EXILE TAKAHIRO
そのヴォーカリストという大役を務めるEXILE TAKAHIROのシンデレラボーイ・ストーリーは、よく知られていますよね。
物語は、2006年から始まります。
この頃すでにEXILEは「real world」や「ただ…逢いたくて」など、ヒット曲をたくさん送り出すと共にそのパフォーマンスで話題を呼び、かなりの人気を誇っていました。
ところが、ATSUSHIとともにEXILEのヴォーカリストとして活躍していたSHUNが脱退。
人気絶頂時のヴォーカルの脱退に、EXILEのメンバーはかなり戸惑ったことでしょう。
既にいるメンバーの中からヴォーカルを選ぶのではなく、新しく募集することにしたのです。
2006年、SHUNの脱退に伴うオーディションとして、”EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 〜ASIAN DREAM〜”が開催されました。
応募者は約1万人という、かなりの人数が参加する熾烈なオーデションとなりました。
1万人の中から選ばれるのはたった一人。
その激戦を潜り抜けて選ばれたのが、ご存じEXILE TAKAHIROです。
TAKAHIROはEXILEに加入することになる前は、東京にある美容室で働いていたそうです。
随分イケメンの美容師さんとして、人気があったことでしょうね。
その後の活躍は、もう皆さんご存知のことと思います。
EXILEとしての活動以外にも、GLAYのHISASHIやTAKAHIROらと共にロックバンドACE OF SPADESを結成したり、2013年にはソロとしてもデビュー。
そして2014年にはドラマ「戦力外捜査官」に出演し俳優デビューなど、多彩な才能を見せてくれています。
「GROLIA」
プロデュースはEXILE ATSUSHI
今回ご紹介する「GROLIA」は、2015年にリリースされた1stアルバム『The VISIONALUX』に収録されています。
このアルバムは、オリコン週間アルバムチャート1位を見事獲得。
ソロとしてもかなりの人気を誇っていることがよくわかりますね。
そしてこの「GROLIA」は、なんとあのEXILE ATSUSHIがプロデュースしたことでも大きな話題になりました。
ATSUSHIが、この「GROLIA」はTAKAHIROにぴったりだと選曲したそうです。
このアルバムに収録される以前、2014年頃からライブでは披露されていたようですが、音源化はされていませんでした。
ファンから多数の希望の声があったため、このアルバムに収録されることとなったそうです。
EXILE TAKAHIROの「GROLIA」
セピア色の世界で力強く歌うTAKAHIRO。
ワイルドなTAKAHIROがとても熱くて、ドキッとしますね。
いつものクールな雰囲気のTAKAHIROも魅力的ですが、このMVで魅せてくれるような熱い男らしさを感じさせるTAKAHIROもまた、素敵ですね。
ZIGGY屈指の名曲
ZIGGY最大のヒット曲
「GROLIA」は、もとはロックバンドZIGGYの名曲。1988年にZIGGYの2ndシングルとしてリリースされました。
ZIGGYは1980年代後半から90年代前半のロックシーンを代表するロックバンドです。
”日本最高のロックバンド”という声もあるほど。
度重なるメンバーチェンジや活動休止などをしながらも現在も活動していますが、当時のZIGGYはまさにバンドの黄金期といったと時期にありました。
その頃は空前のバンドブームだったこともあり、高校の軽音楽部などではTHE BLUE HEARTSやBOØWYなどと並んでよくコピーされていたんですよ。
活動時期によってさまざまな音楽性の変化を見せるZIGGYですが、この頃はかなりハードロックよりのサウンドが主体となっていました。
「GROLIA」は、あまりそういった激しいバンドサウンドばかりよりも、レパートリーを増やそうとあえてキャッチーなサビ、歌謡曲風なサウンドを取り入れたと作曲したヴォーカルの森重樹一は語っています。
そうしたことから、「GROLIA」はバンドのルーツをLAメタルやグラムロックにおくZIGGYの他のメンバーからは反感を買ったこともあったようです。
しかしそういった少しハードな要素を抑え歌謡曲に寄ったことが幸いしてか、ドラマ「同・級・生」の主題歌に起用されました。
1988年のリリースからわずか1年とちょっとで再発盤がリリースされ、なんとオリコン週間シングルチャート3位に。
ZIGGY最大のヒット曲となり、代名詞のような存在となりました。
この「GROLIA」のヒットによって勢いに乗ったZIGGYは、この翌年1990年にリリースした8thアルバム『KOOL KIZZ』でバンド初となるオリコン週間アルバムチャート1位を獲得しました。
ZIGGYの「GROLIA」
こちらがZIGGYの「GROLIA」です。TAKAHIROのMVと比べてみてください。
TAKAHIROバージョンはサビからはじまっていたりと、随分アレンジされていることがわかっていただけるのではないでしょうか。
ZIGGYは勢いのあるバンドサウンド、ギターも歪ませたハードな音作りとなっています。
TAKAHIROのものはこれを現代版にアレンジ、かなり違う印象に仕上がっていますね。
「GROLIA」の歌詞
ではここで、「GROLIA」の歌詞を一部ですがご紹介。
GLORIA,I NEED TOUR LOVE
お前の熱いHEARTで
HOLD ME TIGHT LONELY NIGHT
もう二度と見せないで
GLORIA
歪んだ煙を 見つめながら
あてにならない 明日を占えば
いつもよりは 少しマシなはず
泣き出しそうな 空の下でも
I WANNA MAKE IT TONIGHT
終わらない 夜に
YOU HAVE NO NEED TO CRY
終わらない メロディーを
出典: GLORIA/作詞:Juichi Mrishige 作曲:Juichi Mrishige