アーティストのリアルな想い
どうたらこうたらウダウダ言うなって
ムカついて飛び出す環状線だって
どうにかこうにかだらだら行ってんだ
ほらもっとかき鳴らせ
出典: 音楽が嫌いな女の子/作詞:石風呂 作曲:石風呂
抱え込んできた想いがドバっと溢れた歌詞です。
一言で表すならば、「黙ってくれ」といっているのです。
自分は真っ直ぐではないかもしれないけれど前に進んでいるんだ。
誰にも干渉されたくないというリアルな想いの反映です。
そして結局は楽器を片手に音をかき鳴らす。
音楽が嫌いな女の子は音楽が大好きな女の子だった。
周りの環境のせいで嫌いになりつつあるだけだということ。
苛立ちも何もかもを音へと昇華していく心持ちはまさにクリエイターです。
朝日さんの鳴り止まない想いが伝わってきます。
誰にも気づかれず痛む心
出る杭は打たれる
調子に乗ってんぜ
方法は何だっていいからよ
あいつらも引きずり降ろして
「あぁ良い気分、笑えるよな」
そんなんで虚しくなりはしないもんか
出典: 音楽が嫌いな女の子/作詞:石風呂 作曲:石風呂
曲が伸びていくと、比例してバンドも売れていきます。
そんな中で誰もが応援してくれる訳ではないのです。
無関係な誹謗中傷や付け入る隙を粗探しし始める人々。
そのような人々の動くパワーとなっているのはただのストレス解消。
自分より目立っている存在が鼻に付いて気に食わないのです。
動画プラットフォームやSNS上でも心無いコメントを見かけることがあります。
ここではそんなことをして何になるんだと問いかけている。
アーティスト側も応援している人も心が曇るようなその言葉。
普段声をあげないアーティストも、本音ではこのように感じているのです。
音楽を辞めることは人生の終わり
とうとう最終回 いままでありがとね
「悲しいね、寂しいね
バイバイお別れだ」って
その後で楽屋ひとり引っ込んで
泥のように沈んでいくんだ
出典: 音楽が嫌いな女の子/作詞:石風呂 作曲:石風呂
バンドはいつか忘れ去られてしまうものなのです。
まさに、自分の音楽人生の終わりを描いています。
仮に最終回を迎えたとすれば、自分は闇の中へ落ちていく。
それほどに今自分が音楽をしていることに幸福を感じています。
だからこそ決して心無い言葉や誰かに合わせた音楽に飲まれてはいけない。
自分らしく音楽人生を全うしていくという決意を感じられます。
自分がいつか忘れ去られるか分からない
気づけば居なくなったファンの姿
ずっとついて行くとか
一生好きとか
言っていたような女の子揃って
いなくなったんだよな
出典: 音楽が嫌いな女の子/作詞:石風呂 作曲:石風呂
一度周りについてくれたファンもずっといてくれる訳ではない。
時代の流れや他のアーティストの台頭に左右されるのです。
自分の好きな音楽を作ることで離れていってしまうファンの姿もある。
あの日ファンだと言ってくれた人たちも今となってはもういない。
そんな無常さと自分の音楽を世に確立していくことの難しさを呈しています。
離れていく人の中には「昔は良かった」なんて声もあるのでしょう。
大衆に向けた音楽を作ることで増えるファンに対しても複雑な想いがあるのです。