巡り巡った朝に
感情が殺伐
天気予報は外れた
眩しい

出典: どうせなら雨が良かった/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

夜と朝の行き来を繰り返し、やってきた何でもない1日の始まり

引用部分最後の言葉から想像するに、天気は雲1つない晴天なのでしょう。

普通ならば晴れやかな気持ちになる、素敵なお天気。

…のはずなのですが、ここではどうやらあまり良い印象を持っていないようですね。

やっと出てきてくれた明るい太陽に向かって放つ「眩しい」という言葉は、どことなく否定的です。

それは一体なぜか。最後の歌詞で明らかにしていきましょう。

雨が良かった理由

どうせなら雨が良かった
どうせならずっと夜が良かった
だって泣き顔は粋じゃないから
したり顔をしないで太陽
半端者だっていいから
どうせなら誰かに触れてたい
大切にしたいはずなんだよ

何かは

出典: どうせなら雨が良かった/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

この楽曲を通して登場していたキーワード。それが「」です。

ここまでは漠然と、「雨が降ればいいのに…」といった軽いニュアンスで使われていましたね。

しかしここにきてハッキリと、「雨が降ってほしい」と歌っているのです。

この1つ前の歌詞にもあったとおり、むしろ太陽が出てきたことを少々疎ましく思っている様子ですね。

その理由は何なのか、2つの観点から考えてみました。

雨がネガティブを洗い流してくれるから

これはある意味、大人たちの願いでもあるのかもしれません。

理想と現実のギャップを見せないようにしたい。

そうやって大人たちがどんなに努力したって、子どもたちは自分たちの力で真実に気がついていく

これまでの歌詞でそんな描写があったことを覚えていますか?

その真実を突き付けられた子どもたちの心に広がる、黒い感情

そんな感情を、雨はきっとすべて洗い流してくれるはずです。

子どもたちが泣いている顔を見たい大人なんて、きっとここにはいません。

だからこそ、どや顔で登場してしまった太陽を罵りながら、暗く降りしきる雨を望むのです。

子どもたちに未来を見せたくないから

雨や夜は、晴れや昼間に比べて暗く沈んでいるイメージを持たれることが多いでしょう。

その暗さこそが、子どもたちに見せたくないと願う世の中の真実を隠してくれるのです。

この世界の真実に気がつき、絶望し、涙を流している子どもたちなんて見たくない。

真っ当な大人たちはそんな願いを持っています。

だからこそ、太陽が現実を照らし出さないように雨を望んでいるのでしょう。

雨だって悪くない!

一般的にはあまり好まれない「雨」をキーワードに、世界の現状に触れていた『どうせなら雨が良かった』。

タイトルからは想像もつかないテーマに、驚いた人も多かったのではないでしょうか?

一見すると関係なさそうな「天気」と「子どもたちの未来」が、歌詞を読み進めればあら不思議!

緻密に絡みあっており、読む人を歌詞の世界にグッと引き込んでいるのです。

今回は歌詞のみのご紹介でしたが、MVも公開されていますので、こちらも一緒に楽しんでみてください。

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