映画のあらすじをさらっとご紹介
プロレス界のヒーローとして活躍していた父は、怪我をきっかけに戦線離脱を余儀なくされました。
そこで、以前とは真逆の角度からプロレスを盛り上げる悪役レスラーに転身。
それは明らかに「かっこ悪い」立場であり、自身の仕事を9歳の息子に言えずにいました。
しかし息子は、父が悪役レスラーだと気づいてしまい、「大嫌いだ!」と言い放ちます。
そんな折、父に訪れた名誉挽回のチャンス!トップレスラーとのタイトルマッチです。
ドクターストップを跳ね除け、父はリングに上がることを決意します。
現役レスラーがパパレスラーを好演
この映画は現役レスラーを主役に迎えたことでも話題になっています。
日本のプロレス界を牽引する団体、新日本プロレス。
その中で「100年に1人の逸材」と呼ばれる男、棚橋弘至がこの映画で父親レスラーを演じています。
プロレスが題材の映画であり、更に棚橋が出演しているとあれば、新日本プロレスファンも大注目!
主題歌となった「ありがとう」を聴き、思わず涙したファンも多数いるそうです。
プロレスファンだから、棚橋ファンだからこそ「ありがとう」の中に感じる何かがあるのかもしれません。
ちなみに、8月12日に行われた新日本プロレスのG1優勝決定戦では棚橋弘至が優勝しました!
プロレスファンは優勝の瞬間と「ありがとう」を重ね合わせ、更に涙したことでしょう。
映画の予告編に涙
映画「パパはわるものチャンピオン」の予告編です。
「ありがとう」は映像の途中から、静かに流れ込みます。
そして胸が苦しくなるシーンに合わせて盛り上がるサビのフレーズ。
素朴で丸みのある高橋優の歌声に100%の感情が乗った瞬間、涙が溢れました。
「ありがとう」が向かう先
父と息子の特別な関係性
僕にまだ出来ることがあるのなら
君に向けて出来ることがあるのなら
どれほどちっぽけなことでもいいから
届けたい 伝えたいと思うのさ
出典: ありがとう/作詞:高橋優 作曲:高橋優
父親と息子の関係は、母親との関係とは全く違う「同性」ゆえの特別な繋がりを感じます。
息子に見せる背中を意識したり、威厳を保つのに必死になったり、自分がなし得なかった望みを託したり。
父親は息子が立派に成長してほしい一心で、自分にできることは何なのか懸命に考えます。
そしてそれを言葉として伝えるのではなく、態度や行動として間接的に伝えようとするのが父親。
真っ直ぐに伝わらないこともあります、伝わるのに時間がかかることもあるでしょう。
映画の中でトップレスラーの座から退いた父親も同様です。
悪役レスラーに転身したからこそ知った世界、考え方、人との関わり。
子どものためになるのであれば、それも全て伝えたい。役に立ちたいと思うのです。
気遣いが裏目に出る父親
想いとは違う言葉 違う態度 違う顔で
君と向き合ってるのは僕のはずなのに
また一人空回り
すり減るように時ばかりが過ぎて行く
出典: ありがとう/作詞:高橋優 作曲:高橋優