ドクターどうにかして
YES もう止む事の無い頭痛
Oh もう限界! 覚悟して 医者へ
おい なぁ! Dr.(ドクター)
簡単に 体(てい)かわしただけでしょ
「はい! きっとそれは神経的な突発的な症状、段々と悩みと消えてくよ」
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
「もうだめかもしれない...」重い頭を抱えて病院に飛び込むも、そこにもどうやら嘘が溢れているようです。
真剣に相談した結果、医師から告げられた言葉は非常に他人行儀で思いやりの欠片もない言葉。
ろくに診察もしようとしない先生も嘘つきだったのです。
Just because I know that you are a liar (yeah!) 先生 (yeah!)
もう現代人は 不完全live 不満全壊です
Just because I know that you are a liar (yeah!) liar (yeah!)
Oh! What a crap!
悩みが無い方が異常なんじゃないの?
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
現代人の多くは悩みを抱え、日々ストレスと闘っています。
すでに生きているだけでいっぱいいっぱい。
不完全な精神と身体を引きずって、もう不満は溢れ出て壊れる寸前なのです。
その状態で悩みを消すことが果たしてできるのでしょうか。
真剣に向き合ったところで容易く解消される悩みなど、悩みのうちに入らないかもしれません。
誰しもがみんな目には見えない嘘と悩みに翻弄されながら闘っていくしかないのです。
嘘つきとの応酬
stay for life for...
stay for liar liar out no out no...
stay for liar liar out no out no...
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
「人生のためには...」
アコースティックギターのリフの間を一言ずつ埋めていくように置かれていく言葉です。
そして繰り返されるように呟かれるのは「嘘つき」。
生きていく上では嘘に巻かれていくことも必要なのでしょうか。
確かにそのほうが本音を言わずに済んで楽な面もあるかもしれません。
しかしここでしっかり否定の単語が入っていることがわかります。
つまり人生に嘘は必要ないという意味なのです。
Just because I know that you are a liar (yeah!) 絶対 (yeah!)
もう現代人は 不完全live 不満全壊です
Just because I know that you are a liar (yeah!) liar (yeah!)
Oh! What a crap!
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
とはいっても疲れ切っている現代人。
嘘が蔓延する社会でなにも感じずに生きていくことは至難の業でしょう。
どうやら私たちにはすべてを投げ打つ覚悟が必要なようです。
その覚悟がなければこの世の中で真実を見出すことはできないのかもしれません。
きっとliar (yeah!) liar (yeah!)
Oh! What a crap!
不完全live 不満全壊です
Just because I know that you are a liar (yeah!) liar (yeah!)
Oh! What a crap!
Oh! 蟻の這い出る隙も無い
Go to war
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
歌詞の最後のくだり、いままで絶対的に描かれてきた嘘が“きっと”という表現になっています。
もしかしたら自分自身に嘘をついている一面があることも薄々感じているのではないでしょうか。
現状を打破しなければ一生「嘘の樽」の中の住人として疲弊して生きていくしかありません。
結局不満を抱えながらもこの社会で闘っていくしか選択肢はないのでしょう。
どうやら現代で生きていく限り、この闘いは続いていくのかもしれません。
【激動】との関連性を考察
【バーレル】は【激動】と対になる曲?
10thシングル「激動/Just break the limit!」の「激動」を作っていた時期に同時期に出来た曲であり、原曲は「激動」とともに構成する1つの曲であった。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/LAST
つまり【バーレル】と【激動】はもともと1つの楽曲だったのです。
UVERworldの楽曲においても長めのイントロに蠢(うごめ)くのは混沌とした中にも美しく確かな精神性を持つアコースティックギターの音色。
それを切り裂くようなべヴィーなサウンドは自ら強い意志を持って流れるように道を切り開いてメロディアスに変幻自在に展開していきます。
一方でシンプルな展開ながら一貫した激しい攻撃性を感じる【バーレル】。
ただ耳にしているだけではそれぞれの楽曲の魅力は感じてもその関連性を認識するのは難しいかもしれません。
両者に共通しているのは印象的に使われているイントロのアコースティックギター。
解き放たれるように歌われる熱いコーラス。
そして構成の移り変わる流れの中での音の抜き差しと間奏に訪れる束の間の静寂の中でも確かに紡がれていく心に刺さるフレーズ。
最後の一瞬まで隙を見せることなく繰り広げられる攻めの精神はUVERworldならではの不変のものでしょう。
これらを考察するとアレンジの多様性を無限に感じる【激動】から【バーレル】が生まれたということが垣間見えるようです。
さらに冒頭の引用部分でご紹介した【バーレル】の仮タイトルである「G9」。
このG8+UVERworldを意味する単語も【激動】の歌詞の一説から引用されてきたものです。
嘘の世界を嘆きつつも闘う意志を提示する【バーレル】。
そして憂いを感じながらも自らの未来のため、改めて立ち向かっていく覚悟を掲げる【激動】。
どちらもUVERworldの貫かれた精神性と人間らしさを感じられる名曲であることに違いはありません。