1年9ヵ月の沈黙を破ったBase Ball Bear
2017年4月12日、三人体制になって初の作品であるアルバム「光源」をリリースしたBase Ball Bear。
新体制になって不安を抱えながらもそれを吹き飛ばすかのような希望に溢れたタイトルには、彼らの「変わらず突き進む」という意思表示のようなものを感じさせられます。
しかしこの作品から1年9ヵ月の間、彼らの作品はリリースされませんでした。
体制の変化に思うところがあってのものなのか、三人に生まれ変わったサウンドをじっくりと固めていきたいという気持ちの表れなのか。
2018年はデビュー以来初めて、何も作品がリリースされない年となったのです。
自主レーベル「DGP RECORDS」の初の作品「ポラリス」をリリース!
そんな沈黙を破って2019年1月30日にリリースされることになった新EP「ポラリス」。
バンドは前年の11月に自主レーベルの「DGP RECORDS」を立ち上げ、このEPは実質レーベル初の作品となったのです。
自主レーベルの立ち上げというのも、彼らの新たな道を切り拓いていこうという気持ちの表れでしょう。
やはり新体制への変化はバンドの中に大きな影響をもたらしていたようですね。
レーベルということで、この先他のアーティストが絡んで来たりもあるのでしょうか。
Base Ball Bearだけでなく、今後このDGP RECORDSがどんな活動を展開していくのかにも期待が掛かります!
5000セット限定生産!プレミア感の高い作品に
気になるEPの収録曲は全4曲。
DISC2は2018年10月21日に行われた日比谷野外音楽堂での「日比谷ノンフィクションⅦ」のライブ音源になっています。
5000セット限定生産ということで、レーベル初のリリースということに加えてプレミア感の高い作品となりそうですね。
[収録曲]
◼DISC1「ポラリス EP」
1.試される
2.Flame
3.ポラリス
4.PARK
◼DISC2「日比谷ノンフィクションVII」
1.The Cut -feat. RHYMESTER-
2.LOVE MATHEMATICS
3.君はノンフィクション
4.SHINE
5.Tabibito In The Dark
6.yoakemae
7.ドラマチック
8.祭りのあと
9.17才(17th Ver.) - Bonus Track
出典: ポラリス/Base Ball Bear
リード曲「Flame」のMVを公開!スリーピースにとことん向き合った音像は
リリースに先駆けて1月8日には、リード曲「Flame」のMVがYoutubeにて公開となりました。
そう、今回注目していく1曲はこの「Flame」という楽曲。
Base Ball Bearの三人だから奏でられる音像、スリーピースという体制にとことん向き合った彼らのサウンドがその中に詰まっていました。
3人体制になってシンプルになった演奏
スリーピースというとバンドとしては最小限の編成であるがゆえに、それぞれ主張の強いプレイが目立つようになる印象があります。
しかしこの楽曲に至っては4人体制だったころに比べて個々のプレイは極めてシンプルになったイメージ。
楽曲のしっとりとした雰囲気にそっと寄り添うような演奏がそれぞれに繰り広げられていますね。
小出のギターは哀愁を称えているし、堀之内のドラムは落ち着いた曲調の中でも躍動的。
関根のベースはその二者を繋ぎ止めるように、しなやかで優しい音色を奏でます。
シンプルでいても彼らには、人には真似できない個性があるのです。
これはバンドの成熟を表していると言えるのではないでしょうか。
愛される部分をしっかり残しながら進化するサウンド
新体制といい自主レーベルの立ち上げといい、新しいステージへと向かう頃合いだったということをそのサウンドも物語っています。
そしてなんと言っても、やはり小出の情感あふれる歌声と関根の女性コーラスの絡みはBase Ball Bearの一番わかりやすい強みですよね。
サウンドが進化していっても、こういう昔から愛されている部分はずっと残っていってほしいものです。
三組のカップルを映したMVは何を物語る?
さて、気になってくるのは意味深なMVの内容でしょう。
映し出されていたのは、三組のカップルのそれぞれの日々。
共通点があるようなないような、ただただ幸せそうな姿が切り取られた内容に仕上がっていますね。
これが何を物語っているのかは、タイトルになっている「Flame」という単語から想像することができます。