しかしその後突如配信限定でリリースされたシングルに驚かされます。
サウンドを全く違うイメージに刷新し日本語で歌われたのです。
原曲はほぼ松たか子さんと満島ひかりさんのデュエット曲。
そこになぞらえ同期の松崎ナオさんとのデュエットで歌われます。
演奏は名越由貴夫さんのノイジーなギターサウンドを軸にしたグランジサウンド。
ファンとしては椎名林檎の歌う「おとなは秘密を守る」も聴きたかった!
ということで期待にお応えくださったのでしょう。
『華麗なる逆襲』
SMAPへの提供曲
「華麗なる逆襲」は国民的アイドルグループSMAPの54枚目のシングル曲。
椎名林檎のSMAPへの楽曲提供は「真夏の脱獄者」に続く2曲目となります。
この曲のヒットによりSMAPの通算売上枚数が3500万枚超えとなる記念碑的作品です。
椎名林檎はスマスマの「ビストロSMAP」閉店という記念すべき回にゲスト出演。
解散間近のSMAPと「青春の瞬き」を共に歌います。
「青春の瞬き」は椎名林檎が栗山千明さんに提供した楽曲。
そして解散を目に前にしたSMAPにこれ以上ない神選曲です。
お互いの尊敬し合える関係性が分かるというものですね。
草薙さん主演のドラマ「銭の戦争」の主題歌でもある「華麗なる逆襲」。
「SMAPが持つアウトローな魅力を客席で楽しみたい」
イチSMAPファンとしてコンサートを意識して作曲をされています。
軽快なラテン調のソロパートは中居くんのダンスを。
ブレイクはコンサートでの客席との掛け合いをイメージしたと語っています。
「逆輸入」では前回のSMAPのセルフカバー同様英語詩に変更。
変更理由はSMAPに合わせた歌詞が自分には男言葉すぎるとのことです。
生演奏で再現された「華麗なる逆襲」はどこかディスコ調。
シングルCDに収録されたtofubeatsリミックスを彷彿とさせます。
SMAP関係の音源は記事内では残念ながらお届けできません。
是非CDを手に取って違いをお楽しみください。
『野性の同盟』
柴咲コウへの提供曲
ドラマ「科捜研の女」の主題歌として柴咲コウさんに提供された「野性の同盟」。
ミステリアスな歌詞は柴咲コウさんの中性的な魅力とドラマ展開を見越して書かれています。
原曲は重厚なギターサウンドと斎藤ネコさんの華麗なストリングスアレンジが特徴的。
「逆輸入」ではストリングスを排したシンプルなグランジサウンドに徹しています。
サウンドの軸は本作で7曲のギターを担当する「名越電気」こと名越由貴夫さん。
bloodthirsty butchersの吉村秀樹さんと組んだコーパス・グラインダーズで活動していた方です。
名越さんのギターワークはBECKなど世界各国の著名な音楽家も絶賛。
実は名越さんのギターはYUKI、CHARA、UAなどJ-POPの名盤には必須とされています。
乾いたアルペジオから終局のノイジーなサウンドまで彼抜きでは作りえない楽曲。
記事内で音声をお届けできないのが残念でなりません。
しかし椎名林檎が歌うグランジロックは世界一の風格と儚さを持っていると思うのは私だけでしょうか?
最後に
今回は椎名林檎の「逆輸入~航空局~」の11曲を徹底解説いたしました。
結論を申しますとアレンジが変われど彼女の声が乗ればそれが椎名林檎節となるということ。
オリジナルアルバムでないと聴きのがしている方は是非1枚通して聴いてみてください。
そして2014年作のセルフカバー第1作「逆輸入~港湾局~」も要チェックです。