デビュー1作目のアルバム『無罪モラトリアム』
裁判所の外で「無罪」を公表する場面を彷彿とさせるようなジャケットが印象的なこのアルバム。
こちらは椎名林檎の1枚目のアルバム『無罪モラトリアム』です。
テーマカラーがミントグリーンであり、当時椎名林檎本人が使用していたstar playerのボディを連想させます。
実は筆者が人生で初めて購入したCDこそ、この『無罪モラトリアム』であり、個人的にも非常に思い入れのある作品です。
リリースされたのは1999年のことでしたが、筆者が購入したのは2010年頃の事でした。
リリースしてから10年以上の時を経てもまだ購入されることのあるCD、素晴らしい作品であることの証明です。
『無罪モラトリアム』収録楽曲
M1.正しい街
M2.歌舞伎町の女王
M3.丸の内サディスティック
M4.幸福論(悦楽編)
M5.茜さす 帰路照らされど…
M6.シドと白昼夢
M7.積木遊び
M8.ここでキスして。
M9.同じ夜
M10.警告
M11.モルヒネ
出典: 無罪モラトリアム/椎名林檎
ロック調の楽曲もあれば、ポピュラーの代表的な音楽もあります。
バラード調の楽曲も中にはあり、最初から最後まで、一貫して飽きのこないアルバムに仕上がっています。
特にこのアルバムの最も素晴らしいといえる点は、1曲1曲で明らかに歌い方が異なっていることです。
1冊のアルバムの中でここまで歌い方が変わるというのは物凄い努力が必要だと思われます。
特に、「正しい街」と「同じ夜」を聴き比べてみるとその差が顕著に分かりますので、ぜひ続けて2曲聴いてみてください。
シングルCDの楽曲を3曲収録
この『無罪モラトリアム』というアルバムの中には、シングルCDとして発売された楽曲が3曲収録されています。
うち一曲はこのアルバムに収録されるにあたりアレンジが変わっていますが、異なった側面で魅力を見せています。
その3曲をご紹介します。
シングルCD曲①「歌舞伎町の女王」
自らの音楽を"新宿系"と表現していた椎名林檎には、欠かすことのできない1作といえる楽曲です。
楽曲全編を通して、ギターの音よりもベースラインが引き立っている印象が強い曲です。
楽器群は全体的にあまり華やかなパフォーマンスは行っていないものの、シンプルな1音1音がロックで格好良いです。
PVでは椎名林檎が、露出度の高めなセクシーな衣装を纏ってアコギを弾いている姿が印象的でした。
「歌舞伎町の女王」PV

シングルCD曲②「幸福論」
今回のアルバムではアレンジは変わってしまっておりますが、元楽曲はこちらです。
「幸福論(悦楽編)」は元楽曲よりもパンク色の強い仕上がりになっています。
「幸福論」はポップ寄りで、ややフォークソングの雰囲気も感じられるような作品となっております。
こちらは12cm CDだけではなく、8cm CDもリリースされました。
どちらもジャケットがかなり異なりますので、両方揃えたくなってしまいますよね!