SEKAI NO OWARI


昨年2017年、自身初となるドームツアー、『Tarkus』を開催したSEKAI NO OWARI

アンコール時以外はMC一切なし、オリジナルの物語『Tarkus』にそってライヴが進行するという、まるでミュージカルのような演出でファンを驚かせました。

演出の原案はFukaseが担当したといいます。

楽曲の独特さ、そして他にはないその世界観を見事に表した夢のようなステージだったと、かなりの話題になっていましたね。

この『Tarkus』ツアーが、ついに2018年の3月に映像化されます。

チケット争奪戦に敗れてしまい、ステージを見ることができなかった方も、幸運にもライヴを見ることができたけれども、その世界が忘れられないという方にも朗報ですね。

また、今年の4月から開催が予定されている野外ツアー『INSOMNIA TRAIN』の予習としても、いいかもしれません。

いつでも私たちを驚かしてくれるSEKAI NO OWARI、今度はどんなライヴになるのか。きっと私たちの想像をはるかに超えたものになるでしょう。楽しみですね。

新曲「サザンカ」

平昌オリンピック・パラリンピックのNHK放送テーマソング!

今回ご紹介する「サザンカ」は、2018年平昌オリンピック・パラリンピックNHK放送テーマソングとなっています。

アスリートやアスリートをそばで支える人、そして応援している人に寄り添えるような曲だと、メンバーは語っています。

MVに神木隆之介登場!

サザンカ」のMVの原案は、Fukaseによるもの。

最初の部分には登場人物のセリフも入っており、ショートムービーのようになっています。

このMVにはメンバーの演奏シーンは一切なく、メンバーの中で登場するのはFukaseだけ。

そして、俳優の神木隆之介が登場します。なんとも豪華なMVですね。

何でもFukaseがこのMVのストーリーを考える際にはすでに頭の中に神木隆之介の姿があったらしく、もし彼に出演を断られたらストーリーを変えよう、と思っていたとか。

その役のイメージが神木隆之介以外考えられない、そんな状態だったようです。

もし、神木隆之介が出演を断っていたら、いったいどんなMVになっていたんでしょうか。それにもちょっと興味がありますね。

実はSEKAI NO OWARIと神木隆之介は、2017年に公開されたスタジオポノックのアニメ映画「メアリと魔女の花」でのつながりがあります。

映画主題歌を書き下ろしたSEKAI NO OWARI、そして神木隆之介は物語の主人公メアリに並ぶ主要人物であるピーターの声を担当した縁から、今回のMVにつながったという面もあるでしょう。

Fukaseの中では、その時から神木隆之介に何らかのインスピレーションを感じていたのかもしれませんね。

それが今回、こういう形で現れたのではないでしょうか。


食事のメニューもFukaseが考案

MVには、Fukaseが兄、神木隆之介は弟として登場します。

夢を目指す弟、それを兄が毎日の日常で陰からそっと見守り、支える。そういった姿が描かれたものとなっています。

いろんな食べ物が出てきますが、このメニューもFukaseが考えているということ。なかなかのこだわりようです。

こうした小さなことにも徹底的にこだわることが、あの世界観を表現する鍵なのかもしれません。

そしてFukaseと神木隆之介の空気感が似ているのか、兄弟といっても全く違和感がないですね。

胸の中がじんわりと温かくなるような、そんなMVです。

「サザンカ」の歌詞に注目

ではここからは、「サザンカ」の歌詞をご紹介しましょう。

ドアの閉まる音 カレンダーの印
部屋から聞こえる 君の泣き声
逃げる事の方が怖いと君は夢を追い続けてきた

努力が報われず 不安になって
珍しく僕に当たったりして
ここで諦めたら今までの自分が可哀想だと
君は泣いた

夢を追う君へ
思い出して つまずいたなら
いつだって物語の主人公は笑われる方だ
人を笑う方じゃないと僕は思うんだよ

出典: サザンカ/作詞:Fukase,Saori 作曲:Nakajin,Fukase

逃げることのほうが怖い。

そう言い切れる精神力の強さは、いったいどこから来るのもなのでしょうか。

諦めない、逃げない。

そう言えて、それを実行できる人だけが、夢を叶えることができるのでしょう。

でも、誰だって不安になることも、くじけそうになることもあるでしょう。

努力しても、努力しても、報われないことだって少なくありません。

諦めそうになる、それでも今までやってきたことを無駄にはしたくない。

歯を食いしばって、悔し涙を流しながらも夢を追い続けます。

その姿は、もしかしたら、誰かの目から見たら滑稽かもしれない。でもそれが、夢を追う姿なのです。


何度でも立ち上がって

誰よりも転んで 誰よりも泣いて
誰よりも君は 立ち上がってきた

僕は知ってるよ
誰よりも君が一番輝いてる瞬間を

夢を追う君へ
思い出して くじけそうなら
いつだって物語の主人公が立ち上がる限り
物語は続くんだ

出典: サザンカ/作詞:Fukase,Saori 作曲:Nakajin,Fukase

そんな夢を追い続ける君を、支えてきた僕。

苦しむ姿も、ずっと見てきたのでしょう。

だからこそ、君には輝ける瞬間があるのです。

夢を追う苦しさを、知っているから。その苦しさが、君を輝かせる種になるのです。

これまでも何度でも、立ち上がってきた。

倒れこんでもいい、たとえ絶望に打ちひしがれても君ならまた立ち上がれる。

そばで見てきた僕は知っています。

そして、立ち上がれるように、ずっと見守っています。何があっても。