相対性理論の人気曲「地獄先生」
2011年のアンケート調査で、堂々の人気ナンバーワンを獲得した「地獄先生」。
楽曲が収められている「ハイファイ新書」は発売後、オリコン初登場7位を記録しています。
そんな相対性理論の代表曲「地獄先生」は、先生に切ない恋心を抱く女子高生の気持ちを綴った曲となっています。
では早速、歌詞の意味を紐解いていきましょう。
先生と生徒
気になるあの人は保護者からも人気の先生
授業参観 恋の予感
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
この物語の主人公は高校3年生の女の子。
実は以前から担任の先生に密かな恋心を抱いているようです。
とはいえ世間的にいえば、教師と生徒の恋愛は絶対ご法度。
親はもちろん、友達にもこの気持ちを吐き出すことはできません。
そんな主人公の気になる先生は、一体どんな人なのでしょう。
筆者が思うに、おそらく先生は保護者からも人気の教師なのではないかと思います。
中には先生のことを異性として見ているお母さんもいるかもしれません。
多くの女性はライバルの年齢が上であればあるほど、自分の若さに自信が持てるもの。
しかし親世代よりも恋愛経験が乏しい主人公は、自信よりも
「先生が誰かのお母さんと恋愛関係になったらどうしよう…」
という不安が勝ってしまっているようですね。
同級生のお母さんまでライバル視してしまう主人公。
かなり先生にゾッコンであることが伝わってきます。
現実的には難しい恋
家庭訪問は地獄の門
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
主人公は、先生が自分を一生徒として接していることに不満を感じています。
特にその不満が爆発しそうになるのは、自分の親と先生が話しているとき。
なぜなら、先生が自分に対して普段以上に他人行儀になるからです。
名前は“さん”付け、将来の話は進学について、おまけに自分を子ども扱いするような会話内容。
改めて自分は先生の特別な存在ではなく、一生徒だと思い知らされます。
先生の思わせぶりな態度にドキドキ
放課後の校庭で
課外授業な愛を知る
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
人は不思議と、自分に好意を寄せてくる相手を意識してしまうものです。
時にはその意識から、相手を勘違いさせてしまうような発言をしてしまうことも。
もしかしたら先生は、主人公の気持ちに薄々気が付いていたのかもしれません。
本人にその気はないけど、きっと主人公に対して思わせぶりな態度をとってしまったのでしょう。
先生の無意識な思わせぶりに、舞い上がってしまう主人公。
第三者からすればこんなに可哀想なことはありません。
頭の中だけじゃなく体も蝕む恋心
先生の本命は誰?
受験戦争 もう負けそう
か弱いハートが折れちゃいそう
ホームルームの教室で
男女交際の噂が飛び交う
出典: 地獄先生/作詞:真部脩一 作曲:真部脩一
先生の思わせぶりな態度のせいで、ますます気持ちが高まってしまった主人公。
頭の中は常に先生のことでいっぱいいっぱいに。
相当浮かれているからか、受験生なのに勉強にも手がつかない状況みたいです。
そんなある日、浮かれ気味の主人公を一気に地獄まで突き落とす噂話が耳に入ってきます。
それは“先生が彼女らしき人と会っていた”という噂。
SNSが普及している時代ですから、当然噂話は物凄いスピードで拡散していきます。
ましてや学校の先生の恋愛事情は生徒の大好物ですからね(笑)
中には拡散とともに根も葉もない情報を付け足す人も。
これだけ話が膨れ上がってしまっては、もうらちが明きません。
あんなに浮かれていた主人公も、だんだんと疑心暗鬼になってしまったようです。