ソンナコトナイヨを解説
本記事では日向坂46の「ソンナコトナイヨ」を解説していきます。
中でも今回は甘酸っぱい歌詞に着目。
歌詞に登場する男性が目を離せない相手について深掘りしていきます。
またYouTubeでは日向坂46公式チャンネルにてMVが公開中。
話題となったチョキチョキダンスを映像で堪能できます。
歌詞解説と併せて是非ご覧下さい。
1番の歌詞を解説
それでは早速、本編の解説を始めていきましょう。
本記事では「ソンナコトナイヨ」の歌詞を1番から順にご紹介していきます。
彼女の面影
春の風が 不意に吹いて
窓のカーテンを膨らませた
まるで君が 拗ねた時の
ほっぺたみたいに
出典: ソンナコトナイヨ/作詞:秋元康 作曲:柳沢英樹
舞台は学校の教室でしょうか。
また季節は桜が見頃の春。
古い時代にさよならを告げ、新しい何かが始まる時期です。
そんな頃に吹く風は気持ち良く、人は穏やかな気持ちになるでしょう。
歌詞の前半では、そんな様子を一例を交えて描写しています。
ではなぜこのような巧妙な例えを思い付いたのでしょうか。
その理由は普段良く観察している相手だから。
何でもない日常の1ページにも、彼女の面影を探してしまうようです。
ここから好意を持っている相手の存在が明らかになります。
男女どちらかはまだ分かりませんが、今後歌詞を読み解く中で明らかになっていくでしょう。
冒頭で既にこの楽曲が主人公の誰かに対しての恋心を表しているということが分かります。
その恋の行方は一体どうなるのでしょうか。
この先の歌詞を見ていきましょう。
命の前髪
切りすぎた前髪 奈良美智の絵だ
誰かに言われて どうして落ち込んでるのかな
出典: ソンナコトナイヨ/作詞:秋元康 作曲:柳沢英樹
髪の毛は女性の命ともいえる重要な場所。
特に前髪の長さはその人の印象に大きく関わる重要な部分です。
女の子はセットをしたり長さを整えたりして、自分の納得のいく形に調整をします。
前髪が決まれば前向きになれますが、うまく決まらない日は気分も落ち込んでしまう…。
切りすぎた前髪にはそんな背景があります。
この観点から気になる相手は女性で、主人公は男性であることが分かります。
女性の実態は上記の通り。
しかし男性から見ればなぜ悲しい表情してきるのか疑問のようです。
誰かから指摘を受けたのか?
そう感じ彼女の身を案じているシーンとなっています。
またこの楽曲の歌詞において、大きなインパクトをもたらしている「奈良美智の〜」という歌詞。
画家の名前を歌詞に入れることで、具体的にどんな様子なのかが想像しやすくなっています。
これは作詞を担当している秋元康の手腕が光る表現ですね。
まっすぐ
ソンナコトナイヨ 僕はそう思わない
どんな君だって ときめいてしまうよ
ソンナコトナイヨ ハグしたくなるほど
クラスで1番 君が可愛いよ
出典: ソンナコトナイヨ/作詞:秋元康 作曲:柳沢英樹
たとえ他の誰かが否定的な意見を述べたとしても、彼女は魅力的だと断言している本歌詞。
髪型から始まったこちらのお話ですが、髪型に限った表現ではありません。
前髪が短くても長くても、彼女を愛おしく思う気持ちは変わらないようです。
根本にあるのは圧倒的な恋の力。一途な彼の想いが伝わります。
聴いているこちらが恥ずかしくなるほど、まっすぐな思いを表現した歌詞ですね。
この想いは絶えることなく、サビは後半へと続きます。
「ソンナコトナイヨ」というタイトルと同じフレーズが登場するサビ。
彼女が落ち込んでいるのを一生懸命に励まそうとしている彼の想いも感じられます。
愛おしさが隠しきれず、想いが爆発しているのでしょう。
青春の1ページを切り取った初々しい恋愛の描写が、私たちの心をキュンと締め付けます。
自分を愛する
ちゃんと鏡で自分見てごらん 本当似合ってるじゃないか
あの絵の女の子だって チャーミングだろ
ソンナコトナイヨ!
出典: ソンナコトナイヨ/作詞:秋元康 作曲:柳沢英樹
こちらに込められているのは、自分を好きになってほしいという彼の想いです。
自己肯定感の低い彼女。
彼は彼女に自分の魅力に気付いてもらうべく様々な言葉を投げかけます。
ここで一般的な恋を歌った楽曲を思い出してみましょう。
それらの曲でよく語られるのは、欠点のあるあなたでも愛するといった内容です。
しかしそんな自分を肯定してみようと誘う歌詞は中々ありません。
これは新しい表現といえるのではないでしょうか。
嫌いな自分を急に好きになるのは難しいことです。
しかし誰かに馬鹿にされようとも、自分で自分を好きでいて欲しいと主人公は彼女に対して思っています。
それは主人公が誰よりも彼女のことを好きだからなのでしょう。
好きな女性が自分に自信を持ってくれたら、もっと可愛くなるはずだと思っているのではないでしょうか。
自分にとって素敵だと思う女性が更に素敵になるための言葉。
それが「ソンナコトナイヨ」なのではないでしょうか。
主人公の一途な想いは、もしかしたら彼女の自己肯定感も向上させるかもしれません。