窓を開けて 空を見上げ
君がいない世界が待ってる
何を残し 何を捨てればいい
泣き出しそうな思い出抱きしめた
出典: half of me/作詞:平井堅 作曲:平井堅
失恋してしまうと誰でも心が空っぽになってしまうもの。
今まで当たり前のように側にいた人がいなくなってしまうので、寂しくなるのです。
この曲の主人公も、まるで誰もいない公園を見るように寂しさを感じているようです。
同時に自分にとって大切なものを、改めて考え直しているのでしょう。
本当にこれでよかったのでしょうか?
もしかしたら、よかったと思いたいのに上手くいかないのかもしれません。
最後のフレーズから失ったものに対する張り裂けそうな想いが感じられます。
失ってからはじめて気づくものがある
何を見ても 何に触れていても
二人で分け合った事に気づく
窮屈だった夜ほど愛しくて
痛みだけがそばにいた
出典: half of me/作詞:平井堅 作曲:平井堅
失恋した後の主人公はどのような気持ちだったのでしょうか?
付き合った時間が長ければ長いほど、何をしても恋人のことを思い出してしまうもの。
主人公も、別れてはじめて失ったものの大切さを心から感じているのでしょう。
歌詞を見ると、相手が面倒くさく感じられた日もあったようです。
しかし今は、そこに相手の存在はなく「その日に感じた苦しさ」だけが心に残っているのです。
失ってからでは遅いのですが、失ってはじめて気が付くこともあるもの。
それは仕方がないことだと思います。
単なるラブソングじゃない
人生と重ね合わせた歌詞
新しいキスをいくつもして
塗り替えたつもりでも
君という空白は埋まらない
あの日からずっと
出典: half of me/作詞:平井堅 作曲:平井堅
1番までは純粋なラブソングとして歌詞を見た方がしっくりきました。
しかし、2番からは単なるラブソングではないようなフレーズが飛び込んできます。
何か恋愛観を超えた観念があるような印象を強く受けるのです。
2番の始まりは、「空っぽになった心」について語っています。
そして失ってしまったものはもう元には戻らないと、何か悟りのような感情が芽生えます。
You’re the other half that makes me whole
La La La La La La
出典: half of me/作詞:平井堅 作曲:平井堅
「あなたは自分を満たすためのもう1つの半分だった」
つまり、あなたという半分と自分という半分がいる。
そして2人が合わさって1つの何かになる。
そういう意味でしょう。
半月が満月になるようなイメージでしょうか。
もう1つの半分を失ってしまった主人公はとても空虚な気持ちなのでしょう。
これから立ち直ることはできるのでしょうか?
どうして痛みは消えないのか?
抱えた傷は形を変え
いつしか体の一部になる
人はどうして叶えられぬものを
引きづりながら生きていくのだろう
出典: half of me/作詞:平井堅 作曲:平井堅
主人公は大切なものを失ったことで、人生について考えさせられているのかもしれません。
何かを失ったときの痛みは、人生が終わるまで決して消すことはできないものとなります。
痛みが薄くなったり喜びによってやわらいだりすることはあります。
しかしなかったこととして消すことはできません。
どうして痛みは消えないのでしょうか?
大切なものを失う痛みは、神様から与えられた試練なのかもしれません。
この部分は人生の苦難について深く考えさせられる歌詞だと思います。
何を見ても 何を感じてても
二人で分け合った事に気づく
僕はこれからも探すのだろう
失われた半分を
出典: half of me/作詞:平井堅 作曲:平井堅
恋人という大切な人を失ったことで、主人公は人生と向き合わなくてはならなくなりました。
平井さんは人生について、空白を探す旅のようなものと語っていました。
平井さんはこの曲を通して恋愛観を超えた人生に対する想いを綴っているのではないでしょうか。
最後の行の歌詞は、恋人や人生の伴侶のことだけではないでしょう。
何か小さな頃に失ってしまったことかもしれないし、失ってしまった人かもしれません。
主人公はこれからもずっと失われたもう半分について探し続けるのでしょう。
同時に私たちは皆、失われた半分を探し続けている旅の途中なのかもしれません。