そんながんじがらめの世界で、抜け出せる方法を人それぞれが持っていると語っています。

ある人は歌い、ある人は踊り、ある人は絵を描く。

自分を表現し主張しているときには、このモヤモヤした感情が消えるわけです。

UVERworldのシングル「ALL ALONE」TAKUYA∞手掛ける歌詞の言葉の意味とは?の画像

真っ黒な壁に黒のスプレーで
助けてと書かれたメッセージ
いかがわしい都会の陰に
飲み込まれていく

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

この歌詞の中には、黒が多く存在していて、孤独という闇を表現していますよね。

真っ黒な壁に黒のスプレーで文字を書く。それは、書いたことすら気づかれないかもしれない小さな自己主張です。

でも、気づかれなくてもいいわけじゃない、気づいてほしいと願っているとても小さな叫び声です。

しかし、都会ではその声が届かないと歌います。漏れ出た小さな叫びが、誰にも気づかれずに消えていく深い孤独を感じる歌詞ですね。

生まれの貧しさが僕らの未来を決められなかったように
生まれの貧しさなんて誰かと比べるものじゃないけど
自由や平等なんて言葉でこれ以上導くのなら答えてみろよ

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

この歌詞を歌っていると信人との思い出を思い出すと語るTAKUYA∞。

デビュー当時に2人で六本木で食事をした帰り道、とある家ですごい広いリビングで子供たちが騒いでる姿が見え、自分たちの生まれとの違いを体感したそうです。

世の中には生まれ持った格差がある。

それを感じながらも、だからと言って裕福であれば幸せな未来が待っているわけじゃないと強く訴えています。

LONELY
この世界の Dislike 一番最低で
本当に許せない所は
その 本当にこの世界で起きてる最低な出来事は
表現させない 歌わせない

LONELY
いつかこのままじゃ 掴めずとも 伸ばしてた手も 下ろしてしまうんだろう?
そしていつか この許せないと言って泣いた 意味も夢も 忘れて行くの?

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

この世界で「Dislike=嫌い」なものは、生まれや価値観にこだわって個人の表現を阻むことだとストレートに叫んでいます。

そんな世間に負けて、夢や頑張っていたこと諦めてしまうことを「LONELY=寂しい」と歌っているのですね。

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そう Ride or Die 出せよ チップ
あぶく銭を得ては それを恐ろしい物に変え
満たしたい感覚は 自分で掴んだと言う感覚を

何者に媚びぬ力が欲しい
無理なら媚びる勇気が欲しい
頷き 従う 勇気を

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

「Ride or Die=乗るか死ぬか」つまり、「一か八か掛けてみろよ」ということ。

誰にも媚びない力が欲しい。もしくは媚びる勇気が欲しい。

真逆のような2つを並べることで、今の自分が他人に媚びたくないと抵抗しながらも、媚びて生きていかなければならない思いと現実のギャップに苦しんでいることが分かりますね。

そして「媚びる」という行為が悪いことだとは言っていません。自分の意志で媚び、頷き、従うのならそれは「1つの勇気」なのです。

雑居ビルの隙間を抜けスクランブル
助けてと掲げたメッセージ
ボカシのかかったこの街じゃ
もう目さえ合わない  

死ぬ間際にお金や物を欲しがる人なんていないでしょう?
僕達はそんなものを探す旅をしているんだろう

きっと世界が無くした物だろう正しい愛と夢 
お前らに言ってんだよ

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

死んだあとお金やモノを持っていくことはできません。

だからこそ、僕たちが欲しがっているものは、人との心のつながりや、夢を追いかけた時間だと歌っています。

そして、それは今楽曲を聴いている私たちに対して言葉が向けられていることが分かりますよね。

UVERworldのシングル「ALL ALONE」TAKUYA∞手掛ける歌詞の言葉の意味とは?の画像

LONELY
この世界の Dislike 一番本当に
悔しくて許せない事は
この 本気で追いかけて来た夢も
値札が付いてなくちゃ 見向きもされない
認めちゃくれない

LONELY
いつかこのままじゃ 掴めずとも 伸ばしてた手も 下ろしてしまうんだろう?
そしていつか この許せないと言って泣いた 意味も夢も 忘れて行くの?

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

自分が精いっぱい頑張ってきた夢も、「誰かから評価されていない」という事実だけでそっぽを向かれてしまう。

評価されなくても、価値が世間一般に伝わっていなくても素晴らしいものは素晴らしくてここにあるはずなのに、誰もそのことに気付かないという悔しさがにじんでいます。

世間にはそういう理不尽なことはたくさんあります。だからと言って、諦めていいのかと強く訴えていますね。

UVERworldらしい、力強く前を向く強さが伝わりますね。

暗闇での多数決 押し付けられるルール
虚無感と 違和感と
舌打ちが 街に響いてても
哀しくても 歌ってるだけで
哀しくても 踊ってるだけで
ほんの少し こんな街で
僕らは輝けてる気がしてた
哀しくても 絵を描いてる時だけ
この街に 存在してる気がした
ほんの少し 笑ってる気がした

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

「暗闇での多数決」というのは、顔の見えない人々がいう世間や常識ということ。

大人たちの意見ばかりを聞かされて腹立たしい思いを抱えていても、自分の中にすべてを忘れられる表現すべきもののおかげで、前を向いていけることが描かれています。

UVERworldのシングル「ALL ALONE」TAKUYA∞手掛ける歌詞の言葉の意味とは?の画像

LONELY
自分自身の Dislike 一番本当に
悔しくて許せないことは
この 特別な才能を持って
産まれて来れなかった事なんかじゃない

この世界の
どうでもいい 心無い言葉や
ただのフレーズに押しつぶされそうになって
全てを 一瞬で捨ててしまいそうになる事
未来も この命も

出典: ALL ALONE/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞