やるせない気持ち
傘がないなんて
よくあること
ずぶ濡れになって
歩いたクリスマスイヴ
誰のせいにも出来ないじゃない
自分勝手に描いたストーリー
ほんの少しの幸せだけでいいの
アナタハコナイ…
わかってる
Silent Night
出典: Rain/作詞:YUI 作曲:YUI
辛い状況で雨も降り出し、傘を持っていないために濡れるしかない…。
「何でこんなに嫌なことばかり続くの」と悲観的になってしまっても、無理もないでしょう。
しかしここでは、自分の状況を冷静に受け止めているのです。
「傘が無くて雨に濡れる」という状況は、いつだって起こりうること。
偶然の出来事であって、これを理由に気分が沈む理由なんてない。
今湧き上がる虚しい気持ちは誰のせいでもないからこそ、やるせない気持ちがグルグルと巡っています。
そして、先ほど「期待」と表現していたのが「自分勝手」という表現に変わりました。
怒りやイライラといった感情は前提に「期待」があるからこそ生じます。
「期待」と「現実における結果」にギャップが生まれたからこそ「不快感」となるのです。
だから、今の自分の気持ちを辿れば「自分が勝手に期待していた」という原因があると言っています。
自分を責めている気がして胸が痛みますね。
いつから無理をしていた?
蘇る記憶
時計を気にする人は苦手よ
失い続けた記憶がよぎる
出典: Rain/作詞:YUI 作曲:YUI
一緒に過ごしている相手がしきりに時計を見る…。
「デートを切り上げる時間」を気にして「心ここにあらず」な状態であることがうかがえます。
男性と上手くいっていないのは、今回の待ち合わせに限ったことではなかったのでしょう。
以前から関わる中で「違和感」を感じていたのです。
でも「期待」しているうちはそれを受け入れたくなくて、無意識に目を背けてしまう。
男性との不一致を受け入れた今、こうした「違和感」が次々と蘇ってきたのだと思います。
繰り返している
どうしたって 過去は無くせない
いつまでも嘆かないで
特別じゃないわ
何度繰り返しても
同じ場所で迷うから
出典: Rain/作詞:YUI 作曲:YUI
どうしても過去の辛い経験を思い返してしまうことはあります。
何でこんなことばっかりと嘆くことだってあるでしょう。
しかし、こういった「過去を後悔する」という行為は同じ結果を招くことがあります。
人は無意識のうちに同じ経験を再現してしまう特性がある生き物なのです。
良くも悪くも変化を恐れる生き物。
そして、進化するために幸福を感じにくくできているという説もあります。
「無理矢理にポジティブになろう」と考える必要はありません。
でも、「過去に囚われることでまた同じ経験を繰り返している」という可能性を頭の片隅に置いておくのは重要。
本当に大切な人やものを見つけたとき、「辛い経験」を二度と引き起こしたくないと感じることでしょう。
その時こそが過去を断ち切り、前へと進むチャンスなのです。
不信感を抱えつつも我慢してしまった
嘘はないさって
嘘はやめて
真相なんてわからない
エピソード
傷つく事にも慣れている
矛盾だって
全部受け止めた
すべてを壊す勇気なんてなかった
アナタハコナイ…
ひとりきり
Silent Night
出典: Rain/作詞:YUI 作曲:YUI
男性との間に積もり積もった「不信感」が吐露されます。
傷つきながらも我慢を重ねてしまった…。
この時点で、「相手に大切にされない」という未来へと自ら導いてしまっているともいえますね。
でも、我慢するのには理由があります。
相手と衝突したくない。
上手に意見する術を知らない。
過去に上手く現状打破できなかった経験がある。
負のスパイラルから抜け出すことができなくて、やはり悲しい結末を迎えてしまったのです。
言葉では簡単にいえても、いざ体験すると難しいテーマですね。
前に進まなくちゃ
「憧れ」や「期待」との決別
Show Window
並んだ未来に夢見ていた
あの頃のように
ぼんやりと映った
Candleに憧れた
サヨナラだね?
出典: Rain/作詞:YUI 作曲:YUI
抱いていた淡い期待は、まるでクリスマスの飾りのようにキラキラしている…。
思い描いていた「憧れ」や「期待」と決別しようとしています。
ここまでの歌詞で、自分の状況をよく理解していることが読み取れました。
そのため、今思い返しているのは非現実的な理想ではなく、感情を咀嚼する過程なのだと思われます。