風が吹く街を
ぼんやり見下ろしてる
計画はしないって計画で
出典: ライナウ/作詞:瑛人・RUNG HYANG 作曲:瑛人・RUNG HYANG
というフレーズがあります。「計画はしない」つまり「無計画」ということ。
もう少し詳しくいえば「目的を持たず」「損得を考えずに行動する」ということでしょう。
「無計画」という言葉はあまり良い印象を与えない言葉ですが、その真相とはいったいなんなのでしょうか。
このフレーズに続くサビの歌詞を見てみましょう。
「無計画」の告白
ノリで告ったり フラれて泣いたり
毎日ダサいことばかり
出典: ライナウ/作詞:瑛人・RUNG HYANG 作曲:瑛人・RUNG HYANG
”ノリ”で告白をしてフラれ、その割にはしっかり泣いています。
もし「相手と付き合う」ことが「目的」だったら、ノリで告白なんてせず”計画的に”告白します。
無計画で告白すれば信頼を失ったり気まずくなりますし、明らかに”損”です。
ではなぜ「無計画」を企てるのでしょう。
「無計画」は青春の特権
この曲は「大人目線で書かれた青春」の曲だといいました。
大人になると、将来や老後などを「計画的に考えなければならない=無計画ではいられない」のです。
キャリアや責任などが重くのしかかる大人は、恋愛すらもノリではできなくなってしまうのです。
さまざまなリスクを考えると、恋愛に限らずあらゆる「選択」に対して臆病になってしまいがちです。
しかし学生なら、まだ結婚という責任感を持たずに恋愛ができます。
たとえフラれても、まだまだ出会いがたくさんあります。
キャリアを考えて打算的になる必要もないし、職場恋愛をして白い目で見られる心配もありません。
学生だからこそ当たって砕けろ精神で何事にも挑戦していけたんだということを、大人になると実感します。
恋愛に限ったことではありませんが…。
「無計画」でいられることは青春時代の特権なのです。
その特権をどんどん使おう!というのが、「計画はしない計画」の真相なのではないでしょうか。
「無計画」についてさらに深掘り
「無計画」のメタ考察
メタ的に考察すると瑛人さんこそこの「無計画」のパワーを誰よりも知っているのではないでしょうか。
公式サイトによると、瑛人さんは昔から音楽をやっていたわけではないようです。
高校卒業後に音楽学校に通ったそうですが、それも卒業後すぐの進路だったわけではありません。
そして初めてリリースした楽曲が、2020年に話題になった「香水」でした。
Biography | 瑛人 official website
瑛人 official website
「無計画」といういい方は語弊があるかもしれません。
しかしSNSでの流行は「計画通り」というわけでもないです。
そもそもシンガーソングライターになったきっかけも、「計画的」なものではなかったようです。
自分の好きなもの、やってみたいものを「無計画」に吸収し表現した結果、「香水」が大ヒットした瑛人さん。
そんな彼だからこそ、「無計画」でいられる時間を大事にしてほしいと思えたのでしょう。
「無計画」の象徴である「風」
風が吹く街を
ぼんやり見下ろしてる
出典: ライナウ/作詞:瑛人・RUNG HYANG 作曲:瑛人・RUNG HYANG
先ほどのフレーズの直前に登場する「風」というワード。
風は急に向きを変えたり、強くなったり弱くなったりと、まさに無計画の象徴です。
「明日は明日の風が吹く」といいますが、逆にいえば今この瞬間吹いている風には、二度と出逢えないのです。
たとえそれが凍えるような北風でも、ベタつく熱風でも。
歌詞の言葉を借りれば、友人の悔しそうな顔も怒った顔も、今この瞬間しか見ることができません。
そんな「風」を感じて「無計画」を企てる場面はまさに、”青春の特権”を感じさせられます。
「明日に持ち越せないドキドキ」の真相
明日に持ち越せないドキドキ ほしいな ライナウ
明日に持ち越せないドキドキ してんだ ライナウ
出典: ライナウ/作詞:瑛人・RUNG HYANG 作曲:瑛人・RUNG HYANG