初めて会った頃に戻れたら……って、えっ!?

話し合いを終え、夕暮れの堤防を歩く4人の姿が映し出されました。

河川敷からは、野球に興じる子どもたちの声が聞こえてきます。

談笑する花奈と真夏、それを微笑みながら記録する玲香の3人はいつも通りの様子。

とはいえ、やはり解散という背景がある分、玲香の撮影には意味を感じてしまいますね。

リアルでは乃木坂46キャプテンである彼女。

このMVでもいち早く現実を受け止め、皆をまとめ、記録に残すという大人の振る舞いを見せています。

彼女らの1歩前を歩いている若は、3人とは対照的に暗く沈んだ面持ちで呟きました。

「初めて会った頃に、戻れたらいいな……」

しかしそれは到底かなわぬ願いだと、若自身も分かっているはず。

そんな気持ちを吹っ切るかのように、いきなりダッシュし、3人に向かって叫びます。

「一緒にお芝居出来て、楽しかったよっ!!」

頭を下げ、再び顔を上げた時の若の表情は、とてもスッキリとはいえないものでした。

心の中ではまだ納得しきれていないのでしょうね。

野球のバットがボールを強くヒットする音が響き渡り、ふとそちらに目を向ける若。

その視線の先を、3人が少し遅れて追います。

玲香のビデオ画面に映し出されたのは、夕暮れの空を引き裂くように、こちらへ向かってくるボール!!

「えっ? えっ? ええぇぇぇっ!?」

勢いよく飛んできたボールは、若のおでこにクリーンヒット!!

ビデオはその一部始終をはっきりと撮影していたのでした。

倒れ込む若に駆け寄る3人。

幸い若に怪我はないようで、すぐに起き上がります。でも様子が少し変。

周囲を軽く見渡し、3人に向かって不審な目を向けて放った言葉は……。

「……誰?」

こ、これっていわゆるその……「記憶喪失」!?

今までの4人の日々を追体験!

記憶喪失によって、3人との出会いをやりなおす若

目立つ怪我は無かったものの、大事を取って病院にいる若。そして付き添う3人。

若の手には最終公演「女子校カルテットのすべて」の台本がありますが、彼女は覚えていない様子。

玲香がその内容を改めて解説してくれていましたね。

開いたページからさらさらと崩れこぼれ落ちていく台本の文字……。

既に頭の中に入っていたはずの文字が消えてしまっていることを示唆しています。

過去の記憶の断片が、若の頭痛を引き起こしているよう。

場面は変わり、劇団カルテットの部屋。

玲香・真夏・花奈が本番について相談しています。

若がいない状況ではとても無理と言う真夏と花奈、それでいいのかと強く主張する玲香。

そこに現れた若! 「気が付いたらここに来ていて……」

表面上の記憶を無くしても、無意識では大切なものを忘れていなかったのですね。

劇の内容とリンクしつつ、若と3人の出会いがここから再びやりなおされることとなります。

Chapter1 初めて会った頃に戻れたらいいのに

「告白の順番」がバックに流れ、劇の練習風景が映し出されます。

女子校カルテットメンバーが初めて出会ったシーンのようですね。

制服を着たメンバーが教室の椅子に座りはしゃいだ笑顔を見せていますが、若一人が戸惑いの表情。

困った若に玲香が台本を差し出すものの、それでもなかなか頭に入らない様子です。

ダンスシーンでも上手くいきません。

少し落ち込んだ若は、玲香が過去に撮りためた映像を一人見つめます。

そこには自分を含めたメンバー4人が笑いあう、たくさんの幸せな日々がありました

物陰から心配げに窺う3人。

映像を見る若の顔には、ごく僅かではありますが微笑みが浮かびます。

本番まではあと2日。間に合うのか!?

Chapter2 女子校カルテット結成

Chapter1と同じく、教室のシーンから始まりました。

以前とは違い、真っ白な台本を指でたどれば文字が浮かび上がってきます。

真夏と花奈が話しかけるシーン、若から玲香に話しかけ、握手と共にカルテット結成に繋がるシーン。

かなり順調に来ているようです。ダンスはまだ今ひとつのようですが……。

Chapter3 夜の特訓

ダンスに不安の残る若は、ひとりで夜の特訓を開始します。

しかし、そんな彼女を3人が放っておく訳がありません!

笑顔で踊る4人の姿は、少し暗い画面の中でも鮮やかに輝いていますね。

特訓の後、それでもまだ不安を残す若は、3人から少し遅れて夜の堤防を歩いています。

そんな彼女に気づき、手招きをする3人。

4人そろって満面の笑顔で堤防を走り抜けるシーンは感動モノ!!

リアルの女子校カルテットでも、彼女らはこうして過ごしてきたのだろうと思わせてくれます。

誰かが落ち込んだり悩んだりしていたら、そっと様子を見て心配したり、一緒に努力したり。

Chapter4 どうしてこうなっちゃったんだろう?

どこかで見たシーンですね……。

そう、MV冒頭、カフェでの一幕が劇団の部屋で起こっています。

話し合いの後、堤防を歩くのも同じ。

でも今回は3人が暗い表情で前を行き、若が後からひとりぽつんと歩いています。

本番は明日だというのに、一体どうなってしまうのか……。

そこに再び飛んできた野球のボール!!

しかし今度の若は違います。なんと見事にキャッチ!!

ところが、そのまま倒れて意識を失ってしまいました。

目が覚めた時には、舞台で衣装を着けていた若。

目の前にある大きな風船の様なミラーボールをそっと持ち上げ、天井に放ちます。

そこから歌い踊りだす若の周りには、3人のメンバーたち、そして客席には満員の観客も。

いったいどこからどこまでが夢だったのでしょうか……?

Chapter5 女子校カルテットのすべて

女子校カルテットとして最後の舞台を見事に終えた4人。

最初の方、堤防で若が3人に向かって叫んだ言葉が再び繰り返されます。

「玲香、真夏、花奈、一緒にお芝居出来て、楽しかったよ!」

しかし今度は、心の底からの感謝と満足がこもった、希望に満ちたものだったのです。

そしてこれはリアルの女子校カルテットの一員として、若が伝えたい事そのもののはずでしょう!!