オリジナルはラトビアの歌謡曲
ラトビア語を原曲とするロシアの歌謡曲
哀愁あふれるメロディーが耳に残る『百万本のバラ』。
1987年に加藤登紀子さんが発表し、大ヒットしました。
その他にも『異邦人』のヒットで知られる久保田早紀さん。
シンガーソングライターの山崎ハコさんなどが、この曲をカバーしています。
ところで皆さん、『百万本のバラ』のオリジナルバージョンは、ラトビアの歌謡曲だということをご存知でしたか?
アーラ・プガチョワというロシア人歌手の持ち歌
オリジナルバージョンの歌詞は、日本語バージョンとは違う内容
「百万本のバラ」(ひゃくまんぼんのバラ、ロシア語: Миллион розミリオーン・ロース)は、ラトビアの歌謡曲『Dāvāja Māriņa』(ダーヴァーヤ・マーリニャ)を原曲とするロシア語の歌謡曲である。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/百万本のバラ
『百万本のバラ』は、もともと日本語の曲ではなく、ラトビア語の曲だったのです。
ラトビアという国は、ロシアに近い国です。
バルト三国の一つですね。
この曲はラトビア語の歌謡曲として知られていましたが、徐々に広まりロシア語でも歌われるようになりました。
アーラ・プガチョワというロシア人の歌手の持ち歌として知られています。
加藤登紀子さんが歌う『百万本のバラ』は「恋愛」をテーマにしています。
しかし、オリジナルバージョンの歌詞はそうではありません。
ラトビアの苦難を歌う
人々の記憶に残る歌
歌詞の内容は、後述のロシア語版やその内容を踏襲した日本語版とはまったく異なり、大国にその運命を翻弄されてきたラトビアの苦難を暗示するものだった。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/百万本のバラ
オリジナルバージョンの歌詞は、ラトビアという国そのものをテーマにしています。
ラトビアの近隣には大国が存在していますが、ラトビアはその国から幾度となく独立をしてきました。
しかし度重なる戦争のため、ラトビアの人たちが理想とする国づくりは、冷戦以降に持ち越されてしまったのです。
長い苦難の歴史を刻んだラトビア。
『百万本のバラ』は、ラトビアという国が抱える過去に対するレクイエム(鎮魂歌)なのです。
『百万本のバラ』を聴いてみよう
日本語バージョンとオリジナルバージョンの聴き比べ
ここからは『百万本のバラ』を聴いてみましょう。
「YouTube」に加藤登紀子さんが歌う動画がアップされています。
せっかくですから今回は、アーラ・プガチョワさんが歌う、ロシア語の『百万本のバラ』も聴いてみましょう。
先にロシア語の『百万本のバラ』をお聴きください。
いかがでしょうか。
ギターの伴奏とシンセサイザーのサウンドがメインです。
アーラ・プガチョワさんの歌唱は、冷静ななかに情熱さを持ち合わせたような歌唱です。
ウィスバーボイスが良いですね。
『百万本のバラ』というとアコースティックなイメージがあります。
どちらかというとオリジナルバージョンはエレクトロニックなサウンドですね。
では、次に加藤登紀子さんが歌う『百万本のバラ』を聴いてみましょう。