主人公に助言しているようです。

ストレッチや準備運動のように、しっかりとリラックスして自分の調子を整える。

感情に支配されず、客観的かつ冷静な思考を取り戻す

駆け引きをしないで真摯に取り組む

そして最後の「同じ顔」とはどんな顔でしょうか…?

ここまで「自分を取り繕わないで」というメッセージを感じました。

そのため、「他人のマネじゃなくて自分らしい表情でいて」という意味なのだと思います。

思考に軸がない

どうして夢を見るの?
何世紀経ったって
未来はずっと謎の彼方
どうして夢を見るの?
何世紀経ったって
未だわかっちゃいない事だらけなのさ

出典: 18?/作詞:Tatsuya Mitsumura・Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura

冷静さを取り戻した結果、深い思考へと入り込みました。

なぜ自分は夢に向かって進もうとしているのか?

冒頭で歌われていた「ハッタリ」ともいえる心理は、「夢を叶えたい」という思いの反動だったのです。

でも、自信や根拠がないから「美学」ともいえる夢を掲げてしまったのでしょう。

いつの間にか夢を追う事が目的になってしまい、そもそもなぜ夢を見たのかを忘れてしまった…。

これが思考に軸のない原因でしょう。

この「なぜ」の理由が分かったとき、人は自分の能力を最大限に発揮できるようになるのだと思います。

では、理由はどのように見つけることができるのか?

歌詞を読み進めながら確認していきましょう。

自分という存在を直視

「ピノキオ」に例える意味

NICO Touches the Walls【18?】歌詞解釈!どうして夢を見るの?本気になろう!の画像

括弧がつかなきゃただのひとりごと
ありがた迷惑だぜ
テンで慰めようもないだろう
いい加減目覚めろピノキオ

出典: 18?/作詞:Tatsuya Mitsumura・Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura

「ピノキオ」は2つの意味が考えられます。

1つ目はディズニーで映画化もされた社会風刺小説の主人公である「ピノキオ」。

失敗や苦労を重ねて良心を手に入れた人形の物語です。

2つ目は任天堂のゲームキャラクターである、キノコをモチーフにした「ピノキオ」。

マリオシリーズに登場する「ピノキオ」は物語の司会としての役割を担っています。

いわば主役とは程遠い存在…

この歌詞では後者の「ピノキオ」を意味している気がします。

なぜならゲーム上、「ピノキオ」の発言には括弧がありません。

歌詞の内容と一致しますね。

人間味はあるのですが、あくまで物語の進行役だからこそ括弧がない…。

自分を「ピノキオ」に例えているのは、モブキャラと化している自分の心を呼び覚ましたいからでしょう。

心の軸がなくなり、自分の人生の主人公から外れてしまった自分。

もう一度胸に手を当て、自分らしさを取り戻そうとしています。

自分の可能性に目を向ける

同じ形はひとつもないぜ
本当の意味に目を凝らせ
つまんない時代に産まれた、
だなんて 違ってるよ

出典: 18?/作詞:Tatsuya Mitsumura・Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura

「ピノキオ」というキャラクターは1人ではありません。

ゲームでは同じような姿形をした「ピノキオ」というキャラクターが無数に登場します。

この特徴を、個性を失った大衆と重ね合わせているのでしょう。

「同じ顔」という言葉から読み取れる「他人のマネをしないで」というメッセージを前述しました。

これこそ「ピノキオ」のように個性を潰さないで、という意味なのだと思います。

このフレーズでは同じような意味で「同じ形」と述べていますね。

「形」とは「手段」という意味なのでしょう。

同じ目標であっても、人によって達成するための「手段」が違います。

各々の個性や能力が違えば同じ型に当てはめられないのは当然。

時代や環境のせいにするのではなく、自分で自分の可能性を肯定するよう促しています。

本音が見えてきた

ここでの「愛」とは?

はじまりは全部愛だった
ずっとずっと前からわかってたけど
愛の言葉何世紀経ったって
百世紀待ったって
吐き出せないや

出典: 18?/作詞:Tatsuya Mitsumura・Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura

「愛」を歌っています。

ここでの「愛」は何を示しているのでしょうか?

主人公の持つ自信のなさ。

これは、愛情不足が招く心理状態の1つとも解釈できます

愛情は心に安定を与え、何かに挑戦する軸となるでしょう。

主人公は「愛」が不足しているがゆえに自信を失っているのです。

そして愛情を注がれた経験がないと、誰かに「愛」を与えることはできません

「愛」は連鎖します。

主人公は連鎖の中にいないため、「愛」を求めつつも自ら生み出すことが叶わないのではないでしょうか。

本心に問いかける

勝手なリズムでかしまし半端者
(どうして夢を見るの? 諦められないんだ)
不安定な美学でたちまちシンガロング
(どうして夢を見るの? 信じてたいんだ)
本気の話がしてみたいんだ

出典: 18?/作詞:Tatsuya Mitsumura・Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura