できない。

他人の助けなくしては生きられない。

そんな制約だらけの人生です。

病気でも前向きに生きる

病気でも前向きに、健気に生きている人はいます。

しかし鹿野靖明のすごいところは、前向きだけではないところ。

介護がなければ生きられないのに、退院。

介護ボランティアの力を借りているのに、偉そう。

自由気ままで、思いつきで人を翻弄し、謝らない。

とにかく変わり者で、人に迷惑ばかりかけています。

いくら人助けとは言え、かなり厄介な人物。

障がい者でありながらそうとは思わせないところがすごいです。

障がい者は特別じゃない

予告動画では、鹿野靖明の奔放さが目立ちます。

振り回されて、高畑充希演じる安堂美咲が怒る場面も。

障がい者=何でも許されるという構図に怒りをぶちまけています。

障がい者は弱いもの、助けられるべき存在。

そんな感覚が世の中に浸透している中で、それに逆行するような場面です。

しかし、障がい者を特定のイメージで縛っているのも世の中。

障がい者だって1人の人間。

そんな当たり前のことに気づかせてくれる場面でもあります。

気づいたら大切な人

予告動画では、鹿野靖明が倒れる場面も登場します。

筋ジストロフィーによって、自由だけでなく命も縛られる。

そんな理不尽さや、それでも生きようとする力強さに心揺さぶられます。

鹿野靖明に対して不満を募らせていた安堂美咲が、彼を労る場面も。

鹿野靖明のすごいところは、奔放なのに人に愛されているところです。

わがままでやりたい放題なのに、気がつくとその人を大切に思っている。

憎みきれないところが最大の魅力なのかもしれません。