「聞いて」や「遊びに出かけましょう」という言葉。
これらは、主人公が信頼を置いている人に向けた言葉なのでしょう。
もしかしたら、主人公に興味を持っている男性に向けているのかもしれません。
というのも、後述する歌詞で「恋」というワードが出てきていますからね。
気になる異性にもっと自分のことを知ってもらいたい。
だから、本当の自分を見てもらうために、週末のクラブへと誘っているのでしょう。
歌詞の冒頭は「ゴシップ」「はびこる諸説」といった暗いイメージの言葉も登場しました。
でもここではガラッと変わって、なんだかドキドキする展開が繰り広げられていますね。
週末のクラブでは誰もが「主役」
サタデーナイト!
日々のあれこれ 思い切って後回して
踊りたい!
誰も彼もが日本の主役だ
出典: 泡沫サタデーナイト!/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
ここでは、土曜日の夜(=サタデーナイト)をエンジョイしている主人公が描かれています。
日常生活は勝手なイメージを抱かれたり変な噂を立てられたりして、決して華やかではありません。
しかし、週末のクラブに行けば、地味で憂鬱な日常は一変。
華やかでキラキラとした自分へと変わることができます。
そして、それは主人公だけではありません。
クラブに来て踊っている人たちはみんな「主役」になったつもりで踊っています。
今だけは幸せで楽しい気分に浸ることができるのです。
つかの間の幸せではありますが、主人公はそこに価値を見出しているようですね。
「恋は泡沫」に込められている意味とは?
サタデーナイト!
恋は泡沫 もうどうせなら振り回して
止まらない!
本来の心がうずいてる
Do it dance!
出典: 泡沫サタデーナイト!/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
ここで先ほどチラっと紹介した「恋」というワードが出てきます。
週末のクラブに気になる男性を誘った主人公。
クラブの雰囲気の勢いに任せて、男性と恋に落ちようとしているのでしょう。
しかし「恋は泡沫」ってちょっと寂しい言葉でもあります。
「泡沫」とは、儚いものを指す言葉ですからね。
つまり、この男性と恋に落ちたとしても長続きはしないと初めから分かっているのです。
もしかしたら、ワンナイトラブの関係でいるつもりなのかもしれません。
そう考えると、ちょっと切ない感じもしますね。
2番~ラストの歌詞
ちょっぴり切ない思いをする既読スルー
片手に持ったスマートな世界
読んだのにスルーは超ご法度
出典: 泡沫サタデーナイト!/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
「スマートな世界」とは、スマートフォンのアプリや情報のことを指しています。
「読んだのにスルー」とは、LINEのようなチャットアプリでよくある既読スルーのこと。
せっかくメッセージを送っても、既読スルーされてしまう。
そんなちょっぴり切ない日常のことを歌っているのでしょう。
相手が自分のメッセージを読んだのかリアルタイムで知れるのは、とても便利な機能です。
しかし、便利すぎるせいで心を痛めてしまうこともあります。
既読スルーがきっかけで、人間関係のトラブルに発展することもあるくらいですからね。
便利になりすぎるのも、ちょっと考えものなのかもしれません。
本当は愛に飢えている…?
血眼になってつなぎ止めても
やっぱ薄くて軽い
出典: 泡沫サタデーナイト!/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
既読スルーという些細な出来事さえ、気になってしまう主人公。
1番では「スルーでいいじゃないか」と強気だった主人公でしたが、人恋しさを感じているようです。
表面上では強い女性を演じている。
でも本当は「血眼になってつなぎ止め」たいくらい、人の愛に飢えているのかも!?
しかし、主人公の繋ぎ止める努力も虚しく、周りの人たちとは薄くて軽い関係しか築けません。
主人公の本心とは?
聞いて 私
本当はもっと弱いのよ
ブルーライト溺れ
ぬくもり忘れてた
出典: 泡沫サタデーナイト!/作詞:津野米咲 作曲:津野米咲
ここで、主人公の本心が現れます。
悪い噂に対して平気な顔をして耐え、週末のクラブでは派手に踊っている主人公。
一見、とても心が強い人間のように感じられます。
しかし、本当は孤独を抱えており、その孤独といつも戦っているのです。
いつもクラブで派手に踊ることによって、その孤独を忘れようとしていたのでしょう。