偶像の世界を泳いで…
孤独を愛したぼくが、愛したただひとつ。
出典: AntiIyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
「僕」でいることに疲れ、独りぼっちになってしまった「ぼく」。
そんな「ぼく」が愛したのは「キミ」を含む「君」だけなのです。
病んでるぼく
失敗
世界には一人 思い続けてた光
探して間違える、ココハドコデスカ?
木霊する声 虹色悪意
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
「君」に会うまで、孤独な「ぼく」は光を探して彷徨い続けていました。
探しては道を間違えて…。
そんなことを繰り返しているうち、遂に自分の居場所が分からなくなり、心は悲鳴を上げ始めます。
なぜこのようになってしまったかについての具体的な描写はありません。
しかし、ここまでの内容から、病んでいる理由は対人関係にあると考えるのが妥当でしょう。
表面上では美しく見えるものも、嘘や裏切りにまみれていたのです。
自暴自棄
どうなったっていいや こうやって絶望 胸に突き刺さる痛み
“必要ないよ 居なくてもいいよ”責める 聞こえない声が
明日が見えない 未来はいらない 守りたいものもないね
もうちんだっていいね 誰も見てない…
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
「ぼく」の病み期が最高潮に達します。
自暴自棄に陥り、未来すらもう必要ないと絶望しています。
「君」に出会う前は守りたいものも何もなくて、死んでしまってもいいと思うほど深い暗闇の中にいたのです。
歌詞の中では「死ぬ」という言葉がオブラートに包まれています。
理由についてはいくつかあると思います。
その一つとして、今は「死ぬ」という言葉がキーワードではないからという理由が考えられます。
「ぼく」の病み期は、あくまでも過去の話。
現在は様々な問題を乗り越えて前を向いているのです。
その為「ちぬ」という可愛らしいイントネーションの言葉に置き換えたのではないでしょうか。
それにより“過去の嫌な思い出も今となっては笑い話”といったニュアンスをもたせている様に思えるのです。
葛藤
赦されない 現実は居場所じゃない 決めつけては傷を付けて…
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
「ゆるす」という漢字に「赦」があてられています。
これにより言葉自体がとても重い意味を持っているように感じられます。
一般的に使われる頻度が高いのは「許」という漢字でしょう。
「赦」という漢字は「罪をゆるす」などといった際に使われます。
ここでは即ち「僕の理想、決まり事」に反する世界は、居るべき場所ではないと主張しているのです。
血の雫で溺れる その瞬間 決して忘れられない、夢合い
妄想だって…ウツクシイ…
出典: AntiIyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
このフレーズから分かる通り、主人公は現実を直視出来ずにいるのです。
理想を並べて妄想の中に埋もれていた主人公の姿が描かれています。