2曲目は「おやすみポラリス~」のカップリングで収録されていた「ギラメタスでんぱスターズ」。
もはや盟友ともいえるヒャダインの作詞、作曲は今作で3曲を手掛ける浅野尚志のキラキラ電波ソングです。
ヒャダインの描く歌詞は宇宙を旅する7人のあっけらかんとした様子を表現しています。
しかしその裏にはアルバムに続く重要な伏線が貼られていたのです...。
先に引用した歌詞をよく覚えておいてください。
後の「太陽系観察中生命体」に続く感動物語が待っています。
「プレシャスサマー!」
メイビーベイビー きみとわたしはでっかい
輪になって繋がって 果てしないよ
メイビーベイビー きっと明日はもっと
素敵な日になるでしょう
出典: プレシャスサマー!/作詞:玉屋2060% 作曲:玉屋2060%
3曲目はなぜか初秋にリリースされたサマーチューン、17thシングルの「プレシャスサマー!」です。
ゾクゾクするほどの高速AKIBAサウンドを制作したのは「サクラあっぱれーしょん」と同じ玉屋2060%。
どんな逆境もチャンスに変えてしまう「プレシャスサマー!」は落ち込んだ時の良薬です。
そして随所に施される「絆」をイメージしたであろうフレーズ。
もちろんねむきゅん卒業を見越して書き下ろされています。
アルバムで通して聴くとまた違った意味を持つストーリー。
メンバーがどれだけ移り変わろうと「ワレワレハデンパグミインクダ」という強い意志を感じます。
「世界が私の味方ならば…」
きらめく世界が永遠に続くように
毎日毎日を噛み締めて過ごしている
一生忘れない日々を
なんてね大袈裟でも
時は止まらないから
明日だけを見つめて
昨日を力に変えて
精一杯 歌うよ 星屑になっても
出典: 世界が私の味方ならば…/作詞:原田茂幸(Shiggy Jr.) 作曲:原田茂幸(Shiggy Jr.)
4曲目は新曲の「世界が私の味方ならば…」です。
でんぱ組としては新境地ともいえるストレートなポップチューン。
実は作詞作曲はShiggy Jr.の原田茂幸。
Shiggy Jr.のボーカルの池田智子は大のでんぱ好きを公言しています。
しかもねむきゅん推しということで原田茂幸の楽曲制作に繋がったのでしょう。
好きな漫画を大人買いしてみたり
それなりに日々を楽しんでいるけど
気付いたらうつむいたり
つまらないことで悩んでいたり
出典: 世界が私の味方ならば…/作詞:原田茂幸(Shiggy Jr.) 作曲:原田茂幸(Shiggy Jr.)
特にBメロのこんなフレーズ、ファンでないと出てきませんね。
もしや原田茂幸、”マンガヲタ”のえいたそ推しなのでしょうか?
Shiggy Jr.とでんぱ組.incは「斉木楠雄のΨ難」主題歌繋がり。
今後もShiggy Jr.との絡みの可能性を示唆する楽曲です。
「ワレワレハデンパグミインクダ」全曲解説【中編】
「かぼちゃタンデム」~「エバーグリーン」
ここで一回曲順を無視して解説させていただきます。
「かぼちゃタンデム」と「エバーグリーン」は「プレシャスサマー!」のカップリング曲。
つまりこれらの楽曲がレコーディングされたのは7人体制での歌唱体制が円滑になった円熟期なのです。
ちょっと待って 忘れものあったな
想い出せないんだけど
トラウマかしら 記憶の鍵か
(もういらないってことね)
出典: かぼちゃタンデム/作詞:只野菜摘 作曲:MOSAIC.WAV
5曲目の「かぼちゃタンデム」の作曲は元祖AKIBAサウンド・クリエイターのMOSAIC.WAV。
今作ではAKIBAっぽさを抑えたメルヘンチックな曲調に仕上げられているため7人の歌声が際立っています。
歌詞が表現するのはでんぱ流のシンデレラストーリーです♪
さりげなく挿入される「過去からの脱却」的ストーリーが涙を誘います。
誰とも関わらずいるほうが
傷つかなくって楽だと言ったってさ
相変わらず こうやって僕らは
愛することでしか生きられないから
終わらない幸せを
限りある僕ら繋いでいこう
キミと見たあの頃と
今が違っても かまわないから
出典: エバーグリーン/作詞:NOBE 作曲:浅野尚志
一方11曲目に収録された「エバーグリーン」は90年代のJ-POP感溢れる人生賛歌。
いつまでもキラキラした青春時代をやり直すでんぱ組.incらしい希望に満ちた楽曲です。
そして「エバーグリーン」の後に待ち受けるのは...。
最後の解説まで置いておきましょう。