you close your eyes when the light goes out
you still pretending not to see the reality
you know what I mean
am I mean
could I lean on

出典: Mobile/作詞:Wataru Sugimoto 作曲:Wataru Sugimoto

”明かりが切れて、君は目を閉じる

そして現実を見ないふりをするんだ

私の言いたいことが分かっているはずだよ

いじわるなんだろうか

依存してもいいの?”

 

スマホの電源が切れたのでしょうか。

デバイスを触っていた若者は目を閉じてしまいます。

ここでは現実の世界から目をそらす若者を説明しています。

 

語り手の言いたいことは「もっとアナログなものも大事にしようよ」ということ。

ほとんどの若者は、いまあくまで現実を見ようとしません。

デバイスのなかの情報こそが正しいものだと思っています。

しかし信じられる本質的なものは画面の中にはありません。

だからこそオフラインの情報や関係を大切にすべきなのです。

 

語り手はこのことを説いているようですが、全く響かないようです。

「いじわるだろうか」と自責していますが、そんなことはないはず。

最後は「依存してもいいのかな」と、アナログ派としての意志が少し揺らいでいます。

嘘ばかりが蔓延するSNSという泥沼を表現

オフラインでの会話をもっと大切に

【Mobile/DATS】大事なもの、見ないフリしていない?現代人に訴える歌詞を和訳して解説の画像

disclose your mind with the conversation
no need to bring it just turn your light on
you know what I mean
am I mean
could I lean on

出典: Mobile/作詞:Wataru Sugimoto 作曲:Wataru Sugimoto

”心をひらいて話してよ

何もいらないから、明かりをつけておくれ

僕が言いたいことはわかっているだろう

いじわるなのかな

依存してもいいのかな”

 

サビの後半では「心を開いて話して」と言っています。

これはSNSでの会話を指しているのでしょう。

作詞したボーカルの杉本は「思ったことを素直に発信していい」とSNS世代に向けて語り掛けます。

SNS上の会話は不特定多数の人間が目の当たりにする。

だから多くの人が自己保身に走って、「いいね!」をもらうために”うそいつわり”ばかり発信するのでしょう。

たとえばインスタ投稿用のレンタル友だちなんかは、その最たる例ですよね。

本当の友だちでもないのに、仲良さげに写真に写っているなんて、やっぱり気持ち悪い。

 

考えてみてください。

見栄を張って、うそをついて「いいね!」をもらったからって、いったいどうなるのでしょう。

ただ自分で心を痛めるだけなのではないでしょうか。

もし人からもらった「いいね!」を売買できるのなら、病気が治るのなら、まだ話は分かります。

しかしそれはできない。では「いいね!」って、なんで集めているのですか?

認められている気がするのですか? 権利を得た気がするのですか?

でも仮に嘘をついて100万「イイネ」をもらったからって、それは「嘘のあなた」が評価されています。

そう考えるとなんだかむなしいですよね。

それよりも自分に正直になって、本当の言葉を発信することが重要でしょう。

 

この部分では、SNSに「使われている」若者の愚かさを描いています。

もっと情報をすっきりさせたいというアナログな思い

人も物も、面倒はすべて掃除

you know what I mean
am I mean
should I clean

出典: Mobile/作詞:Wataru Sugimoto 作曲:Wataru Sugimoto

”私が言いたいことは、わかるでしょう

いじわるなのかしら

掃除すべきかな”

 

 これ以降の歌詞は繰り返しになりますので割愛します。

 

最終のフレーズですね。

ここだけ、これまでの「依存」から「掃除」になっています。

語り手の心境の変化がうかがえるフレーズですね。

ここでいう「掃除」はSNS上の友達を指します。

これまでは少しふらついていました。

しかし最後にアナログ派として「要らないもの」を整理することを決めかけているのです。

 

ネット上にはもちろん信用できることだってあります。

しかし薄っぺらい言葉や情報があまりに多いのも事実です。

 

「うわべだけ」の言葉が多いのは事実でしょう。

個人にしても法人にしても飾り付けられた発言があまりに多い。

営業トークを披露する場所のようになっています。

こうした発言は意味がないこと。だから掃除しようとしているのですね。

 

「本音を発信する」

これはSNS世代の課題といってもいいのかもしれません。

DATSはその本質を「Mobile」という曲で表現しています。

アイロニックなMVにも注目

携帯を手放せない若者たちを強烈に風刺

DATSの「Mobile」は、MVも見応え十分な仕上がりになっています。

360度カメラで篤恵漁れた映像なのですが、メンバーの手元に注目。

卓球しているときも、花に水をあげているときも、お酒を注いでいるときも。

いつもスマホを見つめているのです。

 

たしかに「歩きスマホ」の問題も含めて、現代の若者はスマホばかり見ています。

しかし歌詞で描いていたように、デジタルに支配されてはいけません。

ときには現実世界を見て、オフラインで人に接し、本音で会話してみましょう。

 

このMVの監督を務めたのは代田栄介

彼が取っている作品はどれも面白いので、最後に彼がMVを撮ったアーティストを紹介させていただきます。

ユニークな構図とオシャレで今風な世界観は必見です。ぜひ一度、ご覧ください。

【Mobile/DATS】大事なもの、見ないフリしていない?現代人に訴える歌詞を和訳して解説の画像

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