Acid Black Cherryの1stアルバム『BLACK LIST』オープニング曲

2008年リリースの記念すべき第1作目

Acid Black Cherry【sins】歌詞の意味を考察!この感情は大罪?どう向き合えばいい?の画像

Janne Da Arcのボーカル、yasuのソロプロジェクトであるAcid Black Cherry

そのバンド第1作目となるアルバムが『BLACK LIST』です。

Acid Black Cherry』はソロプロジェクトなので、様々なサポートミュージシャンが関わっています。

90年代にヴィジュアル系を通ってきた人たちには懐かしく、錚々たる面々が名を連ねているのをご存知ですか。

このアルバムに関わったメンバーは下記の通り。

ギターにDAITA(ex.SIAM SHADE)
SUGIZO(ex.LUNA SEA)
YUKI(from.DUSTAR-3)
AKIHIDE(from.BREAKERZ)

ベースにSHUSE(ex.La'cryma Christi)

ドラムに菅沼孝三、淳士(ex.SIAM SHADE)

キーボードにkiyo(from.Janne Da Arc)

ピアノに三柴理

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/BLACK_LIST_(Acid_Black_Cherryのアルバム)

見てお分かりになるとおり、90年代ヴィジュアル系を牽引したバンドメンバーが集結しています。

実際曲を聴いたことがなくとも、バンド名くらいは聴いたことがあるのではないでしょうか。

ボーカルのyasuさん本人が在籍していたJanne Da Arcと同世代の猛者達の集まり。

このクレジットを見るだけでも、当時のバンドキッズは生唾モノでしょう。

アルバムを通して聴くと、ビジュアル系全盛期の勢いやアレンジが随所にみられます。

この辺りも、旧来のヴィジュアル系ファンを取り込んだ由縁と思います。

そして、そんなメンバーの個性を活かしてひとつの作品として完成させたyasuさんの力はさすがです。

Janne Da Arcでは出来なかったようなダークな部分や懐古的な表現はAcid Black Cherryならでは。

聴きごたえ十分なアルバムとなっています。

そんな名盤ともいえるアルバムの中から、今回は1曲目を飾る『sins』をピックアップしてご紹介。

では、そんなAcid Black Cherry第1作目という記念すべきアルバムの1曲目はどのような世界観なのでしょうか。

『sins』の世界観

このアルバムは当初から『七つの大罪』をテーマに曲を紡ぎ、それをまとめる形でアルバム化されました。

そんなアルバムの1曲目である『sins』

まさにそのテーマを楽曲に落とし込んだ、ゴシックな雰囲気の1曲です。

人間的な自然な感情と七つの大罪の間で葛藤し、苦悶しながら答えを求める主人公の慟哭を描いています。

では、主人公の慟哭とはどのようなものなのか。

歌詞の中身と照らし合わせて考察していきましょう。

歪んだ声で問いかける七つの大罪

七つの大罪とは

この曲を考察するにあたって、ベースとなっている『七つの大罪』について触れておきます。

そもそも『七つの大罪』とは何か。

調べると下記のようになっています。

七つの大罪は、キリスト教の西方教会、おもにカトリック教会における用語。

ラテン語や英語での意味は「七つの死に至る罪」だが、「罪」そのものというよりは、人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指すもので、日本のカトリック教会では七つの罪源(ななつのざいげん)と訳している。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/七つの大罪

その大罪は歴史を追うごとに数や内容が変化し、最終は一般的によく知られる7つに落ち着いたようです。

これになぞらえて、最近では様々な『七つの大罪』が存在していますが、ここでは割愛します。

そしてこの曲のベースとなる大罪も7つ

それが一体どのようなものなのか。

それを含めて解説していきます!

その罪を犯しているのではないか?

I believe it. Please tell me. Jesus Christ.
Why was I bone? Why do I live? Well, don't I have a guilty?
1.Pride 2.Gluttony 3.Envy 4.Greed 5.Sloth 6.Lust 7.Lastly Wrath
The seven deadly sins that you instructed. I'm on BLACK LIST?

出典: sins/作詞:林保徳 作曲:林保徳

冒頭。

全文英語で展開するAメロの部分を和訳すると下記のようになります。

 

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

私はイエス・キリストを信じています。だから教えてください。

なぜ私は生まれたのですか?なぜ私は生きているのですか?私は有罪ではありませんか?

1.傲慢 2.暴食 3.嫉妬 4.強欲 5.怠惰 6.色欲 7.最後に憤怒

あなたが示した七つの大罪。 私はブラックリストに入っていますか?

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

 

自らの半生を顧みて、これらの罪を犯しているのではないかという恐怖に取り憑かれていることがわかります。

これらは「罪に導くもの」として語られる罪の元となる感情です。

生きていれば必ずこれらの感情は感じますし、これらを感じない人間は普通に考えればいないでしょう。

また、考えようによって、これらがあるからこそ競争心が生まれ、文明が発展してきた側面も持ちます。

悪い方に転べば戦争など、人の命を脅かす闘争に姿を変えることから、罪と断じる気持ちもわかるのですが…

そんな、人として当たり前の感情に対して、救いを求めるが故に怯えてしまっている現実

そこから救われたい一心で、その罪を作ったとされるイエス・キリストへお伺いを立てているのです。

愛する人の裏切りに燃える気持ちも罪ですか?