あなたに思いを伝えることで、あなたの思いが分かる。
自分の目で確かめたい気持ち。
しかし、衝撃的な事実が待っている可能性も。
そう考えると足がすくみます。
それでも、進まなければならない。
わざと道に迷っている振りをしても、答えは得られません。
現実から逃げているうちに、時間はひっそりと過ぎていく…。
時間は永久ではないのです。
思いに素直な子供。
相反して大人になるほどに、素直になることのハードルが上がります。
素直にならないと、ひとりきりになってしまいます。
思いを伝える人もどこかに行ってしまいます。
思いは思ったときに伝えなければ、後悔してしまうのです。
今のあなたが思いを伝えたい人は、ずっとあなたの傍にいるとは限らないのです。
塵も積もれば山となる
自分のこと 信じてもらおうとするくせに 大切な未来のこと
疑って 押し黙って 内側だけに言葉が降り積もってゆく
出典: ほんとはね/作詞:太志 作曲:太志
自分のことは、みんなに信じてほしいとあれこれがんばります。
でも、大切な未来のことは後回し。
自分の未来なのに、大丈夫かと疑います。
黙りこんで、未来のことなんてお構い無しの状態。
そうしていると、気がついたら心の内側には言葉が山積み。
最初は本当に塵くらいの言葉の量。
それがいつか取り返しのつかないくらいの量に。
そうして、心がパンパンになり壊れてしまうのです。
そうなってしまったら、もう手遅れ。
思いは溜めれば良いわけではないのです。
誰もがきっとそう
ほんとはね 嫌われたらどうしようって思うと
不安になって 進めなくなる
ほんとはね 何ともないよって顔して 過ごしてるけど
あぁ 心が軋むんだ
ねえ あなたもそうですか
出典: ほんとはね/作詞:太志 作曲:太志
誰しも嫌われたい人はいません。
愛されたいのです。
日々何かしらの形で人と接触する私たち。
言わば避けようの無い環境の中で生きているのです。
そんな中にいると、嫌われる心配は常について回るでしょう。
終いには、前にも進めなくなります。
息もできなくて、辛くて何も考えられなくなることも。
そんな不安の中で私たちは、常に生きているのです。
本当は心の中では、「もう限界だ」と思っています。
今にも発狂してしまいそうなほど、精一杯。
でも大丈夫な振りをして、外側は涼しい笑顔。
心の軋む音がする。
それは、心の叫び。
心が限界を感じて、助けを求めている音。
あなたもきっと、聞いたことがあるはずです。
心に耳を傾けてみてください。
それが胸に秘めた思いなのです。
大切なことは難しい
ほんとはね 君がいなくても大丈夫だなんて 嘘なんだよ
強がってたけど
ほんとはね 二人で同じ「今」を分け合いたい 分け合いたい
出典: ほんとはね/作詞:太志 作曲:太志
言いたいことはのど元で詰まって言えない。
けれども、思いもしない言葉は、意図せず口から出てきます。
裏腹な状況はなんとも悲しい…。
むしろその逆が本意。
あなたが好きで、大好きで、心から好きだと叫びたい。
強がりで、口から出任せばかり。
大切なあなたと「今」を一緒に味わいたい。
そばにいて、同じときを共有したいだけ。
たったこれだけ。
至極シンプルなことなのに、なぜこんなにも難しいのでしょう。
本当のことは、いつだって目に見えて簡素。
でも伝えるのは本当に難しい。
届けにゆくからね
もう何も迷わずに 胸の内のありのままをぶつけなくちゃ 進めないよね
こんなにも 強く 深くなってしまったこの想いを
あぁ 届けにゆくからね
出典: ほんとはね/作詞:太志 作曲:太志
そうして、気づいていきます。
大切なことは、思っているだけでは伝わらないということを。
相手からすると、言わないのは何も思っていないのと同じ。
相手に伝えたいことは、口に出して言葉にしないと永遠の塵と同じ。
不器用でもいい。
言葉足らずでもいい。
迷わずに、思っていることをそのまま相手に伝えるだけ。
何もしないでいると、一生一歩も進めません。
心の内側に積もり積もらせてきた想いは、もうこんなにも強くなりました。
溢れ出してきた大切な人のへ想い。
思い続けていれば、必ず伝えるときは来る。
わざと遠回りをして、知らない振りをしてきた自分の想い。
伝えると決心したその心には迷いがありません。
温めてきて想いは、きっとその人にしっかりと伝わることでしょう。
胸に秘めた思いを伝えることの難しさ。
でも、必ず伝えるときは来る。
背中を押してくれるような温かい曲でした。