冒頭では夜が明けないといっていますが、いつか夜が明けるようです。
君を描くとは、彼女を想い続けていることなのかもしれません。
夜が明けた世界を彼女に見てほしいのです。
彼女はずっと眠ったままなのでしょうか。
いつだって眠っている彼女を見守り続けていたように思えます。
彼の優しさや想いの強さが感じ取れます。
傘を出してやっと外に出てみようと決めたはいいけど、靴を捨てたんだっけ
裸足のままなんて何度もある訳がないや
どうでもいいかな
何がしたいんだろう
出典: ノーチラス/作詞:n-buna 作曲:n-buna
雨が降っていて外に出る気持ちが失せていましたが、外に出ることにしました。
傘を持って外に出ようとするも、靴を捨ててしまった模様。
そもそも最初から外出すること自体を諦めているようですね。
それか、外出することを遮断すると決めたかのようです。
結局のところ自分は何がしたいのかわからないままなのでしょうか。
自問しています。
夕飯はどうしよう
晴れたら外に出よう
人間なんてさ見たくもないけど
このままの速さで今日を泳いで
君にやっと手が触れたら
出典: ノーチラス/作詞:n-buna 作曲:n-buna
今目の前のことに少しだけ悩んで、生活感を感じます。
晴れたらと前置きはしますが、やはり外に出たいと思っているのです。
人間の欲や情けなさや弱さを見たくないと、人間そのものに嫌悪を感じています。
自分も人間であるが故に。
君に手が触れたらという表現に、彼女が遠い場所にいることがわかります。
近くにいるわけではないけれど、いつも彼女を想ってしまうのです。
君と再会
もう目を覚まして。見て。
寝ぼけまなこの君を忘れたって覚えているから
丘の前には君がいて随分久しいねって、笑いながら顔を寄せて
さぁ、二人で行こうって言うんだ
出典: ノーチラス/作詞:n-buna 作曲:n-buna
随分久しいとは、いつぶりに再会したのでしょうか。
お互いに離れている間、想いあっていたようです。
再会は幸せなもので、おのずと笑顔になります。
どこへ向かうのでしょうか。
過去にも訪れた場所が丘の前なのでしょうか。
懐かしさがこみあげて色々な感情が沸いてきます。
しかし、これは現実ではなく彼の空想の世界なのだとわかります。
こうだったら良いな、と願望を綴っているのでしょう。
実際にはお互い二度と会えない状況であることは推測できます。
ラップランドの納屋の下
ガムラスタンの古通り
夏草が邪魔をする
出典: ノーチラス/作詞:n-buna 作曲:n-buna
ラップランドもガムラスタンもスウェーデンの街の地名です。
どの場所も二人で過ごした思い出の場所なのでしょうか。
夏草が指すのは、季節が夏なのだということです。
人間の全部は何を邪魔しているのか?
邪魔とは一体何を邪魔しているのでしょうか。
人間の全部が邪魔をすると言っている時点で、人間を全否定しているようにも捉えられます。
この世界で自分の生き方を見つめ、どこか生きづらさを感じているのかもしれません。
つまり、生きづらさをここでは邪魔していると表現しているのではないでしょうか。
自分を通して人間でいることに窮屈さを感じ、このように表現しているのです。
2番でも出てくる、人間を見たくないという表現も然りです。
人間自体が持つものに嫌悪感を覚えているように感じます。
しかし、そんな風に感じてしまう人間だからこそ相手を想うこともできるのです。
儚くて脆い存在だからこそ、美しい側面もあります。
その両方を彼は悟っているのです。
自分が人間として存在することに最後は終止符を打つところがまた悲しいです。
なぜ君を忘れた僕を見てほしいのか。
君を忘れた僕とは、何を指しているのでしょうか。
こんなにも君を想っているのに、なぜ忘れてしまうのか。
それは、この世を去ったからです。
この世でずっと彼女を想っていたけれど、自分で決断してこの世を去ります。
そんな風にこの世から去っても、彼女には自分のことを見ていてほしいのです。
彼女に宛てた手紙が彼の想いの強さを表しているのです。