彼女の“Modern…”について

「彼女の“Modern…(モダン)”」は1994年の11月に3枚目のシングルとしてリリースされた曲ですが、インディーズ時代からの楽曲GLAYライブ曲の中でも一番長い歴史を持っています

当時バンドはこの曲でブレイクを意識していましたが結果は低く、現在でもGLAY史上ワースト1位の売り上げ。要は思いっきりスベったシングルでした。

原因はノンタイアップだったため。

当時タイアップされた曲は必ずヒットすると言われていたCMの選考に落ち、そのままタイアップ無しのリリースとなったことが大きな要因でしょう。

まだビジュアル系バンドの要素が強く、ノリとビートがいろんなバンドの影響も感じさせる初期の名曲です。

GLAYの変化をみせるライブ定番曲

現在でもライブ定番曲として演奏され続け、数々のベストアルバムに収録。再録や別バージョンの多さからもこの曲への思い入れが伝わります。

今では国民的人気バンドとなったGLAYライブで聴きたいと思う曲は集まったファンの数だけあります。

「彼女の“Modern…”」はGLAYの初期を代表する曲でもあり、売れてからのGLAYがやりたくても再現がしにくいノリとテンポ。

この曲をライブでやり続けることで、GLAYの初心を忘れない気持ちとGLAYの歴史をファンと共有したい気持ち。

そして、いつまでもメンバー同士が尊敬しあって、仲のいいというだけではなく常にミュージックシーンの前線にいる秘訣かもしれません。

メンバーの憧れが詰まった制作スタッフ陣

【彼女の“Modern…”/GLAY】ライブ定番曲の歌詞の意味を徹底解釈!ギターコード譜も紹介♪の画像

デビューシングルはX-JAPANのYOSHIKIさんのプロデュース。

2枚目のシングルは土屋昌巳さんとレジェンドミュージシャンのプロデュースで活躍を期待されたGLAY

3枚目の「彼女の“Modern…”」はGLAYの憧れのBOØWYも手がけたことで、有名な佐久間正英さんのGLAY第一弾プロデュース。

佐久間さんとGLAYの関係は、佐久間さんが胃がんで亡くなる前年の2013年まで続きました。

当時決まったドラムのいなかったGLAY、「彼女の“Modern…”」のドラムを担当したのはJIROさん憧れのバンド"DEAD END"のドラム湊雅史さん。

これだけ憧れのスタッフを迎えたシングルが売れなかったことはGLAYが悔しいというより、参加したメンバーにも申し訳ない気持ちも大きかったことでしょう

現在もGLAYライブ定番曲として大勢の前で演奏し続けるのは、参加した大好きなスタッフへの恩返しでもあるのでしょう。

収録アルバム『灰とダイヤモンド』と『SPEED POP』

【彼女の“Modern…”/GLAY】ライブ定番曲の歌詞の意味を徹底解釈!ギターコード譜も紹介♪の画像

数々のベスト盤、ライブに収録される前にオリジナルとして2枚のアルバムにバージョン違いで収録されています

『灰とダイヤモンド』はYOSHIKIさんのレーベル"エクスタシーレコード"から1994年5月にインディーズ盤としてリリース

歴史に残るヴィジュアルバンドを輩出した有名インディーズレーベルからのデビューは、多くのファンを喜ばせました。

現在のスタイルとは大きく違うものの、これからの活躍のポテンシャルを秘め当時のヴィジュアルを代表するサウンドは今でも聴き応えが十分あります。

デビュー20周年記念として2014年に当時の貴重な音源などを収録した復刻盤『灰とダイヤモンド Anthology』も2014年5月にリリースされました。

SPEED POP』はポリグラムが制作と流通を担当するYOSHIKIさんのレーベルから1995年の3月にリリースされたメジャー盤アルバム

現在はデジタル配信もあり、手に入らないバンドの楽曲なんて存在しないような状況ですが、当時のインディーズ盤は入手できる店が限られていました

そのため、田舎のレコード屋さんにも並べられるメジャーレーベルとの違いが大きかった訳です。

北海道時代からの楽曲も、メンバー以外のサウンドを取り入れたメジャー版として収録され、初のトップ10チャート入りを果たしました。

「彼女の“Modern…”」が売れなかった理由

リリースされたときにGLAYのファンは『灰とダイヤモンド』の収録曲なので、シングルカットのようなイメージになります。

またシングルリリースの数ヶ月後には収録アルバムのリリースも予定されていたので(実際は約半年リリースは延期された)ファンの購入要素は薄かった訳です。

さらに、当時のシングルは8cmシングル。細長いジャケットのみでブックレットもなくコレクション要素が薄かったため、コアなファンだけしか購入しなかったでしょう。

そうなると新たなファンにのみ購入は限られてきますが、ノンタイアップという数々の不遇によりGLAYの歴史の中で"最も売れなかったシングル"となったわけです。

初々しさ溢れる歌詞を解釈

初期の代表曲の歌詞と、ノリがよくアコギでも弾きやすいギターコードをあわせて紹介と解説していきます!

【彼女の“Modern…”/GLAY】ライブ定番曲の歌詞の意味を徹底解釈!ギターコード譜も紹介♪の画像

G     A    Bm      D
ダイスで決める 1日の 予定はとりあえず 無視して
G     A            Bm
寂しがり屋の朝 ひどいめまいの KISS でお目覚め
G     A    Bm    D
特別な愛と 勘違い 真夜中にTELで確かめる
  G      A   Bm
留守電に KICK! 皮肉なメカニズム
G   A    Bm    G   A    Bm
WOW バイブル×彼女の過激 WOW モダンな×彼女の刺激
G   A    Bm    G   A    Bm
WOW バイブル×彼女の過激 WOW モダンな×彼女の刺激

出典: 彼女の“Modern…/作詞:TAKURO 作曲:TAKURO

使用しているコードは簡単な3コード展開。とにかくノリを大事に弾くことです。

ダイスで一日を決める自由な人とか、決めたのに無視するんだといった歌詞は、当時の時代性が強く出たカッコよさなのでサラっとながしましょう。

初期の歌詞を詳しく解釈することは、いいことばかりではないかも知れません。