期限切れで色が変わり始めた
自分がここに自然にいて
やつれた頬が何か物語り
助はどこだ?神は言葉無い
かすれた声は涙に変わって
勝手な考え洗い流して
明日、明後日変えるために
枯れた心 小声で愛の行方どこへ…

出典: 後悔役に立たず/作詞:Toru、Taka 作曲:Toru、Taka

ここはToruのラップ部分ですね。

オラオラ系ではなく淡々と静かにラップをする声からは、主人公の内に秘めた想いが感じられるようです。

この歌詞の意味は、1人になってからの苦悩を表しているのではないでしょうか。

特に3行目の頬の状態から感じ取れるのは、食事や睡眠をまともに取れなかった様子です。

助けを呼びたくても、神にも見放されたような孤独を感じていたこともあるのでしょう。

それでもいつしか叫ぶことをやめ、静かに涙を流したのかもしれません。

そして時間が経つにつれ、悟るのです。

今のこの辛い状況もこれからの未来のために必要なことなのだと。

後悔しても仕方ない

「後悔先に立たず」って言葉がお似合いな僕

出典: 後悔役に立たず/作詞:Toru、Taka 作曲:Toru、Taka

今更後悔しても遅いんだという自分への戒め。

でも本楽曲のタイトルは「後悔役に立たず」です。

ここから見えてくるのは、後悔していつまでもウジウジしたってしょうがない!

そんなものは未来を生きるためになんの役にも立たないんだ。

と、思い込むために敢えて「役に立たず」としたのかもしれません。

前に進んでいかなければ”という自分への叱咤だと捉えることができました。

後悔から得られるもの。それは前へ進むための反省や覚悟なのです。

後悔して知った君の想い

飾って笑った 笑顔の裏に
泣いて崩れた君がいたんだね
なおも君は笑ってくれたね
辛い思いをさせて本当にごめんね

出典: 後悔役に立たず/作詞:Toru、Taka 作曲:Toru、Taka

その時にはわからない想いというものがあります。

だからこそ、すれ違ったり勘違いをして後々後悔することになってしまうのです。

今回は「君」=「母」と仮説を立てて歌詞を紐解いてきました。

いつも笑顔だった母だけど、実は無理をして笑っていたことを今になって気付いたようです。

自分のせいで沢山の苦悩があり涙させたこともあったね、と気遣っています。

そして最後は心からの謝罪。この謝罪の中にも暖かい感謝の気持ちが伝わってきますね。

今はもうここが僕の居場所

時が過ぎても僕はここから動く気は無い

君が飾った笑顔の数は
僕が君を苦しめた数
それに今まで気づかずにいた
こんな僕をもうどうにでもしてくれ

出典: 後悔役に立たず/作詞:Toru、Taka 作曲:Toru、Taka

1行目は新たな決意です。

やっと自分の居場所を見つけた主人公。後悔はしたけれど、だからこそ手に入れたものもあるのです。

最初に「何を得られるか」不安で心配していた主人公ですがここではもう、すっかり別人のよう。

自分のせいで辛い思いをさせてしまった母の気持ちを理解し、反省している様子です。

しかしそれもすでに過去の事。

今これから前に進むためには必要なことだったとわかっているはずです。

それでも最後の1行のように嘆いているのは、やはり母への申し訳なさからでしょうか。

後悔はしても仕方ない。でも苦しめてしまった事実はなくならない。

そのあたりの気持ちの葛藤が表れているのだと思います。

おわりに

今回はONE OK ROCKの「後悔役に立たず」の歌詞解説をお送りしてきました。

いかがでしたでしょうか?

当初恋愛ソングかなと思って聴いていた本楽曲も、実は18歳あたりで綴られた葛藤を感じる物語でしたね。

その頃の彼らの生きてきた背景を考えると、また本楽曲もより理解が深まるような気がします。

その背景が紹介されている記事はこちらになります。

ファン投票でもトップ5に入るほど高く支持されている『Nobody's Home』 は、ライブでもアンコールに使用されるほどONE OK ROCKのアンセム的存在の一曲です。作詞作曲を手掛けたTaka本人が、両親への謝罪と感謝の気持ちを宛てて作ったとしても知られているこの曲の歌詞の意味を少し掘り下げて捉えてみました。

ONE OK ROCKの素晴らしい楽曲をもっと知りたい方へ

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

改めて彼らの真面目さ、意思の強さ、誠実さに気が付くことができたのではないかと思います。

もっと彼らの魅力を知って欲しいのでここでは3つの記事をご紹介します。

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