「Heavenly White」の歌詞をチェック!(1コーラス目)

EXILE「Heavenly White」を歌詞解釈!弱さを乗り越えた男が元カノに届けた想いが染みるの画像

素直になれない主人公

かするよなKissを
交わすたびにあなたは
淋しい顔して微笑っていたね
やさしさなんてただ
照れくさかった僕は
わざと野蛮に抱きしめたよ

出典: Heavenly White/作詞:小竹正人 作曲:春川仁志

歌詞は主人公が昔の恋人を思い返すシーンから始まります。

ここにある「かするよな」という表現は「表面的」というような意味。

恋愛関係にあった二人ですが、深く通じ合う仲にはなれていなかったようです。

そんなうわべだけの二人の時間を「淋しい顔」で過ごす「あなた」は、この主人公に対して本当の愛情を求めていたのかもしれません。

それでも素直になれず、そんな相手の気持ちを突っぱねるように対処してしまった彼。

相手の気持ちがわかっていながらも自分のことに精一杯な状態から、まだ未熟な若い男性の姿が想像できます。

「野蛮」という表現は今の彼ならではのもので、その当時はそれが優しさだと勘違いしていたのかもしれません。

後悔の気持ち

溢れる想いを持て余して
強がるしかなかった恋は
無傷な空から零れた雪へと
吸い込まれてた

出典: Heavenly White/作詞:小竹正人 作曲:春川仁志

彼女のことを本当に愛していた彼は、当時はまだその感情を上手に表現できずにいました。

それは「強がり」という余計な態度を生みます。

自分の本心を素直に打ち明けてまっすぐに相手と向き合えばいいのに、それができずにいた彼。

空からこぼれた白い「雪」は「純粋なもの」の象徴です。

それは言い方を変えれば「若さ」や「稚拙さ」を表すもののようにも感じます。

純粋に彼女のことを思うがゆえに、彼の「未熟さ」がそれを吸い取るように奪っていく。

自分で自分の感情をコントロールできずに「恋」に負けてしまう彼がそこに居ました。

「強がるしかなかった」という言い回しから、他に何もできなかった自分を悔んでいる主人公の気持ちが読み取れます。

彼女はすべてわかっていた

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サヨナラと言った
冬の日にあなた
最後まで涙 見せなかったのは
粉雪に映る 若すぎた僕が
全然強くないこと
解ってたから

出典: Heavenly White/作詞:小竹正人 作曲:春川仁志

サビにあたる部分の歌詞です。

二人が別れてしまったのは冬の季節。

あなたから告げられた「サヨナラ」と粉雪の描写が美しいです。

「若すぎた僕」とは、現在の主人公が口にしている言葉。

裏を返せば「当時はそれに気付けていなかった」ということを意味しているように感じます。

彼なりに精一杯過ごしていたその頃、自分が思っていた以上に相手を傷つけ、悲しい思いをさせてしまっていたのでしょう。

そんな彼の幼さは、彼女にはすべて伝わっていたのです。

ここでの「涙を見せないあなた」はそれが態度として表れたひとつの姿。

きっとその別れのシーンでも、彼女は全く悲観的なところがなく冷静だったのだと想像できます。

二人の将来をなんとか繋ごうとする姿も見られず、彼の元を去ってしまった彼女。

主人公は、その時の相手の感情が今になって理解できました。

「Heavenly White」の歌詞をチェック!(2コーラス目)

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消えてしまいそうな愛

あの頃 何故だろう?
あなたを愛したこと
誰にも言わずに黙りこんでた
むやみに話したら
手のひらの雪のように
溶けちゃいそうで言えなかった

出典: Heavenly White/作詞:小竹正人 作曲:春川仁志

「なぜ自分は上手に彼女のことを愛せなかったのだろうか」と、その当時の気持ちを振り返る彼。

素直になれなかった自分を悔やんでいるようです。

「人を愛する」ということを知り、その偉大な力に圧倒されていた彼は自分の想いを大切にしすぎていたようです。

ここでも「雪」がアイテムとして登場しています。

それは「今にも溶けてしまうかのように儚いと思えるもの」の例えです。

「失くしたくない」と心の底から願う彼女への愛に、「すぐに消えてなくなってしまいそうな危うさ」を感じていた彼。

「愛を表現すること」がその愛を失くすことにつながる、と臆病になっていたのです。

さまざまな想い

あれから何度も恋をしたよ
一途に受け止めたけれど
記憶の隙間に
今でもあなたは
降り積もってる

出典: Heavenly White/作詞:小竹正人 作曲:春川仁志

彼女との別れを経験し、人間としても大きく成長できた主人公。

それぞれの出会いに対し真摯に向き合いながらも、どこかあの頃の彼女のことが忘れられずにいます。

この「降り積もる」という表現は雪を連想させるものです。

それは、二人が離れた直後から意識せずに積み上がり、いまでは大きな存在になった「あなたへの想い」を表しています

まるで雪のように少しずつ、それでも確実に降り積もった気持ち。

それは「未練」という言葉で片づけてしまうにはあまりにも短絡的です。

あなたをしっかりと愛すことが出来なかった「後悔」、そして自分の不甲斐なさ

そんな自分に付き合ってくれた彼女への感謝の気持ちなど、そこにはさまざまな彼の感情があります。