サイレントマジョリティー
MV
軍服を思わせる衣装で、キレのあるダンスを披露するメンバーたち。
MV撮影が行われたのは、今は無き渋谷駅の工事現場です。
開発途中の工事現場で、大人でも子供でもない彼女たちを撮るという意義はもちろん、デビュー曲にかける決意の表れでしょう。
さて、では軍服に似た衣装の意味ですが、これはタイトルが大きく関係しています。
「サイレントマジョリティー」とは、沈黙する多数派を意味する言葉。
日本では選挙特番などでたびたび “無党派層”が話題に上がりますが、意見を持たない大多数こそがこの国での多数派であり、これが大きな問題であるとされています。
映画「千と千尋の神隠し」に登場するキャラクター“カオナシ”や、村上春樹の“リトルピープル”など、多くの文化人はこの問題に早い段階から警鐘を鳴らし続けていました。
欅坂46の生みの親である秋元康もまた、そんな一人です。
そんな問題へのメッセージソングとして、彼は“これから意見を持たなくてはいけない若い世代”に向けて、アイドルソングという形でアプローチをしました。
統制、つまり意見の画一化を目指す象徴でもある「軍服」を着せ、マスゲームのようなダンスを踊る似たような外見の少女たちを集め、まるで皮肉ともとれる「NOと言いなよ」の歌詞を歌わせる。
違和感だらけのこの曲は、彼の思惑通り世間の話題をさらいました。
そして欅坂46の名を世間に知らしめたのです。
世界には愛しかない
MV
欅坂46の絶対的リーダー・平手友梨奈の叫び声でスタートする今作のMV。
制服、舞台は学校という46グループらしい映像は、風力発電が盛んにおこなわれる草原へと舞台を変えます。
たびたび語りの入る、さながら演劇仕立てのこの曲。
若い世代が持ち続ける、「未来には良いことが待っている」と信じたい強い願望をストレートに歌い上げるピュアなメッセージソングです。
語るなら未来を…
2016年8月にリリースされたセカンドシングル「世界には愛しかない」のカップリング曲であるこのナンバー。
期間限定公開とのことでしたが、欅坂46の圧倒的な人気からか、現在もフル尺で見ることができます。