NARUTOのタイアップを3回も手掛けたNICO Touches the Walls

NICO Touches the Walls【ニワカ雨ニモ負ケズ】歌詞解釈!疾走感あふれる展開に感動の画像

NICO Touches the Walls(以下NICO)と聞くと、まずNARUTOの主題歌を思い浮かべるという方もきっと多いのではないでしょうか。

それもそのはずで、NICOはアニメ「NARUTO-疾風伝」の歴代オープニングテーマを3回にも渡って担当しているんです。

NARUTOの主題歌になっている「Broken Youth」にしても「Diver」にしても、ベクトルは違ってもそれぞれ抜群の力強さを持った曲。

その力強さがどこかアニメの主人公であるナルトを彷彿とさせます。

きっとそういった部分から、アニメ側としてもNICOの音像というのはバッチリのイメージなのでしょうね。

突き進んで行くバンドを表したような1曲「ニワカ雨ニモ負ケズ」

NICO Touches the Walls【ニワカ雨ニモ負ケズ】歌詞解釈!疾走感あふれる展開に感動の画像

そして今回紹介するのは、そんな「NARUTO-疾風伝」のオープニングテーマとなった作品としては3つめに当たる楽曲「ニワカ雨ニモ負ケズ」です。

リリースされたのは2013年7月10日。

丁度アルバム「Shout to the Walls!」と制作の時期が被っているのですが、この曲はアルバムには収録せずにシングルカットに。

それはアルバムのテーマとはまた違った力強さをこの曲が持っていたからだといいます。

アルバムがこれまでの軌跡を示すものなら、その直後にリリースしたこの曲はそこからさらに突き進んで行く様子を。

楽曲自体もまさにそのイメージを持っていて、「この勢いは止められないぞ」といったところです。

楽曲の鍵を握るのはイントロ?

楽曲を作るにしても特にイントロには力を入れているという彼ら。

その言葉の通り、この曲でも胸躍らせるイントロが展開されています。

耳に残るギターリフはもちろんのこと、それに呼応するようなバックのリズムにも要注目。

あらゆる要素が走り出したくなるような曲のイメージを司っていることがわかります。

確かにイントロが重要だというのはその通りかもしれません。

どんなに素晴らしい曲でも、イントロが微妙ならその先は聴かれないわけです。

歌のない部分が鍵を握っているというのも、言われてみると不思議なものですね。

作詞を務めた対馬はNARUTOの大ファン

ここから歌詞の内容を読み解いていくのですが、それに際してこの曲には興味深いエピソードがありました。

なんでもこの「ニワカ雨ニモ負ケズ」はドラムの対馬が初めて作詞に携わった曲だとのこと。

というのも対馬はNARUTOの大ファンらしく、タイアップの話から彼が作詞をするということにも繋がったんだとか。

彼が作詞に携わったことで、よりアニメにも寄り添うような内容になったのではないでしょうか。

NARUTOへの愛が溢れたその歌詞にも注目ですね!

付け焼刃では勝てない!

柔よく剛を制しまして 剛よく柔も断つ
夢中で格好つけたら 非常ベルが鳴る

出典: ニワカ雨ニモ負ケズ/作詞:Tatsuya Mitsumura、Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura

優れた技を持つ者は屈強な敵にさえも勝ってしまうという意味が「柔よく剛を制す」。

対する「剛よく柔も断つ」は、屈強な力を持っていれば優れた技を持つ相手にも勝てるということ。

これらは全く相容れないように思えますが、実は二つでワンセットの言葉。

結局は勝つためには技も力もどちらも重要だということです。

これらの習得は鍛錬が必要なこと。

そしてその後に続く「夢中で格好つけたら」という言葉は、鍛錬とは逆の付け焼刃です。

非常ベルはきっと「それじゃダメだよ」という警告の意味を持っているのでしょうね。

つまり楽して勝てる方法なんてないということが表現されているのではないでしょうか。

実力もないのに突っ走る主人公

五十歩以上も先歩いて 猪突猛進なスタイル
自由で気分屋の君は どうやったって無視

出典: ニワカ雨ニモ負ケズ/作詞:Tatsuya Mitsumura、Shotaro Tsushima 作曲:Tatsuya Mitsumura

そして付け焼刃ではダメだと理屈をこねたところで、聞く耳を持たないのがこの曲の主人公。

「五十歩以上も先を歩いて」という言葉には、気持ちに実力が追い付いていない様子が垣間見えます。

未来なんて誰にもわからない