Reolの前向きな歌詞に感動!CMソングとしてお馴染みの「第六感」に込められた意味とは
「第六感」は2020年に配信が開始されたReolの5作目のシングルです。
艶やかでスローな曲調から始まりパワフルでテンポの良いサビが印象的な1曲になります。
現在が最高の状態だということを繰り返して表現されており、聞いているだけで勇気づけられることでしょう。
本来「第六感」とは実際に人間の感覚で触れることができない特別な感覚の事を指します。
Reolは一体「第六感」からどのようなことを感じ取りたいと考えているのでしょうか。
現実と空想
映画の中の風景
いつか観ていた映画の中みたい
工事中の駅前 空へ背伸びしていくビルディング
出典: 第六感/作曲:Reol,Giga 作詞:Reol
曲はリズミカルなテンポとは逆に語るようなゆっくりとしたメロディーではじまります。
日々見上げる度に高さを増していく建築物と映画の中の風景が重なっていく様子が目に浮かぶようです。
工事が始まってから終わるまでの間、未完成であることの象徴としてのビルディング。
映画とは多くのストーリーの一部を切り取った映像作品です。
つまり始まりと終わりの間のストーリーである映画は建築途中の構造物であり人生であるともいえます。
自分(人)がまだ完成していない不完全な存在であることはこの曲のテーマの一つです。
導入部分でこれから始まるストーリーのテーマを示しているといえます。
命の音とは
ヒールが鳴らすリズムと命の音が揃う
あたしはまだ未完成で不完全
起死回生のハウトゥー 知ってるの
出典: 第六感/作曲:Reol,Giga 作詞:Reol
メロを引き継いだ形で抑えた表現をしているBメロの後半にかけて力強くサビにつなげていきます。
印象的なフレーズである命の音。
命の音とはまさに心臓の鼓動を表しているのです。
人間の心臓は1秒間に約1回鼓動することで知られています。
ヒールでバラードのような、ゆったりとしたリズムを刻んでいるのでしょうか。
私はそうではなくリズムに心臓の鼓動を合わせたいという衝動だと考えます。
つまり決まりきった鼓動ではなく感じたビートに身体を寄せたいという思いが込められているのです。
ここでいわれている起死回生のハウトゥーとは正確な鼓動では得られません。
第六感により普通では考えつかないような行動を起こすことで初めて起死回生ができるのです。
事前に準備したことではなく、その時に感じられる特別な感覚により呼び起こされる。
そのような予感を感じさせながら情熱的なサビの部分へと繋がっていきます。
第六感から教えてもらいたいこと
物足りなさの原因
今が一番若いの 第六感、六感またがって
今日は年甲斐ないことしたいの
予定にないこと 第六感、六感おしえて
物足りないの 引き合いたいよ 偶然とハートしたい
出典: 第六感/作曲:Reol,Giga 作詞:Reol
人は誰でも今この瞬間こそが一番若く、輝いている瞬間です。
しかし多くの方はそのような事に気が付くことなく昔の血気盛んな頃に思いを馳せていることでしょう。
Reolは“第六感、六感またがって”という文脈から年甲斐のないことがしたいと歌詞を繋げています。
一見関係のない言葉の羅列のようにも思えますが実はそうではありません。
“またがる”という言葉は物の上に跨いでのるという意味の他に次から次へと渡っていく意味もあります。
つまり第六感から第六感へ次から次へと感性の思うままに行動していく様子を表しているのです。
そしてここでの“年甲斐”とは年を取った人が無茶をすることではありません。
自分の年に見合った“常識的”な考えや行動を捨てて思うままに行動がしたいという思いの表れです。
次の予定にないことについても同じことがいえます。
決まった予定では感じられないことを自分の感性から引き出したいのです。
自分の現状の物足りなさを偶然という不確かなものに委ねたいという気持ちでサビを結んでいます。
最後の“ハートしたい”という言葉は気持ちや心情などの他に心臓という意味。
Bメロの命の音とかけているのではないでしょうか。
曲調の転換
さぁおいでませ誰彼(I got it)
道連れ世は情け(I got it)
ご覧召しませ この手立て
弱さ凌ぐ一手 賢さにあり
出典: 第六感/作曲:Reol,Giga 作詞:Reol