思い出ファースト
こんなところで喧嘩しない
思い出ファースト
ロマンティックな時間 過ごしたいんだ
君と ここにいる奇跡
思い出ファースト
いつか 振り向き
最高の夏だったと…
出典: 思い出ファースト/作詞:秋元康 作曲:ミサマサカリヲ
<彼女の不機嫌なんてすごく些細なこと>
そんなふうに“僕”はとらえています。
彼女が少々駄々をこねようと受け流すことができる“僕”。
「彼女は“僕”に甘えている、信頼しきっている。だから素の感情をさらけ出せる」
包容力のある彼はこんなことで怒りません。
甘えん坊な彼女のことをむしろ「愛おしい」と思っています。
この素敵な関係をずっと壊さずにいたいのでしょう。
なんなら“僕”は彼女の不機嫌に怒ることもできたはず。
ですが手間のかかる彼女すら“僕”には魅力的に映っているのです。
2番の歌詞を読み解く
サービスしたのに…
砂浜のタコスのキッチンカー
僕がさっき全力で買って来た
タバスコをかけすぎたせいか
ちょっぴり つまんだだけで
残してしまう
出典: 思い出ファースト/作詞:秋元康 作曲:ミサマサカリヲ
“僕”は一生懸命彼女のご機嫌をとろうとしています。
ですがなんだか空回り気味。
“僕”のほうは彼女のちょっとしたことに腹を立てたりしません。
なのに彼女ときたら、ちょっとしたことで不機嫌になってしまうのです。
<差し出された食べ物が辛かった>
そんな些細なことでもすねてしまう彼女。
まるで猫のように気まぐれです。
そんな“僕”は振り回されっぱなしかと思いきや…?
じつは大人な彼
わがままだけど好きだよ
愛とは 何があっても許すこと
出典: 思い出ファースト/作詞:秋元康 作曲:ミサマサカリヲ
彼の懐は海のように広いのです。
多くのカップルは些細なことで揉め、そのまま別れに発展することもあります。
ですがこの彼に至ってはそんなことはあり得ません。
彼女と一緒にいるためなら、少々振り回されるくらいどうってことはないのです。
包容力を感じさせます。
2番サビの歌詞
彼女が愛しくて仕方がない
切なさファースト
君と一緒にいられればいい
切なさファースト
他のことはすべて目を瞑(つむ)っているんだ
僕は それで構わない
切なさファースト
恋をしている
胸キュンの夏にしたい
出典: 思い出ファースト/作詞:秋元康 作曲:ミサマサカリヲ
“僕”は彼女への感情に胸を締め付けられています。
愛おしくて仕方がないのです。
「好きだから、くだらないことでこの恋を水の泡に帰したくない」
欠点が見えたり言動にちょっと腹が立ったり。
そんなプチ不満があろうと、彼女と別れるよりはずっといいのでしょう。
この狂おしい感情を第一に考えたいのです。
欠点よりも愛おしさのほうが上回っています。
最後のサビの歌詞
大切にしたいもの
一番目は何だろう?
そう何を最優先させるのか?
プライオリティー ちゃんと考えなきゃね
思い出ファースト
それがMUSTだ
この夏の甘い目標
出典: 思い出ファースト/作詞:秋元康 作曲:ミサマサカリヲ
「二人の夏の思い出にケチがつかないようにしよう」
そんな“僕”の想いが読み取れる歌詞です。
二人で積み重ねた記憶。
二人で訪れた場所。
ときにはケンカもいいけれど、どの思い出も素敵なまま残したい。
いつか今日の日を思い返したときに、美しい心象風景として蘇るように…。
ちいさなケンカごときでキラキラした夏の海の記憶を灰色に変えたくないのでしょう。
彼と彼女の記憶には些細なケンカすらなかったアルバムの1ページが刻まれる。
「それが理想的」だと彼は考えているのです。
ただ彼女のほうにはそんな意識はみじんもない様子。
それでも彼は満足なのです。
目先のことに怒ったり機嫌を損ねたりする彼女のことが大好きなのですから。