振り回されてもいい
あなたはずるい
なんて罪深い男なんでしょう
あなたのせいで狂ってるこの女を
気にも留めず生きてるなんて
そんなあなたの笑顔が好き
出典: 中毒/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
「あなた」は生粋のモテ男なのかもしれません。
いつも笑顔でノリが良くて、意図せずさらっと嬉しい言葉をかけてくれるような。
計算ではなく少し天然なところがあるのでしょう。
そのため自分の発言で周りの女の子が色々な気持ちになっていることに気付かないのかもしれません。
こういうタイプの男の人は「好き」とか「可愛い」はもはや挨拶のようなものなのでしょう。
特に深く考えず、思ったままを口にします。
こういう人に限って人の良いところを褒めるのが上手なんですよね。
褒められて嬉しくない人はいないし、「好き」だと言われたら驚いて印象に残ります。
こういうやりとりがあると、よほどガードが固くない限り気になる存在への昇格は早いでしょう。
こっちはどんどん「あなた」のことが気になってくるのに、「あなた」に深い気持ちはありません。
きっと「私」以外にも涙を流した女の子がいることでしょう。
“罪な男”だなと気付いていても、「私」もまんまと虜になってしまっている様子が窺えます。
そばにいられるなら
それでもあなたのそばに居させて
見ないフリ気づかないフリは
もうプロ級だから
私のこと好きじゃなくてもいい
出典: 中毒/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
いまの「私」は、振り向いてくれることはなくてもそばにいたいというのが1番の願いのようです。
2行目の歌詞からやっぱり「あなた」には他に特別な存在がいるということが読み取れます。
なので「私」に勝ち目はゼロ。ゲームセットです。
しかし「私」は“知らないフリをする”という特技を持っています。
彼女がいるなんて直接聞いたわけではないので「私」は全く構いません。
気付かなければそばにいられるならそれでいい。
話せなくなるくらいなら、この気持ちは報われなくてもいいと開き直っているように窺えます。
自然な恋
夕焼けを綺麗だと感じるように
当たり前にあなたを好きになった
生きるため呼吸をするのと同じように
毎日あなたのことだけを考えてる
出典: 中毒/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
息をするようにごく自然にこうなる運命だったかのように「あなた」に恋をしたようです。
報われない恋をし続けることは時に苦しくて涙が溢れる日もあるでしょう。
それ以上に恋は「私」にたくさんの幸せを感じさせてくれるのです。
好きな人がいるということは人生の彩りをパッと明るく華やかなものにしてくれます。
好きな人の姿を見つける特技が身について、目で追いかけるときの幸せな時間。
偶然目と目が合うだけでドキドキして落ち着かない感覚。
自分に向けてくれる笑顔が愛おしくて仕方がない気持ち。
これら全て「あなた」が居たからこそ知り得た「私」にとって大切なものなのです。
毎日「あなた」のことで頭がいっぱいになってしまうのも自然なことなのでしょう。
きっとずっと好き
本当はもっと近付きたい
あぁもう、なんだよ恋って
泣いて 病んで 辛いことばっかり
それでもどうして私は
これをやめることができないのか
あぁもう、あなたのことだけ
見つめて 触って 生きていきたい
出典: 中毒/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
なんで恋はこんなにも「私」の頭の中をいっぱいにするのでしょうか。
楽しいことばかりではないし、どちらかと言えば苦しい思いをすることの方が多いのに。
切なくて泣けてくる夜もあって本当に悩みは尽きません。
そしてどんなに考えても行動しても叶うことのない恋。
ここまで良いことないのにまだ好きでいる自分のことが自分でも不思議で仕方がないようです。
開き直って「別に好かれなくてもいい」と言っていますが、本心はまだどこかで両想いを願っています。
本当は「あなた」に触れたいし、自然に隣に居ていい相手になりたいと思っているのでしょう。
ずっとこのまま
これはもうきっと治らない
私の病 これからも繰り返す
…だって
キマっちゃってんだもん
ハマっちゃってんだもん
出典: 中毒/作詞:宮崎朝子 作曲:宮崎朝子
こんなに「あなた」のことを想う「私」は完全に恋の病にかかってしまったようです。
恋の病の厄介なところは特効薬がないということ。
かかってしまったらそう簡単には治りません。
まだしばらくはきっと「私」の頭の中は「あなた」色に染められたままなのでしょう。
そんな「私」もきっと悪くないと思っているようです。