歌詞の意味を解説!②
夢と現実の狭間で
そんなこんなで月日は過ぎ 誰もが前に進もうと急ぎ
夢と現実をさまよう中で 僕はまだ前も見れないままで
きっとこれはあの日の後悔 やっぱりまだ引っかかってるのかい?
出典: Don't leave me/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
時は流れ高校を卒業して社会に出て、忙しい毎日の中にいます。
でも前に進むことできない僕。
最後まで気持ちを伝えられなかったことを悔やんでも時間は戻りません。
現実は非情ですね。
ここでいう夢がもしもう一度あの頃に戻れたらという内容なら、夢は優しい。
引っかかってたら前を見れないのは当たり前、まして進むことなんてできません。
けじめをつけなければならないことは本人が一番よくわかっています。
君との最後の一幕
別れの涙に溶かしただけで 伝えられなかったこの思い
今日で最後だと言うのに弱い僕は君に近づけなくて
舞い散る桜の木の陰から見つめるだけで精一杯だった
友との別れを惜しんでその肩を小さく揺らして涙する君の
後ろ姿は儚くて 胸がギュッと熱くなった…
出典: Don't leave me/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
引用1行目「思い」を「溶かしただけ」が詩的に美しい!
これで最後のチャンスだとわかっていても挫ける弱い気持ち。
わかります。
わかっていてもできない時があるのです。
引用3行目の見ているだけで精一杯なのは、逃げ出したい気持ちでいっぱいだったのでしょう。
逃げ出さないだけで十分と思います。
引用最後の行は読んでいてこちらまで苦しくなるような迫力がありますね。
現在の気持ち
君は大人になってく これからたくさん恋をして
そのうち家庭なんか持って
君は前に進んでく
出典: Don't leave me/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
(歌詞の中のさらに)想像上ですが、君はどんどん進んでいく。
僕は、取り残されて1人という構図です。
君のことしか書かないことで、かえって僕の気持ちが浮き彫りになっています。
僕がいなくてもどんどん前に進んでいける君を羨ましいと思いながらも誇らしいと感じる。
幸せになって欲しい。
取り残されているのに相手のことを優しく思う気持ちが胸を熱くさせます。
移りゆく君との関係性
Don’t leave me baby…
忘れないで 僕との日々を
I love you baby
出典: Don't leave me/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
置いていかないでと呟きながらも、忘れないでいてくれたらいい。
複雑な心境ですが、置いていかないでというのは君を引き止めること。
君の幸せを願うことは、前に進んで欲しいということ。
でも私は愛しているから、せめて覚えていて欲しい。
お互い離れ離れで君が僕のことをどう捉えているのかわかりません。
でも僕は、ずっと思っている。という結末です。
この曲のここが素晴らしい!
歌詞の内容に色をつけるようなアレンジ
ピアノで始まるイントロがとても綺麗で清涼感さえ漂っていますね。
力強く歌い上げるというよりは、呟くような歌い出しです。
そこからだんだんと吹き出すように声量を増やすような歌い方をしていますね。
ピアノの爽やかさや歌詞のピュアさに反して、歌い方はやや粘り気があるように思います。
現実的な厳しさや辛さを吐出しているかのようです。
あえて楽器をピアノだけに絞ることにより、ボーカルラインが強調されています。
歌唱力がよくわかるアレンジでさすがだなと唸らされます。
ギターを抱えているイメージが強い彼女ですが、幼い頃からピアノも習っていたそうです。
高校生ぐらいでギターに持ち替えているそうですから、ピアノにも何か思い入れがあるのかもしれませんね。