【美しい仕打ち/DADARAY】歌詞の意味は恋の奪い合い！あなたから受けた「仕打ち」とは？！

今回ご紹介する「美しい仕打ち」はミニアルバム「DADAISM」に収録されている楽曲です。

川谷絵音らしい耳に残るメロディにのせられるのは、嫉妬心渦巻く女性の繊細な心情を表現した歌詞。

傷つきながらの一人の男性を愛することをやめられない…。

この楽曲の主人公は、どうしようもない恋心に翻弄されながら愛しい男性を呼び続けます。

切ない歌詞を彩るのはボーカルREISの透き通る歌声と、裏拍を基調としたオシャレで大人なリズム。

クセになってしまう要素が満載となっています。

筆者が一番気に入っているのは歌唱が終わった後の部分。

オシャレなリズムが崩れ、感情の渦を表現するかのごとく楽器を掻き鳴らし、ラストを迎えます…！

MVでは「DADAISM」のアートワークを担当した中瀬萌が出演したことにも注目。

映像の内容としては、ボーカルREISと中瀬萌がチェスで戦う構成の物語となっています。

一見、2人で男性を奪い合うMV…かと思いきや、後半ではまさかの展開が訪れるので驚きですよ。

それではMVを見てみましょう！

REISは真っ黒、中瀬萌は真っ白の衣装に身を包んでいます。

これは自身をチェスにおける「キング」に見立てているのではないでしょうか。

チェスは、相手の「キング」を落とすことでチェックメイト…つまり勝利になるルールとなっています。

映像の途中でREISに倒されていく白い服の人物たちは、中瀬萌の扱っている駒たち。

REISは次々と相手の駒を倒し、「キング」である中瀬萌のもとへたどり着くのです。

すごくクールですね。

楽曲の前半では一人の男性を奪い合う光景があり、一見好きな男性を取り合っているようにも見えますね…。

しかし、全ての駒が排除されたとき、REISは中瀬萌を抱きしめて「あなただけ」と歌い上げます。

そう、REISが心を寄せる相手は中瀬萌だったのです。

そして2人は熱いキスを交わして楽曲のラストを迎えます…。

衝撃的な展開ではないでしょうか！

MVだけ見ると、「この曲は女性同士の愛情を歌っているの？」と感じてしまうかもしれません。

しかし、この展開はあくまでMV監督の加藤マニが「ひとつの極端な解釈」として制作したもの。

加藤マニが表現したかったのは楽曲の霧がかった蜃気楼のような空気感。

深く意味を解釈しようとするとグルグルと考えさせられる…そんな状態をMVで表現したかったそうなのです。

それでは気になる歌詞の解釈も進めていきましょう！

一人深い悲しみに堕ちている場面から始まりました。

「色が落ちた」という表現から、気分が沈み過ぎて視界に移る世界が色あせてしまっているのがうかがえます。

前向きに考えようとしている印象も受けますね。

でも、どうしてもショックから立ち直れず引きずっているのでしょう。

ここでいっているのは胸の痛みのこと。

心が引き裂かれそうでどうしようもない状況を表現しているのでしょう。

「アレ」とは何でしょうか？

思い切り気分が沈んで泣きじゃくるスイッチが入ることをいっているのだと思います。

心が悲しみで満たされ、ただただ苦痛に悶える光景が想像できます。

とても苦しそう…。

後半のフレーズでは、前述した色彩を失った世界について語っていますね。

ただただ悲しみに満ちた時間を重ね、生きている意味を見いだせないのではないでしょうか。

それほど、この主人公にとって大切な「心の支え」を失いかけているのだと思います。