『LOVEずっきゅん』とは
アルバム『シフォン主義』収録
2006年9月に結成された「相対性理論」。「ポップ・シークレット・プロジェクト」と自ら称する彼女たちの活動はとてもユニークです。
ポップでありながらも一癖あるサウンドと、独特で構築的な歌詞世界は相対性理論ならではと言えるでしょう。
ボーカルを担当するやくしまるえつこをはじめ、メンバーはそれぞれ別の活動も行っています。
そのような幅広い活動も彼女たちの音楽の興味深さの秘密ではないでしょうか。
そんな相対性理論の、2008年5月にリリースされた記念すべき1枚目のアルバムが『シフォン主義』です。
2007年に自主制作盤として発売されライブと通販のみながらも驚異的な売上を誇り、全国流通盤として発売されました。
そして、このアルバムのリードトラックが今回紹介する『LOVEずっきゅん』です。
タイトルから最高なのですが、この曲を聴いて相対性理論の魅力に「ずっきゅん」された方も多いのではないでしょうか。
彼女たちの原点が感じられる初期の名曲です。
相対性理論の代表曲の1つ
知性とユーモアを兼ね備えた歌詞と、ギリギリの緊張感を感じさせるバンドサウンドが最高にポップな『LOVEずっきゅん』。
『LOVEずっきゅん』は相対性理論の代表曲の1つと言えるでしょう。
やくしまるえつこの力の抜けた存在感のある歌声が、南米の70'sパンクバンドやTHE SHAGGSにも似たポップさを感じさせます。
サビで繰り返される『LOVEずっきゅん』というフレーズを、気づいたら口ずさんでしまっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
PVに暗号が隠されている?
『LOVEずっきゅん』のPVには暗号が隠されているという噂です。その真相に迫りたいと思います。
PVの「世界のきょうの天気」の地名が謎を解くヒント?
PVは曲のリズムや歌詞を無視したようなシュールな映像です。カラオケで無理矢理つけられた映像のような雰囲気もあります。
PVをご覧いただくとわかりますが、映像の上部に「世界のきょうの天気」が流れます。
実はこの「世界のきょうの天気」が暗号となっているのです。
PVで出てくる「世界のきょうの天気」を下記にまとめました。
- 東京 晴れ
- ウェストメルボルン くもり
- キャフタ 雨
- ヨルダン 霧 のち 雨
- ウラジオストク 濃霧
- トルコ 小雨 時々 ひょう
- シンガポール 雷雨
- ンガリ くもり
- ハワイ みぞれ
- パリ 雷雨 一時 にわか雨
- ラッピ 霧
- レッドディア みぞれ
- ルーマニア 晴れ 一時 くもり
- ワイオミング 濃霧
- アラスカ 雨 一時 雪
- ルイシャム 煙霧
- ドーソンシティ にわか雨
まず、1つ目の暗号は地名の頭文字をつなげるとわかります。「東ウキョウトシンハパラレルワアルド」ですね。
これは、シンクロニシティーンに収録された『ミス・パラレルワールド』の歌詞の一部となっています。
2つ目は天気に注目します。それぞれの頭文字をつなげると「晴く雨霧の雨濃小時ひ雷くみ雷一に霧み晴一く濃雨一雪煙に」となるのです。
ひらがなに読みかえると、「はくあきのあのことひらくみらいにきみはいくのあいゆえに」となります。
ハワイの天気がみぞれなので、何かありそうだと思った方も多いでしょう。やはり、暗号が隠されていました。
同じく『シフォン主義』に収録されている楽曲『おはようオーパーツ』に「白亜紀」という歌詞が出てくるので、何か関係があるのではないかと思います。
気になった方は、『ミス・パラレルワールド』と『おはようオーパーツ』も聴いてみてくださいね。
第3の暗号は場所を示している?
第3の暗号として、PVに出てくる地名を地図上でつなぐと形があらわれると言われています。
これは、南極を指す「ハート型の矢印」が有力な様です。
実際に私もつないでみたのですが、南極を指していると言えなくもない形になりました。
出てくる順番につないだため、きれいに形が出なかったのかもしれません。気になる方は試してみてください。
この説には、さらに裏付けがあります。
以前公開されていた「3人ではなくひとつです」というアーティスト写真に「ANTARC」と記載されていたそうです。
やくしまるえつこには、作詞・作曲を担当する時にティカ・aという別名義を使っています。
この「TICA」を加えると、「ANTARCTICA」になります。antarcticaは「南極大陸」という意味です。
とても意味がありそうな感じがしますよね。ただ、南極大陸という言葉が何を指すのかわかりませんでした。
そもそも、ティカ・aがこの「ANTARCTICA」から取ったとも言われているので、それが答えかもしれません。
歌詞の意味を解釈
次に、『LOVEずっきゅん』の歌詞の意味を解釈していきます。ぜひ、この曲を楽しむための参考にしてみてください。