ここの部分の歌詞はとてもリアルな心理描写が続きます。
告白に踏み切れなくて思い悩んでいる人は共感する部分なのではないでしょうか。
もし、告白したことでギクシャクして話せなくなったらどうしよう…
二度と会えなくなる…そんな最悪の事態も想像してしまう始末。
自分にずっと嘘をついて騙し騙し日々を過ごしていた主人公。
でも、そんな日々は心にも体にもダメージを与えます。
“恋の病”にかかってしまい、いよいよその苦しみに耐えられなくなった時。
主人公はそんな辛い日々に決着をつけることを決意します。
たとえ断られたとしても、構わないと勇気を出したことには拍手を送りたいですね。
こっちを見て欲しい
あなたが好き好き
ずっと好きでした
今日も明日もこの先もずっと
友達にはもう戻れないけれど
私だけを見てくれませんか
もう背中ばかり追いかけてた
私じゃなくて
あなたが好きな人になりたいな
出典: あなたへ贈る歌2/作詞:erica 作曲:erica / nao
遠くから見ているだけで幸せ…という人もいるでしょうが、主人公はそれだけでは我慢できなくなったようです。
例えば、共通の友人と話している時、想いを寄せる相手が楽しそうにしているとついやきもちを焼いてしまう。
きっと、主人公は毎日、告白するかを思い悩んでいるだけでなく、そんな風に思ってしまう自分を自己嫌悪していたのかも。
相手にとって自分はただ沢山いる友人のうちの一人。
そう思うとますます切ない気持ちになってゆきます。
なんとなくですが、相手を好きになってからそれなりに時間が経っているように感じますね。
片想いしている時間が長ければ長いほど、想いは強くなり、辛さも増してゆくことでしょう。
そんな状況を脱出して、相手にとって“特別な存在”になりたいと願う。
誰もその想いを止めることはできません。
“「告うた」のカリスマ”と呼ばれることもあるericaさんの曲が持つ、“リアル”さ。
今回もしっかりとその聴いている人の心に寄り添うような魅力は発揮されていますね。
主人公の想いを知った相手はどんな反応をしたのでしょうか?
数年後…
ハッピーエンド?
あれから数年がすぎ
あなたと結ばれてから
隣に今こうしていれること
何年経っても嬉しいよ
時に互いの大切さに気付けず
心がすれ違う日もあった
でもあなたが教えてくれた
本当の愛する意味
出典: あなたへ贈る歌2/作詞:erica 作曲:erica / nao
どうやら、告白は上手くいったようです。
晴れて付き合うことになった二人は5年後も仲睦まじい様子。
時には喧嘩もするけれど、別れずに一緒にいます。
ふと、隣にいる相手を見て、改めて「幸せ」を感じている主人公。
歌詞の冒頭で歌った時から相手への気持ちは全く変わっていません。
大勢の中の一人から、“特別な存在”へ…
あの時、勇気を出して告白していなければ、味わえなかった幸福です。
相手も主人公に想いを寄せていて両想いだったのでしょうか。
それとも、主人公の気持ちを受け入れて恋人として過ごすうちに絆ができたのでしょうか。
いずれにしても、お似合いの二人なのでしょう。
また、この歌詞からは、お互いに良い影響を与え合って、それぞれ成長しているカップルだということが伝わりますね。
まさに、理想のパートナーと言えます。
素敵な関係へと落ち着いた二人。
ハッピーエンドと言えそうですが、まだ続きがあります。
これからも二人の日々は続いてゆく!
一緒にいたい見たい叶えていきたい
支え信じ泣き笑いあって
歩いていこうまだ頼りないけれど
あなたの優しさになりたいよ
小さな喜び大きな幸せあなたと
2人で育てたい守りたい
出典: あなたへ贈る歌2/作詞:erica 作曲:erica / nao
普通の物語はここで終わっていそうですが、この曲にはさらに続きがあります。
これからの先、目指していることを主人公は歌います。
「二人は幸せに暮らしました」
となるためには、実は日々の心掛けが大事。
先ほどの歌詞でも言っていた通り、何度か喧嘩した過去のある二人はそれを知っているわけですね。
苦しい片想いの時期があったからこそ、主人公は相手を絶対に失いたくないという気持ちが強いのかもしれません。
「あなた」が優しくなれるように、自分も相手に対して思いやりを持ちたい。
悩みがあれば何でも聞いて、受け止めてあげたい。
片想いをして憧れていた頃と違い、今は相手の欠点も知っているし、気分が落ち込む日があるのも分かっています。
完璧な人間はいません。
相手のその「完璧ではない」部分を受け入れることこそ、“愛”なのかも?
主人公はいまや、一方通行の片想いでは得られなかったものを手に入れていることが分かるかと思います。
相手から返ってくる愛も手に入れていますが、相手を理解したことで更にもう一段階愛が深まっているのでしょう。
なんとも、羨ましい限りです。お幸せに!と願わずにはいられない最後でした。
最後に
想いが通じたことで愛も深まり、人間としても成長した!
色んな「片想い」を歌って来たericaさん。
『あなたへ贈る歌2』では片想いが実り、お互いに支え合っている様子が描かれました。
相手を理解して思いやりを持つことで、人間としても成長した部分も。
後半部分は結婚式に流す曲としても良さそうですね。幸せな気分になるので、ぜひ聴いてみてください。
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