目標に向かって進んでいると、くじけそうになるときが必ずあるはず。

それはどんなに気丈に振る舞っている人だって同じでしょう。

主人公は一度決意を下した以上、涙は絶対に見せないと決めていました。

ちらつく思い出をかき消すためにその足取りもどんどん速くなっていきます。

主人公の胸を締め付けるような気持ちが身に沁みるような描写ですね。

この道とのお別れ

カントリー・ロード
この道 故郷へつづいても
僕は 行かないさ
行けない カントリー・ロード
カントリー・ロード
明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない
さよなら カントリー・ロード

出典: カントリー・ロード/作詞:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート 日本語詞:鈴木麻実子、宮崎駿 作曲:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート

最後の歌詞「カントリー・ロード」へのお別れが描かれています。

孤独感を紛らわせてくれるおまじないのようなこの道。

でもここにずっと居ればそれに依存してしまいます。

前へ進むためには、孤独感に自分の力で打ち勝つことが必要なのです。

「夢を叶えるまでは帰れない」

後ろ髪を惹かれながらも先へ行こうとする主人公の強さが描かれていますね。

「Take Me Home, Country Roads」を和訳して解釈

続いては原曲を和訳して解釈してみましょう。

「耳をすませば」のバージョンとの違いに注目してみてください!

ウェストバージニアの素晴らしさ

Almost heaven, West Virginia,
Blue Ridge Mountains, Shenandoah River.
Life is old there, older than the trees,
younger than the mountains, blowing like a breeze.

出典: Take Me Home,Country Roads/作詞:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート 作曲:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート

ウェストバージニアはまるで天国のよう。

ブルーリッジ山脈にシェナンドア川。

僕はその木々より長く生きているけど、そよ風吹く山々にはまだ及ばない。

ウェストバージニアを彩る自然の素晴らしさを歌ったこの部分。

木々より長く生きているという言葉は、「自分もそれなりに生きてきた」という意味でしょう。

続く部分で、それでもまだまだ及ばないという山の雄大さを物語ります。

山々が予感させるのは

Country roads, take me home to the place I belong.
West Virginia, mountain mamma, take me home, country roads.

出典: Take Me Home,Country Roads/作詞:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート 作曲:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート

カントリーロード 僕を故郷へ連れてってくれないか。

見えるのはウェストバージニアの母なる山々。

故郷へ連れてってよ カントリーロード。

ウェストバージニアはこの曲の主人公の故郷なのですね。

その山々が見えることが、彼に故郷が近いことを教えているのでしょう。

この道を歩いていけばそこにたどり着けるという期待感が背中を押します。

家族を想って

All my memories gather round her,
miner's lady, stranger to blue water.
Dark and dusty, painted on the sky,
misty taste of moonshine, teardrop in my eye

出典: Take Me Home,Country Roads/作詞:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート 作曲:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート

僕の思い出は彼女にまつわるものばかり。

炭鉱夫の嫁さんで、海を知らない。

薄暗く曇った空、月光下の霧。

涙が溢れる。

ここで描かれるのは故郷で待つ女性を思い出してのワンシーン。

これは主人公の母親のことではないでしょうか。

炭鉱夫の父に尽くして来た彼女は海に行ったこともなかったのでしょう。

曇りの日のこと、霧の夜のこと。

家族で過ごした様々な場面が蘇り、主人公の涙腺を緩めます。

「昨日家にいたかった」とは

I hear her voice in the morning hour,
she calls me, the radio reminds me of my home far away.
And driving down the road I get a feeling
that I should have been home yesterday, yesterday.

出典: Take Me Home,Country Roads/作詞:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート 作曲:ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート