いらない 何もかもぜんぶ 憎むほど愛しい苦しい
泣き出したいほど「好きよ」 助けて息が出来ない。
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
不安定な精神状態もそろそろ限界を迎えます。
これまで自分を責めたり、うまく生きられないことに嘆いたりしていた主人公。
しかし、遂に「君」へSOSを出そうとします。
「君」以外のものを憎めば憎むほど「君」への想いが加速して苦しいのだと。
自暴自棄になっていた病み期とは違います。
自分の気持ちを解放し、素直に助けてと言えるようになりました。
そんな部分に病みかわいい要素も感じられます。
生きる為に
ねぇ 恨むばかりだった世界 初めて意味を見出せたの
「ちんでもいい」→生きる 希望に縋り付く、君こそぼくの願い。
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
2行目のフレーズの最初の矢印(→)は“から”と発音されています。
つまり“死んでもいいから生きる”という意味です。
「君」という希望を感じながら死ぬ気で生きることが「ぼく」の願い。
恨んでばかりの世の中に現れた「君」は「ぼく」にとって救世主なのです。
1番の歌詞には、愛を捧げ救いたいと思う主人公の願い、理想が書かれていました。
それは、自分がして貰ったことに対して恩返ししたいという気持ちからだったのでしょう。
こっそり耳打ち 君だけ「愛を押し付けて」
出典: AntiIyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
これは歌詞の冒頭部分です。
一方的な「君」への愛を思わせる言葉ですが、本当は違っていたのです。
これは単なる主人公の思い込み。
実際には「ぼく」にとっても「君」にとっても互いに救世主なのです。
相思相愛の関係が成り立っていることがはっきりと分かります。
理想から現実へ
邪魔なモノが溢れてるよ 何故?あたしがほら、消してあげる
刻む脳に 君という存在
此れが希望ならば 地獄でも、真実最後、イトヲシイ…
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
ここからは1番の歌詞と比較しながら考えていこうと思います。
曲の前半部分は主人公の理想が描かれています。
しかし、後半では現実のことだと分かる描写がいくつも出てきます。
まずは1行目のフレーズを比較してみましょう。
邪悪なモノで溢れているのなら あたしが今、消してあげる
出典: AntiIyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
1番の歌詞はこのように書かれています。
それに対して、2番の歌詞は次のように変化しています。
邪悪なモノが溢れてるよ 何故? あたしがほら、消してあげる
出典: AntiIyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
“もしも~なら”という仮定と実際に見て確信した様子、その違いに気付くと思います。
「君」への想いを抱きつつも、離れた所から願うことしか出来ない…。
そんな主人公がすぐ傍で「君」を守ろうとしているのです。
決まり事(現実)
僕がぼくで在る為に。君という概念以外の思想はいらない、
此れはぼくの存在意義、決まり事。(法)
出典: Antilyours/作詞:GESSHI類 作曲:水谷和樹
次にこのフレーズを比較してみましょう。
1番では次のように書かれていました。