アダム(演:HYDE)という恋人のことしか覚えていない幽霊、美月(演:栗山千明)。偶然美月と出会った少女、蛍よりイヴと名付けられた彼女の正体は?
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/下弦の月_(漫画)
ネタバレになってしまいますが、hydeさんが演じたアダムは幽霊です。
重要なキーマンとして作中でも度々登場するアダム。
彼は自ら命を絶ったことで「時の牢」に閉じ込められています。
そのため、成仏できずに魂だけ存在している状態なんです。
そもそも先立たれた恋人さやかへの想いがまだアダムの中に残っていることが、全ての元凶でした。
彼がモデルになっていることを頭に置きながら、歌詞を改めて読んでみると印象が変わるかも?
歌詞をご紹介!
イントロから疾走感たっぷり
手を伸ばしたら届きそうな
いつか落ちる太陽 焦げついた My Wasted Dream
出典: Killing Me/作詞:hyde 作曲:hyde
「My Wasted Dream」=“俺のバカみたいな夢”
「Wasted」の意味が複数あるのでもしかしたら違っているかもしれません。
なんとなく、自分でも絶対叶わないと思っている途方も無い夢…という風に感じました。
「太陽」は何か大きな逆らえない存在を例えているのかもしれません。
「手を伸ばしたら届きそうな」と言っているので、かなり巨大なのかも。
何処へ向かうのか知りもしない
爆音に乗せて夜を明かす
出典: Killing Me/作詞:hyde 作曲:hyde
主人公は『Driver's High』のMVみたいに砂漠をドライブしているのかもしれません。
hydeさんは「ドライブなう」とSNSに投稿していたくらいのドライブ好き。
歌詞でも疾走感を上手く演出しています。
胸の風穴はもう 施しようも無い
愛さえ零れて落ちる
出典: Killing Me/作詞:hyde 作曲:hyde
あてもなく車を爆走させていた主人公。
心の中にはぽっかりと穴が空いているような“むなしさ”を感じています。
人を愛することもできないくらいやさぐれた気持ちのようです。
どうして、そんな状態になったのでしょうか。
愛に溺れる
Killing Me 壊れそうなくらい甘く接吻て
きっと夢は醒めない この世界をとめて
いつまでも とけていたい
瞳は あけないで Ah Broken Time
出典: Killing Me/作詞:hyde 作曲:hyde
「Killing Me」=“耐えられない”
著者はずっと「自分を殺して!」という危険な歌詞かと思っていました(笑)
スラングでは殺してほしいと思うほど我慢できないというような意味合いがあるんだとか。
好きな人と一緒にいる時は楽しすぎて「このまま時間が止まってしまえばいいのに!」と思うこともあります。
恋人と一緒に過ごす時間が終わってしまうことが「耐えられない」と言っているわけですね。
「Broken Time」=“壊れた時間”
とコーラスが入るのもそんな気持ちの表れです。
ちなみに、ここの部分のtetsuyaさんの美しいコーラスは必聴もの。
ひとときのはかなくて甘い雰囲気を表現するのに一役買っています。
見せかけの正義を批判している?
掲げた正義を旗めかせ
地の果てまでも塗りつぶせ
無邪気に笑うのさ 知らないふりで
指先に転がる未来
出典: Killing Me/作詞:hyde 作曲:hyde
「結果がどうなるか分かっているのに見て見ぬふりをして、正義の名の元に好き勝手やればいい」
ものすごく皮肉っぽくこんな風に言っているんだと思います。
『AWAKE』のテーマを考えると何を言っているのかうっすら見えてきました。
戦争をするために「正義」を理由にしているのを批判しているのかもしれません。
「指先に転がる未来」という表現は指示だけして直接手は下さないような政治家が思い浮かびます。
初めの方で主人公が“むなしさ”を感じていたのは、きっとこんな現実に心を痛めているからではないでしょうか。