ポルカ渾身の2ndアルバム「有頂天」
ギターボーカル雫さんの可愛いビジュアルと、作曲センスに定評のあるポルカドットスティングレイ。
以下”ポルカ”と呼びます。
そんなポルカの初アルバム「全知全能」から1年3ヶ月の時を経て、このアルバムはリリースされました。
このアルバム内の曲はラップからジャズまでジャンルを問わない曲の並びになっています。
ポルカといえば、「邦楽ロックバンドを卒業する」など、ロックへのアンチテーゼ発言が話題。
何せ、バンドのキャッチコピーは「何かを企む超常ハイカラギターロックバンド」です。
ロックというしがらみを振り解いてできた今作品は、まさにポルカ渾身の作品と言えるでしょう。
そんなアルバムの中にある、王道ジャパニーズロックの一曲「ラブコール」。
まさに王道といえるロックな曲に乗せられた歌詞を、今日は紐解いていこうと思います。
そこにはポルカのロックに対する一貫した姿勢がありました。
ポルカファンは必見です!
ラブコールの歌詞解釈のポイント!
この曲は、典型的なサウンドでもって作られたロックな曲です。
「ポルカはロックバンドではない」と主張する彼女があえてこの曲を作った意味、そこにポイントがあります。
前提として、この曲は「彼女が音楽をする理由」を熱い言葉で叫んでいることを理解しておいてください。
彼女が、ポルカがなぜ音楽をしているのか。
「あなた」とは誰のことか。
そして、その誰かに向けられた「ラブコール」はどんな内容なのか。
その辺りが、解釈のポイントになってきます!
印象的な1番始まり
私のことを書こうと思うので
言いたいことって何か考える
空っぽなだけの私だけれど
あなたとの話をしましょう
出典: ラブコール/作詞:雫 作曲:雫
ポルカが、ロック?!
衝撃の始まりです。
「テレキャスターストライプ」をはじめ、ジャンルを飛び越えたキャッチーな音楽を作ってきたポルカ。
そんなポルカが、コテコテのロックサウンドでこんな歌詞から始まる曲を歌う。
それは驚くべきことで、多くのファンがここでまず「え?」となりました。
では実際に歌詞の内容を考えていきます。
雫さんのこと?!
まず、私とは誰なんでしょうか。
漠然と私のことを書きますと言われても、ですよね。
ただ、上で書いてきたような背景を知っていればこの答えが分かります。
それは、「雫さん」です。
つまり、雫さんの心の叫びを書くということ。
まんまじゃん!と思った方は焦らずにお願いします。
この曲は、ポルカの「ロック」そのものなんです。
ポルカは流行りに乗った、今風のハイカラバンドとして人気を集めてきました。
雫さんは、ポルカのMVの監督や物販の商品デザイン、広報まで手掛けるスーパーウーマンです。
そんな雫さんですから「ニーズに合ったものを作る」ことを真剣に考えていらしたのだと思います。
曲の歌詞の内容をファンから集めて作った曲もあるようですね。
お客さん第一主義といえばそうなりますが、しかしロックンローラー気質では持ち得ないマインドだと思います。
しかしその雫さんが、ロックへのアンチテーゼを打ち立ててきた雫さんがロックを作ることになりました。
自分のストレートに伝えたい歌詞を載せて、ストレートなサウンドで曲を作ったのです。
そして、この曲は雫さんが抱くストレートな叫びを表現した曲となりました。
自分のことを大々的に書く背景には、このようなことがあったのです!
誰に向かって書いている?
この曲は彼女が音楽に対してストレートに思っていることを書いたものです。
この歌詞には、最初から最後まで「あなた」という言葉が出てきます。
その人に対してこうしたいああしたいということが書かれていますね。
これはいったい誰のことなのでしょうか。
その答えは、「自分の音楽を聴いてくれるファン」のことだと考えます。
もっと広くとって「曲を聴いてくれるリスナー」でもいいかもしれません。
このファン・リスナーに対して、これから雫さんのラブコールが始まります。
雫さんの思いやりがいっぱい
あなたを未来に連れていきたい
過去にも、宇宙にも あの世にだって
近くて遠いあなたたちを
まとめて幸せにしたい
出典: ラブコール/作詞:雫 作曲:雫
見たことない世界へ
このストレートに思いが乗っかった曲から感じられるのは、「雫さんの思いやり」だと思います。
なぜ音楽をやるのか。
それは、聴いてくれるあなたたちにみたことのない世界を見せたいから。
こういっているのではないでしょうか。
歌詞ないに出てくる過去や宇宙という表現は、どこへだって連れ出したいということでしょう。
みたことのない世界に連れ出して楽しませてあげたいんだよという雫さんは、本当に素敵な人だと思います。