【ダレもいねえ/t-Ace】ハーレム状態のMVの最後は？本当は自分でもダメさがわかっている歌詞も注目

今回ご紹介した『ダレもいねえ』と同時に、アルバム『クズの華/t-Ace』より先行販売されたシングルに『ダレかいない？』があります。

対になっているかのような楽曲タイトルですが、歌詞内容もMVもt-Aceスタイルが前面に出た圧巻のクズっぷり！

ジャケット写真には、真っ赤なタイトスカートを履いた女の子の足と、その足の間からお酒を片手にt-Aceが笑顔を見せています。

おどけた表情とタイトルのギャップがまた、意味深ですね。

ここまで潔く言われてしまうと、逆に清々しいほどです。

浮気を堂々と公言したあとの、その理由が面白い。思わず「なるほど」と頷きそうになっちゃいます。

縛られるのは嫌だ、お互い自由がいい。優先するのは音楽と友達。

いろいろ相手に条件付けながら、それでも誰かを探しているのは、孤独の寂しさを知っているからでしょうか。

歌詞の中でも、繰り返し「自分はクズ」と言い切るt-Ace。

こんなクズなオレだけど、それでもOKな女の子いないかな？と冗談めかして（あるいは本気で）歌っています。

歌詞だけ見ていると、幸せな恋をしたい女の子にとってはまさに天敵の歌と呼んでもいいような楽曲！

しかしこの『ダレかいない？』もやはり、最後のフレーズが切ないのです。

「そんな都合のいい相手、いるわけない」と、本当は分かっているのですね。

どこまでもチャラく、おどけた風を装うのは、寂しさを否定された時の予防線なのかもしれません。

かろうじて「冗談！」で済ませられるように。

『ダレかいない？』と『ダレもいねえ』の二曲を続けて聞くと、お互いの曲が持つ「切なさ」が際立ちます。

t-Aceの楽曲には、等身大のメッセージがあります。

人間の欲望に対して正直な立場にありながらも、カッコよさを失いません。

聞く者の想像力を掻き立てる計算された楽曲作りができるのは、音楽への本気度とキャリアのなせる業だと思います。

地元・茨城で10代の頃から音楽活動を始めたt-Aceは、今年で37歳。こんな30代はそうそういませんよね！

キケンでズルくてセクシーで、それなのにどこか可愛げがあって。 そんなクズカッコいいt-Aceの魅力にハマってみませんか？

t-Aceのことをもっと知りたくなったら、次の記事をおすすめします。

『ダレもいねえ』が収録されたアルバム『クズの華/t-Ace』についても、詳しい情報が乗っています。

デビューしてから10年、t-Aceの変わらない「クズ」魂と攻めのラップを堪能してくださいね。

真面目な女の子や草食を自覚する男の子にも、ぜひ聞いてほしいt-Aceの音楽。

理性に反してどうしても惹かれてしまう、という「恋」に似た不思議な体験ができるかもしれません。