Homininaは「ヒト」のこと
本楽曲を初めて目にした時、最初に思うのは「曲名はなんて読むのだろう?」というポイントかもしれません。
本楽曲「わがまま新生 Hominina」は、「わがまま ねお ほみにーな」が正式な読み方になります。
「新生」つまり「ねお(Neo)」とは、新しいという意味をもつ英語が語源になっています。
「Neoかわいい」などといった具合に使われることもあります。
「病みかわいい」をコンセプトにしているぜんぶ君のせいだ。と通ずるワードといえるでしょう。
そして気になる「Hominina」。
こちらは、ヒト亜族の学名です。
歌詞を見てみても、ヒトを連想させる言葉が頻繁に登場しています。
楽曲タイトルの時点で、多くの細工が施されている楽曲だということが分かりますね。
聞き慣れない単語が多いですが、意味を紐解きながら注目していきましょう。
「そういうことか」と思わず納得させられてしまうのもぜん君。の魅力の1つ。
重要な物事を、わざと可愛く誤魔化しているように感じられる方もいらっしゃるでしょう。
それでは、楽曲タイトルの意味を頭の片隅におきつつ、歌詞を紐解きながら主人公の心の変化に注目していきます。
未経験の甘さと苦さ
恋の病
甘いだけじゃない想い。重いこれ熱病?
なのですか? わかりません。誰のせいか?
君のせいです
出典: わがまま新生Hominina/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
恋というのは、一般的にもいわれる通り甘いだけではありません。
時には苦く、人を惑わせ、冷静さを失わせ……。正常な判断を下せなくします。
どうやら、本楽曲の主人公も例に漏れず「恋の病」にかかってしまったようです。
それも、いままで経験したことのないほどの。
確かに、“好き”は甘いもの。うっとりするほどに、甘いものです。
しかし、その“好き”が強くなりすぎると、甘いだけではいられません。
主人公も戸惑いを隠せておらず、重い熱病かのように感じています。
モヤモヤとした苦さに混乱している様子を歌い上げています。
主人公は「君」のどんな魅力にやられてしまったのでしょうか?
「君」の笑顔
眠れませんよ! ひとみの奥 遮るの不意に
導火線短っ!? 儚げである。恋せよHUMAN! 無責任。
苦しみ=等価 磔です。生き埋めでも可だ。
ねぇ何故笑うの? あたしの心臓潰すの?
出典: わがまま新生Hominina/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
どうやら、目をとじると「君」の笑顔が瞳の奥からはっきりと見えてしまうようです。
君の笑顔を思い出して、苦しくて、眠れない。
恋する女の子の定番エピソードですね。
間違いなく主人公は、「君」の笑顔に心撃ち抜かれたのでしょう。
哀、連綿と不器用 狂い咲くのは妄想
出典: わがまま新生Hominina/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
誰かを好きになって、その気持ちが強くなればなるほど、心の中、思いの中、頭の中をその人に支配されてしまうものです。
この主人公も、頭から「君」のことが離れません。
妄想が「狂い咲く」ほどに、四六時中「君」のことばかり考えているようです。
私のことどう思っているのか、好きな子とかいるのか。
などと、好きな気持ちが募れば募るほど、考えてもしかたのないことを考えてしまうもの。
さりげなく聞いてしまえばいいかもしれません。
でも、この主人公は少し不器用で、上手いこと聞き出すことは難しいようです。
だから、わからないことをひたすら悩み続けるほかありません。
妄想を続け、それはいつしか苦しさへ。
死んでしまうような厳しい刑罰と同じくらいの、心臓が潰れてしまうのではないか、と思うほどの苦しみ、痛みを感じています。
ここから、「君」に対する主人公の想いの大きさがわかります。
加速する恋心
3箇所の弱点 やられた! バレてた!?
一度だって、誰にも見せない
暗号も”日”で変えた…ホント君ってやつは…
出典: わがまま新生Hominina/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
普段、誰にも見せない、見せたことすらない弱点。誰しもが持っているものではないでしょうか。
主人公はそれをほかの誰でもない「君」に気づかれてしまったのかもしれません。
しかし、本楽曲の主人公は焦りを見せつつも、どこか嬉しそうにも聴こえます。
自分の誰にも見せない一面(弱点)を、知ってもらえた…そんな風に感じているのかもしれません。
ますます、好きになってしまうようです。
このフレーズで1つ気になるワード「暗号」。これは一体何を指しているのでしょうか?
本楽曲のMVを見てみると、イラストからスマホのロック解除パスワード、と推測できます。
そして「日」で変えた、つまり毎日変えているパスワードを「君」は知っているのです。
そうだとしたら、毎日「君」は主人公のスマホを覗いていたのでしょうか…。
少し怖い描写ですが、どんな方法だとしても「君」が気づいたという事実は変わりません。
もう、主人公の恋心は止まりません。
とにかく“好き”
いざ! 行きたいんだ。 今すぐ君のもと。
行く途中で 泣いちゃうよ それでもなお「笑ってくれ」
すまん! 走ってくの、でも、遅い! 生霊飛ぶ…
すでに胸が いっぱいです 白目むくぞ?
好きがばくはつ。
出典: わがまま新生Hominina/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹