2曲目に収録されているのは「No Plan」です。

アルバムのタイトルとしても起用されているこちらの楽曲

公開後に爆発的な再生数を記録したことで、MVが話題となった作品です。

その理由は歌詞と映像の繋がりにあります。

本曲の歌詞は、人生に迷った主人公が少しずつ大人になる等身大の物語です。

対して映像はしっとりとした曲調に雨の演出。どこか物憂げな雰囲気があります。

明るい時だけではない、まさに彼の人生を描いた作品といえるでしょう。

また後にMVの撮影場所が判明し、ファンの間で再度話題となりました。

話題性という観点でいえば、本アルバムで1番の楽曲といえます。

Killing a Little Time

3曲目には「Killing a Little Time」が収録されています。

こちらもNo Planと並び、生前最後にスタジオでレコーディングされた楽曲の1つです。

独特なテンポ感が特徴的な本曲は、比較的アップテンポな曲調。

静かなサウンドが続く中で異色を放ちます。

また歌詞にはベッドや傷など、病気を連想させるフレーズが登場。

まるで彼の余生を表しているかのような歌詞が続きます。

Lazarusがファンへのメッセージだとすれば、本曲は彼のリアルです。

彼の身に降りかかった病という敵に必死に向き合う姿…。

実際に見たことがなくても、過酷な現状がイメージできる作品です。

ぶっきらぼうにも感じるこれらの言葉。ここで表現されているのは、病に対する強い憎しみです。

必ず生きて戻ってきてやる!という彼の強い想いが描写されていると考えることができます。

ラストソングは?

When I Met You

David Bowie【No Plan】アルバム収録曲を解説!ボウイからの最後のメッセージを紐解く!の画像

アルバムのラストソング。最後は「When I Met You」の登場です。

こちらもDavid Bowieの生前最後に録音された歌声が聴ける楽曲の1つ。

タイトルを直訳すると「あなたに出会った時」となります。

ではここでいうあなたとは一体誰のことなのでしょうか。

歌詞やタイトルを通して、David Bowieが伝えたかったことととは…。

その詳しい内容については、次章でみていくことにしましょう。

あなたの正体

本曲の歌詞で語られているのは、なんとも辛い日々のこと。

誰も信じることができず孤独と戦う主人公は、痛みや恥の感情に苛まれています。

本曲の中で具体的な場面は登場しません。

しかし病気や虐めなど、悲しい現実を背負っていると推測できます。

そんな時主人公の目の前に現れ、救いの手を差し伸べる1人の人物。それが「あなた」です。

主人公にとっては、暗い人生に転機を与えてくれた大切な存在。

上記の事柄から、ここでいう「あなた」とはファンのことではないでしょうか。

本曲の制作時期には既に病が発覚し、闘病生活に入っていたDavid Bowie。

辛い毎日の中で支えになったのは、あなたと出会った日の思い出です。

When I Met Youはファンへの感謝の歌であると考察できるでしょう。

もう1人のあなた

David Bowie【No Plan】アルバム収録曲を解説!ボウイからの最後のメッセージを紐解く!の画像

前項では主人公がDavid Bowie本人であると考え、考察を進めました。

ここでは別の視点からもう一度考えてみましょう。

本曲の主人公をファンと仮定し、ファン目線で解釈するとどうでしょうか。

あなたはDavid Bowie彼が生み出した楽曲たちといえます。

助けられたのはDavid Bowieだけではなく、ファンもまた同じです。

本曲で彼が示したかったのは、ファンとアーティストの間にある相思相愛の関係性。

このように歌詞の意味を考えることで、ファンがより感情移入しやすい構成となっています。

最後に

David Bowie【No Plan】アルバム収録曲を解説!ボウイからの最後のメッセージを紐解く!の画像

ここまではDavid Bowieのアルバム「No Plan」を解説しました。

いかがでしたか。

本作は彼の最後を物語る、ファンにとっては感慨深い作品でしたね。

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盛りだくさんの内容となっています。

また後者では彼の名曲Ashes To Ashes」をご紹介。

ここでは多数ある魅力の中でも、歌詞に焦点を当て解説しています。

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